第十八回 自分を殺ってみる?(後編)

 第18回です。確かに一月経つと前のコト忘れるやねぇ・・・(^^;。えーと、はい、わかりました(前回の確認完了)。タイムマシンの続きですね(って何をいまさら(笑))。今回は他人が関わってくる話になるわけですな・・・ではいきましょうっ、うーん、空想科学ぅ〜。

 自分自身が過去に行って自分の存在を消そうとする話について前回やりました。自分が過去に行くといっても、自分以外が過去の粒子の形なのだからそこに過去の自分というのはいない、という話でしたねっ。では今回はそれにプラスしたお話を。もし「自分以外の誰かに過去に行ってもらって、過去にいるであろう自分を殺してきてもらう」と考えるとどうでしょうか?(何だか物騒な話ばっかだなぁ・・・(^^;)自分自身以外が過去なのだから、別の人が過去に行けばその人の行きつく過去には過去の自分がいるわけでして、その過去の自分が消えちゃったら、過去へ行った人を見送った今の自分はどうなるの?・・・とまぁ、謎めいてきましたねぇ・・・。

 じっくり考えて見ましょう。とりあえず絵で答え的なコトを示してみます。

図、他人がタイムスリップした時の自分の感じる意識&歴史の流れの図

・・・まぁ、説明抜きだと訳わからんので(当たり前だ(^^;)、説明。横方向へのt軸が時間の流れ、上の矢印が自分自身の意識、下の矢印がタイムスリップしていく他人の意識です。まず自分と他人が一緒に同じ時を過ごしています(番号1)。そして他人の方がタイムスリップを行います(番号2の時間)。すると他人の周りの粒子が過去の状態に動いていくので、自分自身の粒子も過去の状態へと動いていきます(番号3、矢印の動く方向は←)。自分の記憶や体験の状態も過去の状態へ変化していくわけです。そして、他人がタイムスリップで過去へ行った後、時間を過ごし現代へたどり着くわけですが、ここで自分は他人がすすんできた世界を過ごすことになります。そしてタイムスリップした時(番号2の時と同じ時間)を過ぎてまた進んでいくわけです(番号4を過ごし5へと過ごしていく)。ココでの自分の記憶は、4の時を過ごした記憶を経て5の時をすすんでいくわけです。となると自分の意識は全体でみるとどうなるか?まず、自分はタイムスリップしないので、意識そのものは番号1の時を過ごして番号5の時を過ごしていきます。ただし記憶(もっと大きく言うと自分を構成する粒子)が1の時と5の時では違うものとなります。1の時から2の時まで過ごしてきた記憶・・・これが5の時になると4の時の記憶になってしまうわけです。時間3で記憶を構成する粒子が逆に動いていくわけなので、記憶が出来ていくのと逆に、この部分の記憶が無くなっていくわけです。で、時間4の間を生きていった記憶が変わりに当てはめられるわけです。つまり意識が時間1から2の時になり、それから5になった瞬間、頭の中は時間4を生きてきた記憶(粒子の動き)に切り替わってしまうわけです。時間4での意識が自分が体験する現実の生きてきた時間として唯一当然になるので、番号1から5になった時、自分の頭は番号1>4>5の記憶を過ごしてきたと認識するわけです。ここでは記憶といってますが、記憶を作るのは粒子の動きと以前言いました。つまり粒子の状態は番号1から番号2を経て、番号5の状態へ行くんだけど、粒子は番号4を動いてきた結果の状態にあることになるのです。

 やたら説明が長くなりましたが上のコトを踏まえて「他人に過去へ行って自分を消して(殺して)きてもらう」とどーなるか考えてみましょ。他人が過去に行く。他人の行く過去の世界に、自分が過去の状態で現れてきます。で、過去の世界で他人が自分を殺すと、自分が殺された状態でタイムスリップした時間も過ぎていくから、結局自分がいなくなってしまいます。つまり自分自身はどうなるかというと、他人がタイムスリップしたのを見届けた瞬間消え去ってしまうわけですな。まさにそれから後の時間における歴史では、もう死んでいてこの世に存在していない状態の歴史に切り替わってしまうわけです。

 うーん、消えちゃうんですねぇ、恐ろしいですねぇ・・・(^^;。でもまぁ、そうは言ってもまた別の他人が殺すのを防ぎに来るかもしれないし、そんな悪いことには使えないと思うなぁ・・・。さて、ココで一つ考えが出て来ます。「未来の人に会うことは出来ないのか?」ということです。さっきの考え方でいくと、他人が過去に行って昔の自分と出会っても、今の自分にとっては記憶として残っているだけで(出会わなければ記憶も無いかと)実際に体験してないことにりますよね?過去に戻って過ごした分、他人が老けて見えることになるくらいだと思います(^^)。果たして未来の人に会うことは出来ないのか?うーむぅ・・・。

 何はともあれ絵です(笑)。

図、意識の切り替わりで未来の人に会えるかも?の図

 他人が過去へタイムスリップすることを考えます。さっきの考えだと、他人がタイムスリップしたのを見届けた瞬間番号1’の間の記憶を無くし、番号4の記憶を持って番号5の時を過ごしていくということになります。少なくとも他人から見た自分は、他人のコトを未来の人として考えるのでしょうが、自分自身の意識としてはどうでしょうか?1>1’>5ですから、実際に体験できてませんよね?でもここで、意識を切りかえることが出来たらどうでしょうか?他人がタイムスリップする際に自分の意識まで昔に引き込むわけです。すると番号4の時を意識することができます。番号3で自分が過去へと動く際、意識を構成する粒子も昔に戻っていくわけですから番号1’の時の記憶も意識も途絶えるわけです。そして、自分は1>4>5と過ごすことになるので、番号4の世界でタイムスリップしてきた他人と出会えば、自分は未来の人に出会ったということになるわけですねっ。

 とまぁ、コレで未来の人に会うことが出来ます。では、「タイムマシンが未来で出来るのなら、どうして今現在に未来の人に出会えないのか?」と疑問に思いますよね?これは、簡単な話「まだタイムマシンが出来あがってないから」というわけです。上の図で言えば、今現在は番号1や1’の世界を生きているというわけですなっ。

 いやはや、ながーく話して来ましたが、タイムマシンのパラドックスについてはコレで大体話がついたのではないでしょーか?・・・しかしまぁ、なんぞどっかの本とか知識とか関係無く、思いつくままよく語ったもんだなぁ・・・確証すら無いと言うに(^^;。とりあえず後はまとめといきましょ〜。では、次回まで。


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