2001 英仏公演日記
本文へジャンプ 8月17日〜9月16日 



9月4日(火)湖水地方観光


今日は朝からとても天気がいい。絶好の観光日和。
朝食後荷造りし、10時チェックアウト。
またまたヒーコラ言いながら荷物を積み込む。
まずレイクサイドの船着き場に行き、観光スポットの情報収集。
観光船の船着き場があり、インフォメーション・センターがある。
ここで観光地図を手に入れようと思ったが、日本のように無料の簡単な観光地図がない。
車での移動もあるので、近辺の道路地図を購入。
水際に鴨や白鳥がたむろしているので湖畔に降りる。
子供が水鳥達に餌をやっているので、近所の売店で探したが、
鳥の餌らしき物を売っていない。
白鳥の餌はないかと聞くと、ハンバーガーのパンを40P(約70円)で売ってくれた。
みんなで分けて白鳥や鴨、カモメなどにパンをやるが、白鳥は口が大きく、
よく見ると細かくギザギザの歯がついているので餌をやるのも怖い。
地図を見ながらウインダミア湖畔を北上し、山の中に入っていく。
くねくねした登りだけど、英国は日本の山のように木がなく、
ほとんどが草原でさえぎる物がないのでとても見晴らしがいい。
浅間山の鬼押し出しと、阿蘇の草千里を足して50倍したような信じられないほど
すばらしい光景が広がる。
草原にはいたる所に羊がいて、のんびりと草をはんでいる。
見晴らしのいい山道を抜けると駅に着いた。
ここは小さな蒸気機関車がトロッコを牽く観光列車の駅。
車をパーキングにおいてトロッコに乗り込む。
機関車は白い煙を吐きながら一生懸命走るが、なんせ小型の蒸気機関車なので、
最高時速は20kmほど。
のんびりと景色を眺めながらの旅で風情があるが、トロッコは吹きさらしで少し寒い。
我々はトレーナーにウインドブレーカーなどを着込んでいるが、
マイケルは半袖のまま。さすがに寒そう。
長袖の服は持ってないのかと聞くと、夏だし我々のツアーの前はニューメキシコや、
スペインなど旅していたので極力荷物を少なくするために半袖しかないという。
腕に毛が生えてるから大丈夫と、強がりを言いながら45分ほど辛抱して終点の港の駅へ。
きれいに整備された浜辺で海に向かって石を投げ、飛び石を競う。
近くの喫茶で食事をとる。
自家製のスープを頼むとズッキーニが入ったトマトスープだった。
舌がやけどしそうなほど熱いがとてもうまい。おかげで冷えた体が温まった。
いい天気なので駅のテラスで座っている間、福矢・マイケルは眠り込んでしまった。
帰りのトロッコは屋根付きのドアも閉まる車両を選んで乗り込む。
同じ道のりを帰る間マイケルは眠っていた。
彼はいつも夜遅くまで仕事していて、ずっと車の運転をしているので疲れているのだろう。
車に乗り込んでヒル・トップに向かう。
ここはピーター・ラビットの作者ベアトリクス・ポターが住んでいたところ。
つまりピーター・ラビットの里。
ちなみにエジンバラはハリー・ポッターの里。
あいにく時間が遅かったのでヒル・トップには入ることができなかったが、
まわりの景色を見るとピーター・ラビットの世界がそのまま残っている。
このあたりは国立公園で建物の規制も厳しいので、昔の風情が残り、
道ばたにキジがひょいといたりする。
ヒル・トップを後にして、また山越えしてマイケルの実家、シェフィールドへ向かう。
山からの下り、海が見え、遙か向こうに島が見える。マン島らしい。
マイケルは41年間で初めてマン島を見たと喜んでいた。
高速のサービスエリアで運転を代わり、マンチェスターの横を通ってシェフィールドへ。
高速を降りてマイケルに運転交代。
途中山越えの道だけど、なだらかな草原の山道はこちらもすばらしい光景だった。
マイケルの実家はなだらかな丘の上にあった。
陽気な両親が迎えてくれ、料理を作って待っていてくれた。
親日家らしく箸を配り、寿司やサーモン、鯖の薫製、自家製トマトなどで歓待してくれた。
マルコはこの家に泊まり僕と福矢は近所のB&Bで宿泊。
しばらくこのシェフィールドでゆっくりすることにする。


すばらしい光景の湖水地方。


小さな蒸気機関車がトロッコを牽く。



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