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テーマ 理由 主人公が屋敷を探索している最中、様々な出来事が起こる。 状況が作中で説明されていない為、分かりにくい事柄がある。 また、見逃しがちな些細なことにも明確な理由や必然性が隠されている。 ここではそれらを検証しよう。 |
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通信機 桂と田辺が揃って見受けられるのは納戸での一件以外には一切ない。 その際の2人の様子から鑑みるに、2人が極力、接触を避けていたことは間違いない。 また、お互いに別行動を取るとして、それぞれが勝手に行動していたとしたら、すぐに2人の犯行は露呈したはずである。 以上のことから、2人は通信機を用いて連絡を取り合っていたと考えられる。 なんらかの符丁を使っていた可能性もあるが、それでは2人の連携を説明するには根拠薄弱である。 |
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通信機2 桂と田辺が通信機を用いていた可能性に関しては前項で触れたが、最初から通信機によるやりとりを行っていたわけではないと思われる。 その根拠は洗車場での主人公と田辺の会話である。 郵便配達員の死体のことを聞き、田辺は少なからず動揺している。 死体があったことより、死体が発見されたことに慌てている節がある。 おそらく、桂は独断でロッカーを開けたのだろう。 そのことを知らなかった為、田辺は前記のような態度を見せたのだ。 桂が田辺に通信機を渡し、お互いに連絡を取り合うことにしたのはそれ以降だろう。 |
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桂と田辺の連携 桂と田辺の連携に関して説明できる事例は序盤の展開の中にも存在する。 主人公が屋敷内で一番最後に出会う人物、それは田辺である(華苗は出会わない場合もあるので除外)。 それまで田辺はどこで何をしていたのか。 おそらく、助けを呼びに行ったバスの運転手の殺害、そして、その死体の処分を行っていたのだろう。 となると、その間、桂は屋敷内の残りの者を見張っておく必要がある。 そう考えると、桂が部屋の中でなしに階段近くの廊下にいたということさえ納得できるものがある。 |
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桂の言葉 洗車場での桂と梨代の会話を聞いた時、普通であれば、桂は梨代に対して好意的だと判断するだろう。 だが、実際はさにあらず。 桂のそれは演技に過ぎない。 桂が梨代の父親に対する復讐心から、梨代の命を奪おうと画策している事実を踏まえれば、桂が梨代の家族について訊ねたのも、梨代のことを気遣ったわけではなく、自身の計画を実行する上での再確認でしかないことが分かる。 |
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暖炉部屋の梨代 梨代が暖炉部屋で倒れていたことに疑問を持つ人は多いだろう。 何故、彼女がそこにいたのか。 エレベーターは2階で止まったまま動かなかったはずだし、階段の方も扉が施錠され通れなかったはずである。 だが、以下の想定に基づけば説明できる。 @桂が階段から2階に上がる。 これは主人公の足止めを目論んでの行動である。 田辺からの通信で、主人公がエレベーターの起動キーを入手したのを知り、桂は主人公がエレベーターを使用するはずだと踏んだのだ。 扉はなんらかの仕掛けを用いて解錠したが、この時、施錠し直すことはしなかった。 A扉の開いていることに気付き、梨代が2階の先に進む。 Bこの直前、真理絵先生が梨代と行動を共にしていたが、真理絵先生ははぐれてしまった梨代は1階に降りたのだと思い、自らも1階に戻る。 C桂は機械室でエレベーターを停止させると、隙を窺いつつ1階に降りる。 2階に梨代が上がっているとは思ってもおらず、桂は扉を再び施錠する。 D暖炉部屋に入った梨代が気を失って倒れる。 |
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桂が梨代を助けた理由 主人公が暖炉部屋で倒れた梨代を見かけていない場合、気絶した梨代は桂に介抱される。 前項と違い、桂は梨代が2階に上がっていたことに気付くわけだが、何故、桂は殺害対象である梨代を助けるような真似をしたのだろうか。 その理由は共犯者の田辺の行動にある。 この時間帯、田辺は風呂場でノーマを殺害する算段をしていた。 そのことを通信で知り、桂は田辺をサポートする上でも軽率な行動は控えるべきだと判断したのだろう。 さらに付け加えるならば、桂の梨代に対する屈折した殺意も理由の1つだ。 単に殺すだけでは桂の狂気は満たされないのだ。 これは殺害対象として選んだ梨代と直海の2人のみ、すぐに殺そうとしなかったことからも窺える。 |
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納戸に隠された鍵 梨代の助言に従い、主人公が暖炉部屋を調べていると、廊下から足音が聞こえてくる。 足音を追って納戸へ行くと、換気口を見上げる真理絵先生がいるのだが、彼女の行動に不自然さを感じはしないだろうか。 最初から何かがあることを見越した上で納戸に向かっているようである。 あらかじめ、誰かから納戸に何かがあることを聞いていた。 それが最も納得できる考え方だろう。 その誰かとは次項でも触れる神田川だと思われる。 |
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水槽に沈んだ鍵 田辺の死体の発見後、アトリエに戻った主人公は神田川に出会う。 その時の神田川の言葉は主人公をピラニア室にいざなうことになる。 ここで真理絵先生が神田川との関係を吐露するシーンを思い出してほしい。彼女は神田川を「自分は動かずに人を動かす」人物だと表す。 これは先の件にもあてはまる表現ではないだろうか。 ピラニア室の水槽の底に鍵があることに神田川は気付くが、入手はかなわない。 神田川といえども、いつまでもこの屋敷に留まり続ける気はないだろう。 そこでアトリエで出会った主人公に鍵を取らせようと企んだのである。 |
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カセットテープ カセットテープ、この事件の犯人を明確に語る証拠物件。 このカセットテープには2つの謎がある。 何故、桂と田辺の会話が録音されていたのか。 何故、バスの運転手の死体ともども暖炉部屋の床下収納にあったのか。 以上の2点である。 まず前者だが、結論から言えば、録音を行ったのは直海である。 屋敷に連れ去られてきた直海は、桂の強い復讐心ゆえ、すぐさま殺されることはなかった。 そこにこのような証拠を残させる隙が生じたのだ。 次いで後者だが、これはカセットテープを回収した田辺が、バスの運転手を始末した際、床下収納に落していった。 或いは故意に置いていったと考えるべきだろう。 |