2004 トルコ公演
本文へジャンプ 3月26日〜4月2日 



3月27日(土) トルコ風呂

朝、5時頃に目が覚め、シャワーを浴びて公演日記やメールを書く。
テレビをつけてチャンネルをいろいろ変えていると、いきなりお経のようなものが聞こえてきた。
どうやらコーランらしい。
画面にはアラビアの文字が右から左に流れ、コーランを持っていなくても一緒に読経できるようになっている。
そういえば机の引き出しには、ホテルの定番の聖書はなく、
トルコ語と英語のコーランが2冊あった。
イスラム教の国だと実感する。
8時半頃朝食をとりに最上階のレストランへ。
すごく見晴らしのいいところで、窓から大きなイスラム寺院、スルタン・アフメット・ジャミィと、
ボスポラス海峡が見える。
10時にロビーに集合して今日はイスタンブールを観光するする事にした。
マイケルは痛風の具合が思わしくなく、あまり歩けないのでホテルに残って
作業することになった。
マイケルはイスタンブールをすごく楽しみにしていたのに
残念だけど我々5人で観光することになった。
まずホテルから歩いて5分の巨大寺院、スルタン・アフメット・ジャミィへ。
6本の尖塔を持つ巨大なイスラム寺院で、
靴を脱いで中に入ると直径27.5mのドーム屋根の下に広大な礼拝場が広がっていて、
天井装飾、ステンドグラスなど外観の威容に違わず見事な寺院。
続いてそこから10分ほど歩いてトプカプ宮殿へ。
オスマン朝の支配者の居城として建てられたトプカプ宮殿はイスタンブール一の観光名所。
宮殿と宝物館の2種類の切符を買って中へ。
ハレムは別料金で、また中でチケットを買う。
ハレム・ツアーは時間が決まっていて、12時からのツアーに参加。
グレッグがイヤホンガイドを借りて、英語の解説をたどたどしい日本語で説明するが、
歴史的な解説が多く、日常会話程度しか日本語を話せないグレッグはカバンから電子辞書を出し、
それを見せながら一生懸命解説してくれた。
宝物館は圧巻で、これでもかと言うぐらい大きな宝石をゴテゴテ装飾した宝物が
ゴロゴロ展示されていて初めは感心していたが、2部屋目にはもう慣れてしまった。
ところが最後の部屋はもっとすごい宝物が待っていた。
大きなルビーやダイアをちりばめた短剣、5cmはあろうかという巨大ダイアモンドなど、
この部屋はトリネタであった。
宮殿から一旦ホテルに戻ってマイケルと合流、昼食に出かける。
近所のレストランで好きな料理を指さして外で食事。
暑くも寒くもなく気持ちいい。
昼食後、今度は買い物しにグランドバサールへ出かける。
建物の内外に4400軒も軒を連ねる巨大な土産物屋。
貴金属類を扱う広いメインストリートから横道、裏道が広がり、うっかりすると迷子になってしまう。
ここでそれぞれ買い物した後古本屋街・イスタンブール大学を抜けて、水道橋を見学。
一日歩いて足がくたびれたのでホテルまで路面電車で帰ることにした。
トラムヴァイと呼ばれる路面電車の切符(コイン)を買って自動改札を抜けホームに立ってはたと気付いた。
反対方向だった。
日本の電車は左側通行だけど、こちらは右側通行。
それでいつものように左側のホームに向かうと反対だった。
自動改札を出て、また切符を買い直して反対のホームへ。
ホテルのあるスルタン・アフメット駅まで約5分、
車内でトルコ風呂へ行こうとなった。
聞けばマルコはこんな事もあろうかと、ちゃんとセパレートの水着を持って来てるという。
フロントでお風呂を教えてもらい、タクシーでハマムと呼ばれるトルコ式のお風呂へ。
中に入ると番台らしきカウンターがあるが料金は後払いのようで請求されない。
2〜3人ずつ脱衣所となる小部屋に案内され、そこで裸になると備え付けのバスタオル大の
木綿の生地を腰に巻いて外に出る。
そして案内されるまま中に入ると、床や壁が大理石で出来た大きな浴室に通される。
浴室と言っても浴槽はなく部屋の真ん中に4畳半ぐらいの大きな大理石の台があり、
その台を囲むように壁際にみんな座ってる。
四隅は小部屋になっているがカーテンやドアはなく、そこにも一人用の大理石のベッドがある。
中は混浴だった。
外国人の男女が布きれを腰や胸に巻いて座ってる。
サウナのように暑いのかと思ったらそれほど暑くなく、日本の銭湯の室温ほどの暖かさ。
中央の大理石の台で男性がマッサージを受けていた。
泡だらけで三助さんからマッサージを受けている。
三助さんが枕カバーを石鹸水に浸し空気を入れて絞ると、きれいに泡が出る。
その泡を全身に広げてマッサージをするが、局部だけ申し訳程度に布きれが乗り、
周りの人が見る中、ほとんど全裸状態でされるがままにマッサージを受ける。
さらし者状態。
女性は四隅の小部屋でマッサージを受けるよう。
30分ほど壁際に座って汗を出し、壁際に座った僕の所に三助さんが来て、
その場で垢すり開始。
お馴染みのザラザラしたミトンで全身の垢を簡単に落とし、
いよいよ中央の台へ。
全身に泡が塗られマッサージを受けるが結構きつい。
三助さんは皆細身だが引き締まった身体をしてて、体脂肪など2%ぐらいしかないかと思うほど
いい体をしてる。
マッサージが終わるとまた壁際に連れて行かれ頭も洗ってくれて、
頭から冷水が浴びせられる。
全員終わるのに1時間半ぐらいかかってしまった。
外に出るとまた三助さんが身体まで拭いてくれて、腰や肩、頭にタオルを巻いてくれる。
その部屋で少しクールダウンしてまた個室の脱衣所に戻って着替えをする。
すっかり指がふやけてしまった。
帰り際に料金を払ってまたタクシーでホテルまで戻って近所で遅い食事。
明日は公演先のアダナに移動するが、3月の最終日曜、つまり明日の午前1時から
サマータイムに入るので、飛行機に乗り遅れないよう今のうちに
時計を1時間進めるよう指示した。



トルコを代表するイスラム寺院スルタンアフメット・ジャミィ。


トプカピ宮殿内のハレム。


グランドバザール。全ての店をのぞくだけで丸1日かかってしまう。



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