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うちにいたジョン

ジョンのプロフィール

本名:     John Lennon Schop  
(ジョン・レノン・スコップ)  


生年月日:  平成2年3月5日

没年月日:  平成17年7月26日(享年15歳4ヶ月)

生誕地 :  長野県茅野市玉川(八ヶ岳の麓の方です)

育った場所: 静岡県のとっても暖かいところ

昔は鼻の周りが黒かった、この顔を見て僕のお袋が「変だ変だ」と言っていたが、僕はとってもかわいい顔だと思っていた。でも、今この写真を見るととっても変だ!


 僕たち夫婦が結婚し、いつしかとっても痩せていた僕がデブになった。そのちょうど結婚一年目あたりに、僕のダイエットのために、と口実をつけて犬を飼うことにした・・・・

妻が1、500円の菓子折一個で、とある茅野市玉川のお宅から生後1.5月の雌の子犬をもらってきてくれた。名前はもらってくる前から僕が決めていた”ジョン”にしようって。

家に来た頃のジョンときたら、まるでボロ雑巾のようだった。おなかがまん丸くてかわいかった。よく僕の手を思いっきりかんで困らせた。散歩の時も、アキレス腱を狙ってはよくかみついてきた。こんな奴どう育てようか?ってかなり悩んだりもした。

その後、僕たち夫婦には、なかなか子供ができなかった。いつしか僕らは、自分たちの子供のようにジョンを育て始めた。

雑種ではあるが、利口で、なにもしつけをしなくても生活上困るような問題はなかったし、お茶目で愛らしいジョンには、なにも言うことはない・・・と、まるで親バカなんだね。

子供を授かった今も、人間の子供達とともに、兄弟のように一緒に暮らしている。特に、娘のゆいちゃんとは大の仲良しだ。

ただ、我々が人間の子育てに翻弄されているうちに、気が付いたらジョンは犬としてのピークがとうに過ぎてしまっていた。もう11歳だ。

 ジョン、僕の家にきて幸せかな?   君は、僕と裕子の毛の生えたかわいい娘だよ。




そんなジョンも今はもういない。

ジョンが死ぬ前の2年ほど・・・ジョンはどれほど寂しい思いをしていただろうか?

ジョンが痴呆になったのは、僕ら家族の責任以外の何物でもない。

僕は、そんな不憫なジョンの死を僕が看取ってあげようか・・・と思って会社を辞めたままで備えていた。

ジョンが息を引き取る睡眠に入った頃・・・僕は台風の低気圧のせいか頭痛に悩まされ自分の床に入り早寝してしまった。

平成17年7月26日の早朝、妻に起こされたときにはもうジョンはこの世のものではなかった。

体を揺すっても、もう息はしてくれないし・・・僕が最後にジョンを感じたのは、ジョンの体が腐敗していくガスが僕の眼を刺激して目が痛くなったことだった。

あわててエアコンを入れ・・・ご苦労さんって、目を閉じてあげようと思っても、膿の溜まった目は生きている時の様に、半開きのまま堅くなっていて閉じることができない。

家族全員でジョンの亡き骸を見て思いっきり泣いた。

その日は友引で火葬場はお休みである。

岡部のペット霊園にお願いし、台風が接近する悪天候の中、ジョンを焼いてもらう。

釜の中に入っていくジョンを家族で見送る。

そして、物凄い轟音と共にジョンを焼く釜に火が入った。

台風が接近中で、物凄い風雨の中・・・ジョンを焼く煙は上がっていかない・・・・

今、ジョンはペット霊園で他の犬や猫達の骨壷と一緒に置かれている。



僕は、当たり前の様にこの世に永遠という物が存在しない事を確認した。

そして、僕達の家族は、唯一の夫婦の鎹を失い・・・これから何処を彷徨うのだろうか?







ジョン ありがとう