2002秋 欧州公演日記
本文へジャンプ 9月24日〜10月3日 



9月26日(木) ブルガリア日本文化月間オープニング


今日は朝から公演会場の中央軍事クラブコンサートホールで設営があるが、
その前にテレビ出演が入った。
8:15ロビーに集合し荻野さん達とテレビ局へ。
朝7時頃から昼ぐらいまでやってる民放の生番組で
「ブルガリアこんにちは」と言う番組らしい。
今回の公演でブルガリア語の翻訳をしてくれた方が同時通訳をしてくれる。
メイク室で着物に着替え軽くメイクもしてもらう。
スタジオの隅で少し待ってるとすぐ出番が来た。
昨日の18高校での模様もVTRで流れ、
司会者から「落語とはどんな芸ですか」とか、
古い話は現代の人にどう受け止められるのかとかいろいろ聞かれ、
最後にうどんを食べる仕草を実演。
10分ほどで出番は終わった。
メイク室でまた着替えて中央軍事クラブへ。
かなり古い建物で天井にはシャンデリアが下がり、
上にはロイヤルボックスのようなバルコニーがある。
400席ほど椅子が並べられている。
高座を組みプロジェクターをセットし約2時間で設営完了。
夕方まで少し観光することになった。
ネダリャ教会、地下教会、スーパーなどを見て
市の中心地ネダリャ広場まで来ると雨が降り出した。
激しくなってきたのでツム・デパートのレストランで少し早い昼食をとることにする。
ブルガリア料理のチキンスープを注文する。
見た目よりあっさりしていて日本人の舌によく合う。
食事している間かなり激しく降っていた雨もやみ始めた。
ブルガリアではよく雨が降るがダラダラ降り続くことはないらしい。
昼食後荻野さんと登さんバトンタッチ。
仕事があるマイケルをホテルに送って我々は観光。
ソフィア市が一望できるというヴィトシャ山に登ることにする。
車で約30分ほど走ると見晴らしのいいところにでる。
山の景色を楽しんだあと民俗学博物館の土産物屋へ。
ここでブルガリア名物バラの香水などを購入。
登さんはホテルのマイケルを迎えに行き、我々はしばらく会場の近所のカフェで休憩。
5時、マイケルと合流して中央軍事クラブへ。
少し字幕に手を加え、6時開場。
着替えているとブルガリアの国営テレビが取材に来たという。
開演前の短い時間で簡単なインタビューを受ける。
今日は日本文化月間のオープニングと言うことで、ブルガリアの文化人も招待され、
400席ほぼ満席。
最前列に昨日の市橋大使夫妻、そしてブルガリアの文化大臣まで座っている。
市橋大使、文化大臣の挨拶のあと開演。
落語途中でどこかかから大音響の音楽が流れてきた。
どうやら外のようだけど、舞台にいる僕にまで聞こえているのだから客も聞こえているだろう。
他にも、あれだけ念を押していたのに国営テレビの取材クルーが客席に照明をたいて
撮影している。
客の気が散るようなことが続く。
でも反応はよく、無事終了。
終演後ソフィア市から大きな花かごを贈られる。
楽屋で着替えていると昨夜の夕食会で一緒だったエリザベットさんが
「ワンダフル」と言いながら入ってきた。
そして大きく手を広げて近づいてくるので抱擁する。
ブルガリアではこういう場合ほっぺにキスするのかどうかわからないので、
とりあえずわからぬまま抱擁だけしておく。
そしてブルガリアの刺繍をしたしおりをくれる。
そのあとエンチョさんも娘を連れてきて、5歳ぐらいの娘さんから手描きの絵をもらう。
撤収後、荻野さん、登さんとブルガリア料理屋さんへ。
カヴァルマ、スネジャンカなどブルガリアの代表料理を食べる。
どれも日本人の口によく合う。
この店は歌手が歌い、ダンサー達がひっきりなしにブルガリア舞踊を踊る。
途中でダンサーの一人に前に引っ張り出され、
踊りでも一緒にするのかと思っていたら、不安定な壺の上に乗らされ、
壺の首を足で挟んで8回飛べと言う。
両手を持ってもらって言われるまま8回飛んだけど何のことかわからなかった。
しかし、ブルガリアは料理のうまい国だった。
みんな大満足でホテルに戻った。
 


朝の生番組出演風景。



今日の会場、中央軍事クラブコンサートホール。
古いが趣のある劇場。



開演前のブルガリア文化大臣の挨拶。



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