6月17日(火) 韓国到着
今日から韓国公演。
今までイギリス・フランス・ドイツ・ブルガリア・ベルギー・ノルウェーと欧州ばかりの公演だったが、
今回初めてのアジアでの公演となる。
4月の末にいつもの海外公演のプロデューサー、マイケル・ジャックソンから連絡があり、
韓国の水原(スウォン)で行われる国際演劇祭で公演して欲しいと打診があったという。
急な話で、日程を聞くと演劇祭のエンディングにと言う事だったが、
エンディングの6月21日はすでに仕事が入っていて、6月14日〜21日の演劇祭期間で
出演可能なのは18・19日のみ。
先方に伝えるとそれでもよいので是非という事だった。
17日の仕事は幸い昼だったので、夜に韓国入りして次の日の18日昼間セッティング、
その夜と19日夜に公演し、20日に帰国するという日程。
すぐにいつもの鳴り物メンバー、三味線のマルコ(住田益子)と太鼓の桂福矢、
それに去年秋の欧州公演にも参加した笑福亭風喬に連絡し、
「韓国に焼き肉食べに行こう」と、だますようにスケジュールを押さえた。
韓国語の翻訳は向こうでしてくれると言う事だったが、
「鳴り物解説」「お玉牛」「皿屋敷」などの翻訳が遅れ、
「皿屋敷」と「鳴り物解説」が送られてきたのは現地に発つ5日前、
「お玉牛」は2日前の夜だった。
コメディーは翻訳内容によって笑えなくなってしまうので、
韓国語に堪能な人間にチェックしてもらおうと、4年前に一心寺シアターでやった
「音楽劇 ザ・忠臣蔵」で共演した許秀美ちゃんにうちに来てもらったり、
メールでデータを送って訂正してもらった。
実はマイケルもこの芝居で知り合った。
僕と小米朝が吉良上野介をWキャストでやって、マイケルが大石内蔵助だった。
芝居の稽古の雑談から世界最大の芸術祭「エジンバラ・フェスティバル」のことを聞き、
是非ともその芸術祭に落語でと、右も左もわからず資金集めして参加したのが
海外公演の始まりだった。
昨日の深夜まで字幕の訂正をして、この日の夜19:00関空発のアシアナ航空で
韓国の仁川(インチョン)空港へ。
約1時間半のフライト。
空港に演劇祭のスタッフが迎えに来てるはずだけど、到着口を出ても誰も声を掛けてくれない。
宿泊地の情報も矢のような催促を何度もして、やっと連絡してきたのが今日の昼頃だった。
つまり発つ直前まで泊まるところもわからなかった。
事務局はかなり忙殺されてるよう。
ロビーで待つ事20分。やっとスタッフの女性が現れた。
迎えに来たオ・スジョンさんは英語がきるので、マイケルを通じて彼女とやり取りする。
韓国にいる間、彼女がずっと我々に付いて世話してくれるらしい。
2台の車に分乗してソウルの南40kmにあるスウォン市まで約1時間半。
最初の宿泊地ラ・ビエ・ドアに到着。とっても立派なホテルで、
韓国プロ野球チームのロッテ・ジャイアンツもここに泊まってるらしく、
ロビー前にはチーム名入りバスが2台停まっていて、ユニフォーム姿の選手もロビーにいた。
福矢と風喬はツインで他はツインのシングルユース。
ロビーでITIの小田切さんを紹介してもらう。
ITIは国際演劇協会で、今回のフェスティバルをサポートしている。
今回は韓国の演劇集団の他に、日本、イタリア、モルドバ、イランからも
アーティストが参加している。
小田切さんとフェスティバルのアート・ディレクター、オ・セホさん達と近所で食事。
ジンロをたくさん飲んで部屋に戻って風呂に入り、バッタリ眠り込んだ。
テーブルの上は韓国らしく赤い色の料理ばかり。辛いけどうまい。
フェスティバルのIDカード。Story Tellerと書かれている。
フェスティバルのパンフには各国語で解説が書かれているが、「お玉牛」と「皿屋敷」の日本語の紹介文が何か変。
もどる
|