2010 シンガポール公演日記
本文へジャンプ 6月24日 

2010年 シンガポール公演日記

2010年6月3日(木)~6月5日(土)


6月4日(金)シンガポール公演

昨夜は早く寝たので6時半頃起床。
シャワーを浴びて朝食へ。
ロビー集合は9時20分なので朝食の後一人で散歩に出かける。
レストランの裏から川沿いの遊歩道に繋がっているので、
そこから川沿いをブラブラ。
快晴で見た目は清々しい朝の景色やけど、湿気と気温は一人前。
朝からムシムシと暑い。
川沿いはきれいに整備され散歩にはもってこいやけど、
この湿気はなぁ・・・。
30分歩いただけで汗がダラダラ流れてきた。
ホテルに戻って支度をしてロビー集合。
笑福亭笑子ちゃんも手伝いに来てくれた。
鳴り物の入ったスーツケースをガラガラ引きながら
大阪青年会議所の担当者と向かいのホリデーインへ。
ここの宴会場がVIPランチョンの会場。
聞けば他の所でも朝から会議などしてるらしい。
ホリデーインの宴会場に行くと、まだ鍵が閉まってる。
ホテルのスタッフに言って開けてもらうと、全然会場の準備ができてない。
どうなっているのかと思ったら、会場が変わったという。
新しい会場へ移動するとテーブルやステージなど一応セットされてるが、
大きな柱が2カ所にあってステージに高座を組むと死角ができて見えない席がたくさんできる。
このままではできないので、高座を別の所に組むことを提案。
それならいっそステージの位置もと言う事になった。
ステージの位置を90度向きを変えて、横に広い宴会場を縦長の会場に変更することになった。
パーティーが始まるまで2時間しかない。
大どんでん作業が始まった。
大阪青年会議所の担当者は、このパーティーのために事前にシンガポールまで来て
ホテルと打ち合わせし、テーブルやステージのレイアウト図までちゃんと作ってたのに、
当日会場が変わりましたでは済まされない。
セットされたテーブルの位置をずらし、ステージを運んで転換。
舞台袖を作るためにパーテーションはないかと聞くとないというので、
ホワイトボードなど3枚を黒いテーブルクロスで覆って目隠しを作る。
高座にするテーブルをステージに2つ並べてと言うと、
横に長く並べて椅子を置かれた。
外国のホテルで落語の公演をする時いつもこんな風に記者会見のように机を置かれる。
落語という物が全くわからないので、高座のイメージがない。
その上に乗ると言ってもやっぱり記者会見風に机をレイアウトされる。
オープニングの挨拶などもあるので、机を袖に引っ込め、
食事中に高座をすぐ出せるように毛せんだけ机にセットしておく。
その間青年会議所の人達は、海外のお客さんのための折り鶴を折ったり、
挨拶で流すビデオの準備、司会のコメント確認などそれぞれが大忙し。
僕らもあらかた設営の段取りができたところで宴会場の隅で、ノートパソコン広げて、
口三味線、口太鼓と口だてでリハ。
本来ならちゃんと高座に座って、スクリーンに字幕を映し、鳴り物もちゃんと入れて
リハしたかったけど仕方がない。
日本のようにきっちり仕事する所の方が海外では少ないので、
当日会場変わりましたぐらいはまだ軽い方かも知れない。
現場でいかに臨機応変に対応するかが海外公演では大事。
なんとか客入れの12時までに設営は間に合った。
隣の控え室に移動してちょっと休憩。
12時半過ぎ、少し押してパーティーは始まった。
僕の出番は12時50分過ぎ。
今回持ち時間は30分しかないので、いつもの鳴り物解説部分はカットして、
落語の解説もコンパクトにし、「お玉牛」も前半はあらすじで説明して後半だけやる。
このショートバージョンに英語と中国語の2カ国語字幕を付ける。
2月の国連公演の時に中国語字幕を作ったが、その時は英語とフランス語、
スペイン語と中国語がペアになっていたので、英語と中国語の字幕を
またこのために作り直してシンガポール用を作った。
修正した箇所も翻訳し直してもらった。
ランチタイムなのでザワザワした中だけど、小咄など大きな笑いが起こって笑い待ちするほど。
後でビデオ見直すと落語やってる途中でマイクのスイッチ入れに来るわ、
ホテルの人間はスクリーン横切ってサービスするわで、
今までで一番やりにくい環境やったけど、20カ国200人のお客さんは喜んでくれたよう。
落語終わりで程なくパーティーも終わり、すぐ撤収してホテルに荷物を置きに戻り、
タクシーで遅い昼食に出る。
ホーカーと呼ばれる屋台村で笑子ちゃんお奨めの麺類「ミーフン・クウェイ」を探して食べる。
ラビオリのような形の平たい麺で、魚介類や豚肉、玉子も入っててうまい。
日本人の口によく合う。
暑い所で熱い麺、沖縄の島唐辛子のような物も入れて食べたので汗だく。
ビールをジョッキで2杯一気に飲んでしまった。
食事中に福田さんが仕事を早く終えて合流。
ここで子供を迎えに行く笑子ちゃんと交代。
食事の後はやはり押さえておかないといけない定番のマーライオンを見に行く。
その後インド街を散策して土産を買いにまたラッフルズホテルに。
ショップを2軒ほど回って買い物。
またタクシーに乗って夕食場所のレストラン「ヒルマン」へ。
昔シンガポールに駐在してた渋谷繁昌亭のプロデューサーお奨めの店で、
ペーパーチキンが名物とのこと。
鶏肉をたれで漬け込んで紙で包み焼きにした物。
これがまたうまい。
ここで笑子ちゃんと再び合流して紹興酒も飲んでおなかいっぱい。
気がつくと2階席のほとんどが日本人やった。
現地駐在員に人気のお店らしい。
食事の後ホテルの近くの川沿いのバーで仕上げ。
夜はそれほど蒸し暑くないので外で一杯飲んで、ホテルに荷物を取りに帰る。
福田さんと笑子ちゃんとホテルのロビーで別れて、
11時にまたガイドが迎えに来てチャンギ空港へ。
ところが空港のセキュリティーでラッフルズホテルで買った名物のカヤジャムが引っかかり、
放棄させられた。
ジャムは全然液体という認識がなかった。
4つも買ったのにがっかり。
夜中の1時15分にシンガポールを発って、機内ではずっと寝てた。
朝8時半頃関空に無事到着。
1泊3日の慌ただしい旅だったけど濃密な2日間だった。



シンガポール川沿いに建つ我々のホテル、リバー・ビュー。
隣の黒い建物が公演会場のホリデーイン・アトリウム。


ホテルの窓から見たシンガポール川。クネクネと蛇行している。
この川沿いにおしゃれな飲食店が並んでいる。


川沿いの遊歩道は整備されてて散歩にはもってこいだけど、
朝から蒸し暑い。


バタバタ慌ただしかったけど、何とか本番までに設営が間に合った。
英語と中国語の2カ国語字幕。


屋台村で熱々の麺を黙々と食す。
もう汗だく。


これが笑福亭笑子お奨めのミーフン・クウェイ。
日本でも食べられる所あるかな。また食べたい。


マリーナ湾沿いに建設中のマリーナ・ベイ・サンズ。
3つの高層ビルの屋上をつないで空中庭園にしてる。
1階は巨大カジノ。


定番のマーライオンの前で。



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