VBとBasic
Windows95がリリースされ、DosグラマーがWinグラマーに転進し、
そして彼等は前(Quick Basic)に増してマイクロソフトのBasic言語を良く使うようになった。
その名もVisual Basic(ビジュアル・ベーシック 通称VB)である。
マイクロソフトはMS−DOS用にQuick Basicという
エセ構造化Basic言語の見せ掛けだけのコンパイラを世に問いサンデーグラマー達に好評を博す事に成功した。
元々マイクロソフトの統帥ビル・ゲイツはBasicが大好きなのだ。
理由は・・・色々あるだろうがCP/Mでよく使ったことがある8bitのマイクロソフトBasicは彼の作品であり、
それに対する思い入れもかなりあるのだろうし、OSの開発に携わったことがある人間であれば
インタープリタがいじらしい位に可愛くなるものなのである。
OSの上で実行される様々なサービスはそれ自体がインタプリタの関数なのである。
つまりOSは様々なサービスのための窓口を用意し、
ユーザーは何をしたいかを指令する(コマンドを入れる)とそれを受けて伝令が窓口に走り指令されたことを実行する。
例えば、MS−DOSやWINの裏で走っているCOMMAND.COM(.EXE)はインタプリタそのものである。
事実、自分で過去に携わってきたOS開発は全てインタプリタの設計となんら変わることが無かった。
Basicというのは、僕が学生の頃必須だったFortran(フォートラン)なんかよりはずっと直感への訴求力が強く理解し易い。
しかもソースを一行ずつ翻訳し実行するソースインタープリタ型の言語であり、デバッグも一行づつ確認が出きるため使いやすい。
ただ、インタプリタの宿命から来る実行時間の遅さ(翻訳しながら・・・)と高級言語であるがためにサポートされている関数に限りがあり、
言語設計者の予想を超えた使い方が出来ない等の欠点がある。
そんな理由から仕事上で製品として手元を放さなければならない開発では殆ど使用しなかった。
従って、8bit時代のFA・組込みの開発ではアセンプラ言語を使いコキコキ書いていた。
僕がFAのPCアプリケーションとしてCだけを使ってプログラムを書き上げられるようになったのは、
NECのPC−9801のCPUが486になってからだ。
それ以前のものはCを基本に速度を要求する箇所はアセンブラ言語で書く・・・という事をやっていた
(そのおかげで、未だにCの関数や書式が判らなくなるとと、タラタラとアセンブラでプログラムをつないだで動作確認を終えたあと、
調べてプログラムを完成させてしまうこともたまーにある。