2007 ニューヨーク日記
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2月10日(土) 高校生日本語スピーチ・コンテスト


ただでさえ空気が乾燥してるところに、ホテルの暖房で喉が痛い。
何度も夜中に目が覚め、そのたびに水を飲み、部屋のカーペットに水をまき散らす。
9時過ぎに日米協会のメイシャさんが迎えに来て会場のピッツバーグ大学へ。
高嶋さんは開会式でスピーチするとかで、一足先に会場入りしていた。
開会式のあと高校生たちは各レベルごとの教室に別れて、スピーチを行うらしい。
開会式が終われば僕の講演まで設営時間はたっぷりある。
昨日設営の段取りはしてあるし。
立派な高座を舞台中央にしつらえ、プロジェクターをセット。
舞台後ろに備え付けられたスクリーンをそのまま使用する。
ネタはいつもの「お玉牛」ではなく「犬の目」。
実は高校生だけではなく子供連れのファミリーがたくさん来ると言うことなので、
ちょっとエッチなシーンのある「お玉牛」はどうか、ということになり、
来週の国連学校もあるので子供向けにと渡米2週間前に急遽「犬の目」にネタを変更した。
字幕用の台本を書いていつもの海外公演のプロデューサー、マイケル・ジャクソンに送り、
翻訳ができあがったのが渡米3日前。
字幕の入力は来るときの飛行機の中でという慌ただしさ。
NYのアパートで台本をプリントアウトして高嶋さんに渡した。
こういう事もあるので日本で中古のモバイルプリンターをネット・オークションで手に入れ、
持ってきていた。
実は「犬の目」は僕の持ちネタにはなかった。
このために急遽覚えた。
いわば今日がネタおろし。
噺家になって30年。
まさかピッツバーグで「犬の目」をネタおろしするとは思わなかった。
昼過ぎ、各会場の高校生たちのスピーチが終わった。
成績発表の前に僕の落語がある。
コロンビア大学と同じように字幕で落語の解説のあと「犬の目」
少しとばしてしまったところもあるが、何とか無事「犬の目」ネタおろしはおわった。
ここも反応はよく、質疑応答はピッツバーグ大学で日本語を学んでる生徒も来てたようで、
流ちょうな日本語で質問してくる。
講演終わりで成績発表となり、表彰式の後しばらくロビーでお客さんと交流。
夜は夕食会があるがそれまで時間があるからと、
メイシャさんが自宅に連れて行ってくれた。
ピッツバーグ郊外に住むメイシャさんの家は自分たちで造ったそうで、
よくぞこれだけの家を自分たちで建てたとものだと思うほど大きな素敵なおうちだった。
ロンドン留学するために乗ったシベリア鉄道で知り合ったビルさんと、
結婚後何年もかけて基礎のコンクリの流し込みから、大きな梁、壁の断熱材に至るまで
自分たちで作り上げた家に感心することしきり。
しばらくメイシャさん宅で談笑した後、ダウンタウンの打ち上げ会場へ。
レストランで日米協会関係者らと食事してホテルに戻った。



会場には日米老若男女約200人が集まった。


スピーチだけでなく日本文化研究の展示もある。


みんなそれぞれいろんな研究発表をしている。


メイシャさんの和室で。この部屋も自分たちで作った。


裏庭には野生の鹿が訪れる。


ペンシルバニア日米協会の皆さんとの夕食会。



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