月刊Kず競馬

2001年印象に残った馬ベスト10

その年の競馬界を回顧する意味で馬を主人公として10大ニュースを独断で選出してみました。

今月は7〜10位、来月、4〜6位、春競馬の始まる4月号で1〜3位の発表をします。

クロフネ
 ジャパンカップダート圧勝 クッケンエン発症引退
NHKマイルカップ 1着、ダービー 5着、ジャパンカップダート 1着
初のマル外ダービー馬かと騒がれたダービーは以外に惨敗。秋は、獲得賞金不足でしかたなく転向したダート2戦で信じられないようなタイムで完勝。特に、ジャパンカップダートは'恐れ'すら感じさせるレースだった。3コーナー手前、中段の位置からかかり気味に上がっていく。このとき、「オイオイ、そんなところからそんな脚を使ったらもつわけがないだろう。もったらバケモンだぞ。」と思わせた。しかし、バケモンだった。4コーナーを過ぎて失速するどころかグングン後続を突き放し、 馬体差の圧勝。レコードタイム。世界制覇のユメが見えた。
しかし、そのユメ(希望)は本当に夢に終わった。年末、クッケンエン発症、そして引退。クッケンエンによる引退を数多く見てきたが、今回もまた大きな脱力感に襲われた。
2世によるユメの続きを期待しよう。(実は私はあまりこのことは期待していない。世代を超えて突出した馬が現れることは稀である。)

2
テイエムオペラオー
 天皇賞春をとるもほかのGTは惜敗でルドルフを超えられず引退
春の天皇賞 1着、宝塚記念 2着、秋の天皇賞 2着、ジャパンカップ 2着、有馬記念 5着
2000年は負けなしの快進撃を続け、2001年も春の天皇賞を完勝。シンボリルドルフと並ぶGT8勝を挙げたが、秋のGT戦では惜敗が続き、記録更新をかけた最終戦、有馬記念ではまさかの5着惨敗。GT最多勝の単独1位はならなかった。しかし、同年優秀な3歳馬がクッケン炎で引退をしていくなかで3年以上にわたってGT戦で名勝負をし、無事に引退したこの馬はある意味では歴史に名を残す名馬であろう。
とはいえ、編集長Kはあまりこの馬が強いとは思っていない。

3
3.マンハッタンカフェ
 菊花賞に続き有馬記念も制覇
菊花賞 1着有馬記念 1着
菊花賞では無名の上がり馬であったが、見事に勝利し、有馬記念でも王者テイエムオペラオーに引導を渡した。菊花賞終了時点では、フロックの可能性もあったが、有馬記念の最後の脚を見る限りは本物であろう。最強と言われた2001年の3歳世代のなかでも最強の名に恥じぬ名馬と思われる。2002年以降の中長距離戦の主役の一角である。

4
ジャングルポケット
 ダービーに続きジャパンカップも制覇
皐月賞 3着、ダービー 1着、菊花賞 4着、ジャパンカップ 1着
同期のアグネスタキオンなきあと同世代のトップと言われていたが、見事にダービーを制し、名実ともに世代トップとなった。菊花賞では見せ場なく敗退したが、ジャパンカップではテイエムオペラオーを大外から差しきり、最強3歳世代を一層実感させた。有馬記念は出走せず、マンハッタンカフェなどとの新現役最強馬の称号は2002年の戦いに持ち越されている。

5
アグネスタキオン
 皐月賞無敗で制覇 クッケンエンで引退
皐月賞 1着

春の共同通信杯を完勝、皐月賞もあぶなげなく勝ち、久しぶりに3冠馬の誕生を予感させたが、その後、クッケン炎発症、引退の報道。

その後の同世代たち(ジャングルポケット、クロフネ、マンハッタンカフェ)の活躍を見るとよけいに残念である。無事であれば果たして3冠は達成されたであろうか?

6
ステイゴールド
 善戦マン、海外G1で有終の美を飾る。
秋の天皇賞 1位入線(降着)、香港G1 1着
過去数年間、G1戦を賑わすも勝ちきれず、2着、3着の経験が豊富にあった。2001年秋の天皇賞では悲願のG1制覇かと思われたが最後の直線で斜行、降着となった。引退レースを有馬記念でなく、香港G1を選び(日本国内ではライブで見ることができない)、見事に1着。最後の最後まで素直でない名馬(迷馬?)であった。

7
ローズバド
 勝ちきれないも末脚のすごさは一品。
オークス 2着、秋華賞 2着、エリザベス女王杯 2着

牝馬G1の3レースでいずれも2着と勝ちきれない馬であるが、爆発的な末脚は魅力。私にとっては同世代の低エムオーシャンよりも好きな馬である。

今後のレースに注目したい。ぜひ、重賞レースで勝ってもらいたい。

8
テイエムオーシャン 桜花賞、秋華賞 2冠
桜花賞 1着、オークス 3着、秋華賞 1着、エリザベス女王杯 5着

オークスでは勝てなかったが、3歳牝馬の2冠となった。

あまり関心はない。

どちらかというとマイルから2000mまでの馬か?

9
セイウンスカイ
 故障明け 天皇賞春出走もズルズル後退。
春の天皇賞 15着(シンガリ)

1999年の2冠馬。

故障明けで挑んだ春の天皇賞では、3コーナー手前からズルズルと下げ、結果はシンガリ負け。その後、どうなったのかは不明。

菊花賞を逃げ切ったときは、将来を楽しみにしたのだが・・・

10
トゥザビクトリー
 エリザベス女王杯で的中、有馬では波瀾の立役者
エリザベス女王杯 1着、有馬記念 3着

海外戦の経験をつんで挑んだエリザベス女王杯では見事1着。予想があたったので記憶に残っている。

ただし、有馬記念では波乱を演出した本人でもある。

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