2001 英仏公演日記
本文へジャンプ 8月17日〜9月16日 



8月31日(金)エジンバラからニューキャッスルへ


フラットの契約が今日までなので、ニューキャッスルに移動。
朝から荷造りを始めるが、2週間も滞在していると日常使う物がスーツケースの外に
大量に点在し、元に戻すのがかなりおっくうになる。
おまけにホテルと違って、シーツをはがしたり、バスタオルを1カ所に集めたりと、
いろいろな作業がある。
12時までにフラットをあけないといけないので、11時半頃搬出にかかる。
それぞれのスーツケースに、鳴り物類、字幕機材など、
改めて荷物が多い事を思い知らされる。
5階だけど帰りは下りなので重い荷物もまだ楽だと思っていたけど、
地球の引力を身をもって体験させられた。
あまり大きなレンタカーが借りられず、普通サイズのワゴン車だったが、
前の晩に一度荷物をリビングに集め、どれだけのかさがあるかひもで計り、
車の荷台にそのひもをあてて確認したとおり、
後部座席まで荷物は浸食したものの何とか収まった。
マイケルは劇場に精算に行き、僕らは昨夜約束したイタリアレストラン「インカ」へ。
おやじは約束どおりサンブッカを一瓶プレゼントしてくれ、
お返しに僕の写真入りうちわをプレゼント。
「あなたの親切とジョ−クに感謝します。あなたのことは決して忘れません」と
知ってる限りの英語で礼を言う。
昼過ぎマイケルが戻ってきてニューキャッスルに向け出発。
エジンバラの町を出ると急になだらかな田園風景と牧場が広がり、
天気もいいし最高のドライブとなった。
田舎町でパンと飲み物を買い、横道にそれて広大な牧場と牧場の間の
農道のような所に車を止め、石垣に腰を下ろしてランチをとった。
のんびり草をはむ羊たちを眺めながらオニオン・ポテトの入ったパイ風パンを食べる。
人間は誰も見えない。
ほっこりした後また田舎道を走る。
少し道草してホリー・アイランドに向かう。
ここは島だけど引き潮になると海底から道路が現れ、陸続きになる。
「海が割れるのよ〜、道ができるのよ〜」の「チンド物語」みたいな島。
島の突端に古い立派な修道院がそびえ立つ。
ホリー・アイランドのパーキングに車を入れ徒歩で散策。
公衆トイレにみんなで行ったが、なんと有料。
一人20P(36円)。回転ドアがあり、お金を入れると45度回転してトイレに入る事ができる。
もったいないので二人でぴたりひっついて回転ドアの中に入り、
4人で40Pですませる。
ホりー・アイランドで少し休憩してまた車を走らせるが、マイケルが眠たそう。
途中で運転を代わる。
ニュー・キャッスルの北西にあるハート・バーンと言うところにマイケルの妹のフィオナが住んでいて、
電話で聞きながらフィオナ宅へ。
夕食をごちそうになり、僕とマルコ、福矢は近所のB&Bと呼ばれる民宿に。
宿ののおやじさんは映画「ベイブ」の豚の飼い主みたいないかにも英国らしい人で、
とても親切で話し好き。
マルコはWベッドのシングルで、僕と福矢はツインルーム。
その部屋は恋人同士が泊まる軽井沢のペンションみたいな部屋で、
男同士で寝るのがなんかあほらしくなってくる。
夜はとても静かで本当の静寂。
でも咳が止まらずなかなか眠れない。
2日のマンチェスター公演までに咳が治まるといいが・・・。


牧場の真ん中で。


ホりー・アイランド。後ろに修道院が見える。



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