月刊Kず競馬

想い出の馬たち  ナリタブライアン

 この馬は20代、30代の競馬ファンにとっては至上最強馬であろう。

 '94年のクラッシック3冠+グランプリ馬。確かにあの時代では最強馬であった。

 4歳時には圧倒的な強さで各レースを勝ち、古馬となってもいったいいくつのG1を勝つのだろうと思われたが。5歳春、天皇賞を前に故障。復帰した秋のG1では多くの期待を裏切り凡走を繰り返す。

 6歳春の阪神大章典でマヤノトップガンとの激走を制し、春の天皇賞でもサクラローレルには負けはしたが、完全復活を遂げ、ファンを喜ばせた。

 しかし、長距離の春天から短距離レースの高松宮杯出走。この出走には「?」が噴出した。結果は、4着。そして屈腱炎を発症し、引退。

 種牡馬としての成功を約束されていたが、2世代を残してこの世を去った。

 本当にあの時代を豪快に駆け抜けていった。はたして二世のなかから彼を超えるものが出るのだろうか。たぶんないだろう。

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