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Power Up Guide

2002年6月23日更新

V-TOWNSパーワーアップガイド

注意
このホームページに記載されている事項について,当方は一切の責任を負いかねますので,あらかじめご了承の上,各自の責任において行ってください.また,当方は多忙のため,質問等にお応えできない可能性があります.あわせてご了承ください.


(画像1)BIOS認識画面


LANカードの搭載(2001/9/22)
日本でも、ブロードバンド(主にADSL)の普及に伴って、パソコンにはブロードバンド端子(要はイーサネットポート)の搭載が必須となってきました。そこで、V-TOWNSの場合はといいますと、標準で10BASE-TのLANポートを備えたモデルもありますが、それらは教育用モデルのみで、一般向けに販売されたV-TOWNSにはLAN搭載モデルはないようです。(代わりに、14400bps or 28800bpsのFAXモデムが搭載されていたりします)よって、V-TOWNSにLANカードを搭載することになるわけですが、TOWNSモードでのLANの使用を考えないのであれば、市販のPCI用LANカードを購入して搭載すれば問題なく使えます。しかし、この方法ですと貴重なPCIスロットをひとつ占有することになってしまいます。
そこで、今となっては使う事がまずないであろう、内臓FAXモデムをLANカード(型名:FMV-183。同一型名でISAバス用もあるので要注意)に交換すれば、PCIバスを占有することもなく、なおかつ、ドライバを入手できればTOWNSモードでも使えてしまうのです。通信速度のほうは10BASE-Tなので決して速くはありませんが、ADSL用としては問題ないでしょう。(AT用として使う場合、Windows95 OSR2以降にドライバが入っているので、問題なく使えます)
ただし、カード自体の入手が困難と思われるので、地道にさがして入手してください。(V-TOWNSと同時代のFMVに搭載されている場合もあるようです)ちなみに、当方はLANカードだけジャンク品として何とか入手しました。ドライバがないのでTOWNSモードでは使用できませんが、主な使用目的がADSLなので満足しています。


(LAN画像1)LANカード、FMV-183をマザーボードに搭載したところ(中央のカード)

★製品選びのポイント
マザーボードに直付けできるもの。PCIスロットがあまっていて、ATモードのみでの使用でしたら、市販のPCI用LANカード。

★お勧めの製品
富士通製LANカード、FMV-183 マザーボード直付けタイプ(2001年9月現在 実売価格500円前後?ジャンク品)



CPUのパワーアップ(2000/9/27)
V-TOWNSに標準で搭載されているCPUは,Pentiumの90,120,150,200MHzのいずれかであり,TOWNSとして使うには十分な性能ですが,700MHz以上のCPUがあたりまえとなりつつある今日では,かなり厳しい速度であることは言うまでもないでしょう.
そこで,「V-TOWNSのCPUをより高速なCPUに乗せ換えたい」と思うのは無理もないことだと思います.では実際,より高速なCPUへの乗せ換えは可能かというと,答えは「YES」です.
では,実際にCPUを乗せかえるわけですが,ここではCPUアクセラレータ(オーバードライブプロセッサ)を使ったパワーアップについて説明します.
現在(2000年9月),価格面や性能面から考えてもっともお勧めなのが,AMD製のK6-2,もしくはK6-3を搭載したCPUアクセラレータです.このCPUは,Intel互換のMXXテクノロジを搭載しており,マルチメディア等の高速な処理が可能なばかりでなく,AMD独自の「3D NOW!」テクノロジも搭載しているので,3D描画の高速化などにも威力を発揮します.(但し,対応アプリのみ)
K6-2を搭載したCPUアクセラレータは各社から発売されていますが,V-TOWNSにおいてもっとも問題なく搭載できるのは,メルコ製の「HK6-MD/V2,HK6-MS/V2」シリーズのようです.しかし,アクセラレータの高さが結構高く,TOWNSカードにぎりぎり接触するかしないかというところです(CPU画像2).特に「HK6-MD400/V2」では,ファンの高さが数ミリ高くなっているためTOWNSボードの一部と確実に接触してしまいますが,うちのパソコンではそれが空冷の障害となることはなく,搭載した当初から半年以上問題なく動作しています.(室温30度で12時間以上連続使用が可能)しかし,機種やロットの違いから空冷が十分に行えない可能性があります.ですから,「HK6-MD366/V2」以下の山洋のファンを使用しているものを購入したほうがよいと思います.また,「HK6-MD/V」シリーズではVRM部分の高さが障害となって搭載できないそうです.
ちなみに,Intel製のMMX ODPは特に問題なく搭載できるようです.


(CPU画像1)CPUアクセラレータ装着時


(CPU画像2)CPUアクセラレータとTOWNSカードとの隙間
(この画像ではわかりにくいが,TOWNSボード上のねじの頭とファンが接触し,ボードが少し上に持ち上がっている)


なお,標準のままではFSB(PC本体のベースクロック)が60MHzであり,PC本体のジャンパを66MHzにしないとアクセラレータ本来の性能が発揮できないので,マザーボード上のジャンパーピン(CPU画像3)を,66MHz(CPU画像4)に設定した方が良いと思います.なお,ジャンパーピンは,拡張スロットの下にあるので,設定の変更にはTOWNSカード等,すべてのISA/PCIカードを抜かないと行えません.


(CPU画像3)ジャンパーピンの位置

(CPU画像4)66MHz設定にしたジャンパーピン


★製品選びのポイント
メルコ製のK6-2搭載CPUアクセラレータ「HK6-MD/V2」シリーズで,ファンが山洋製のもの

★お勧めの製品
メルコ製 「HK6-MS366/V2」(2000年9月現在 実売価格20,000円前後)
メルコ製 「HK6-MS333/V2」(2000年1月時点 実売価格10,000円前後 ただし限定版のため現在では入手が困難かも)


MEMORYのパワーアップ(2000/9/27更新)
V-TOWNSに標準で搭載されているメモリー容量は,8,16,32MBのいずれかであり,Windows95が何とか起動できる程度の容量しかなく,数ある項目の中ではもっともパワーアップする必要がある部分であるといえます.
ちなみに,自分はTOWNS用のメモリーカード(16*2MB)をさしてみて動作したのでそのまま使っています.さらに,DOS/V用のジャンクEDOメモリ(16*2MB)を手に入れたので,現在,メモリの総量は64MBです.64MB以上に増設すれば,通常の使用ではほぼ問題ないでしょう.


HARD DISKのパワーアップ(2002/6/23更新)
IDEのハードディスクを増設する場合,V-TOWNSのBIOSが8GBまでしか対応していないらしく,通常8.4GB以上のIDE_HDDは動作しないようです.しかしながら,IBM製のハードディスク(DTTA-351010(10.1GB)など)では,DISK MANAGER(注1)というツールを使うことにより,8.4GB以上のハードディスクの全容量を使うことができるようです.実際,IBM製20.3GBのHDD(DJNA352030)を購入し,V-TOWNSに搭載してみました.すると,BIOSには8.4GBのHDDと認識され,ドライブ読み込み開始と同時にフリーズしてしまいました.そこで,DISK MANAGER(注1)をIDEのプライマリマスタに組み込むことにより,フリーズ現象はなくなり20.3GBの全容量を使用できるようになりました.また、さらにこのIBMの20GBのHDDを同じくIBMの40GBのものに換装して動作しています。(Ver.9.54のDISK MANAGERを使用)またまた、さらにこのIBMの40GBのHDDを同じくIBMの82GBのものに換装して動作しています。(Ver.9.55のDISK MANAGERを使用)なお,BIOS認識で問題のない8.4GB以下の容量のものは動作するようです.(しかし,念のため動作確認の取れているものにしたほうがよいと思います)ちなみに,自分は動作確認の取れていなかったメルコのDBI-UV6.4GT2(Seagate Medakist6531 6.4GB)を購入しましたが,ちゃんと動作しました.しかし,発売時期によっては,同じメルコのDBI-UV6.4GT2であっても,用いているHDDが異なっている可能性はあります.


(HDD画像1) DBI-UV6.4GT2(Seagate Medakist6531)


(HDD画像2) DTLA-305040(IBM Deskstar 40GB)

★製品選びのポイント
IDE_HDDは,容量が8.4GB以下であり,なおかつ,動作確認の取れているもの(ただし,IBM製のハードディスクでは8.4GB以上でも,DISK MANAGER(注1)により使用できる可能性有り).また,SCSIタイプのものは,SCSIカードによってその上限容量が決まっている.


GURAPHIC ACCERATERのパワーアップ(2000/9/27更新)
最近の高性能グラフィックアクセラレータでは,3dfx社のグラフィックアクセラレータ(Voodooシリーズ)がもっともV-TOWNSと相性がよいようです.うちのV-TOWNS Fresh・GSにはMELCOのWGP-FX16(Voodoo Banshee搭載)を搭載しており,問題なく動作しています.しかし,V-TOWNSでの動作報告例の多いVoodoo3は,残念ながらうちのV-TOWNSでは動作しませんでした.また,一部のV-TOWNSでは,Voodoo4PCIが動作したという報告もあるようです.

★製品選びのポイント
3dfx社製のPCIグラフィックアクセラレータ.特に,確実な動作を望む場合,Voodoo Bansheeを搭載した製品が良い.

★お勧めの製品
メルコ製「WGP-FX16」 (2000年9月時点 15,000円前後 性能的にはI・O DATA社製でVoodoo Bansheeを搭載したものが良いらしいが,現在では入手困難)


(GA画像1) Voodoo Bansheeを搭載したメルコ社製WGP-FX16



その他

SCSIについて(2000/9/27更新)
ピュアTOWNSでは,初代を除くすべての機種に標準でSCSIが装備されているので,TOWNSユーザーの多くは,SCSIを利用して外付けHDDやMOを接続しているものと考えられます.しかし,V-TOWNSにはSCSIが搭載されていないので,外付けHDDやMOを接続するためにはSCSIボードを購入する必要があります.V-TOWNSはもともとDOS/V機なので,DOS/V用のSCSIボードをPCIスロットにさしてやればよいわけですが,TOWNSモード/ATモードのどちらからでも使えるものとなると,使用可能なSCSIボードは限定されます.
富士通から発売されているV-TOWNS用の純正SCSIボードは,もちろんTOWNSモード/ATモードのどちらからでも使えるのですが,価格の面や入手のしやすさなどを考えた場合,サードパーティー製のSCSIボードを購入したほうがよいと思います.

ちなみに,自分はI・O DATA製 のSCSI-2ボード「SC-PCI」を使っておりましたが,最近UltraSCSIカードである「SC-UPCINB」を購入し,問題なく動作しています.

★製品選びのポイント
LSIロジック(旧Symbios)製のSCSIコントローラチップ(SCSI画像1)を搭載しているSCSIボード (I・O DATA製のボードなど)


(SCSI画像1) LSIロジック(SYMBIOS)社製のUltraSCSIコントローラチップ


★お勧めの製品
I・O DATA製 「SC-PCI」(1999年6月現在 実売価格5,000円前後)
I・O DATA製 「SC-UPCI」(1999年6月現在 実売価格8,000円前後)


(SCSI画像2) SC-UPCINB (SC-UPCIの廉価版,購入価格は5,500円)



Myパソコンの現状(2001/9/22 更新)

FM V-TOWNS Fresh GS
CPU AMD K6-3 333MHz(メルコ HK6-MS333搭載) POWER UP!(Pen90→K6-3 333)
MEMORY 64MB POWER UP!(8M→64M)
HD 88.7GB POWER UP!(850M→88.7GB)
CD-ROM 4倍速&外付け32倍速(CD-RW)
SOUND (TOWNSモード時)
FM音源 6ch
PCM音源  8bit 19.2KHz 8ch モノラル
PCM音源 16bit 48KHz 1ch ステレオ
(PC/ATモード時:Sound BLASTER AWE 32)
FM音源 20ch
PCM音源 16bit 44.1KHz 1ch ステレオ
MIDI音源 32ch
その他 グラフィックアクセラレータ:MELCO WGP-FX16(VRAM 16MB)←Voodoo Banshee搭載 POWER UP!
10BASE-T LANカード:FMV-183 (内臓FAXモデムと換装。ADSL用)POWER UP!
15インチディスプレイ標準付属
使用OS Windows2000(DOS/V)
Windows98(DOS/V)
TurboLinux 4.2(DOS/V)
Towns OS V2.1L51(TOWNS)
Windows95(TOWNS)
MS−DOS V6.2(TOWNS)
Linux(TOWNS)
周辺機器 CD-RW (CDRW-S8432)
UltraSCSIカード (SC-UPCINB)
230MB MO (Mocking Bird MO230)
カラーインクジェットプリンター
メーカー 富士通
定価 298,000円

ベンチマークの結果
Voodoo Banshee搭載前


★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
Processor AMD K6 3D 397.8MHz [AuthenticAMD family 5 model 8 step C]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display ATI Graphics Pro Turbo PCI (mach64)
Memory 39,932Kbyte

グラフィックがダメダメです

ALL Text Scrol DD Read Write Memory
8834 24811 30695 3705 1744 2001 19 2 3974 3723 14718

Voodoo Banshee搭載後

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
Processor AMD K6 3D 397.8MHz [AuthenticAMD family 5 model 8 step C]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display WGP-FX16 (3Dfx)
Memory 39,932Kbyte

グラフィックが大幅パワーアップ(特にScrol と Direct Draw)

ALL Text Scrol DD Read Write Memory
13663 24808 30689 22152 2669 16650 1118 59 5613 5607 14785


最新の結果(K6-3搭載後)

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
Processor AMD K6 331.4MHz [AuthenticAMD family 5 model 9 step 1]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
WGP-FX16 (3Dfx)
Memory 64,524Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

数値が極端に上がった部分と下がった部分があります.実際に使用した感じでは,K6-2のときよりも確実に速いです.

ALL Text Scrol DD Read Write Memory
15607 20754 25667 58491 3467 7935 422 59 4247 3877 12767



(注1)DISK MANAGERはIBMのホームページにてダウンロード可能.使用方法は,専用ディスクを作成し,そのディスクを使用してFDISKやFORMATをするようです.また,プライマリマスタに組み込めば、全ドライブが有効になるそうです. (後からドライブを増設しても,自動的にそのドライブも有効になるようです) したがって,プライマリマスタに設定することのないドライブには組み込む必要はないとのこと. 同様のソフトに,EZ-Driveがありますが,こちらの場合は新しいドライブを増設すると,その都度設定の必要があるそうです. (情報をくださった佐藤 博 さんに感謝します)


謝辞
このページに記載されている内容の多くは,Web上に公開されている情報をもとにしたものです.Web上に情報を公開されているTOWNS,および,V-TOWNSユーザーのみなさんにこの場を借りて深く感謝いたします.


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