2001 英仏公演日記
本文へジャンプ 8月17日〜9月16日 



8月29日(水)スターリング公演


今日は車で1時間ほどの所にあるスターリング大学での公演。
昼過ぎに車に鳴り物や機材を積み込み出発。
グラスゴーやリビングストンに行くときに何度も通ったM−8を走っていたが、
スターリング行きには観光ルートもあるよう。
途中で観光ルートという道路に乗り替え橋を渡り、田園風景の広がる、
のどかな道路を走った。
スターリング大学には少し早く着いたのでちょっと学内見学。
スターリング大学はキャンパス内に大きな池があり、城が建ち、
野ウサギがいたるところにいて、ゴルフコースまである、
日本では考えられないような大学。
小さな20人ほど入ると一杯になる教室で舞台セッティング。
この大学に留学していて、エジンバラでずっと手伝ってくれてた岡本さんが、
客集めをしてくれてたようで、床にまで座って狭い教室に30人ぐらい生徒達が集まった。
今日は日本スコットランド協会の主催で、スコットランド協会の稲富さん
(エジンバラ最終日にも見に来てくれたサントリーの元チーフ・ブレンダー)、
関西大学の黒田先生も来ていた。
この大学に留学しているいろんな国の生徒達が熱心に聞いてくれた。
帰り近所のパブで一杯飲みましょうとなり、
稲富さんが運転する赤いレンタカーの後ろを我々は走っていた。
ずっとついていくと、その赤い車は普通の家の駐車場に入っていった。
黒田先生が宿になんか取りに行ったのかと思って家の前に車を止めると、
全く知らないおっさんが車から出てきた。
大学からずっとついていったつもりなのにどこかで入れ替わったよう。
車内大爆笑。
ひとしきり笑ったあと、困ってしまった。
パブの場所がわからない。
来た道を戻って赤い車を探したが、似たような車はあるものの、
稲富さんの車を完全に見失ってしまった。
岡本さんが僕の携帯番号を知っているので、連絡が来るだろうとカバンを探ると携帯がない。
チャージしていてもってくるのを忘れたよう。
マイケルが記憶の糸をたぐり寄せ店の名前を思い出した。
それから番号案内で店の電話番号を調べ、店に電話して場所を聞き出した。
店に入っていくと稲富さん、黒田さん達がすごく驚いた。
携帯も通じないし土地勘もない我々なので、仕方なくエジンバラに戻ったと思っていたよう。
ビールで乾杯し、食事でもとなったが、今夜は朝日新聞の上田さんの最後の晩で、
お別れパーティーをしようと先日行った魚料理の店「フィッシャー」を予約していた。
「フィッシャー」で一緒に食事しませんかと稲富さん達に持ちかけた。
黒田先生はスターリングのB&Bを予約していたが、
うちのフラットにベッドが余ってますので是非うちでと勧め、うちに泊まることになった。
帰りのフリーウエイで福矢がおしっこがしたいと言う。
路肩に車を止め茂みで福矢が用を足し始めたとき、車は福矢を残して発車。
このあたりの高速は照明が全然ついていない。
車が通らないと本当の漆黒の闇になる。
ゆっくり走っていると、闇の中から福矢が必死に走ってくる。
まるでゾンビが追いかけて来るみたいだった。
「フィッシャー」で、またまた山盛りのムール貝をたいらげ、
リゾット風のご飯にサーモンステーキが乗った料理を食べた。
ほんとにここの魚介類はうまい。
食べきれず少し残してしまった。もったいない。
明日からしばらく公演がないので明日はのんびりする。
のどもやっと休ませることができる。


スターリング大学内のお城の前で。後ろの芝生はパターの練習場になっている。


高速で置き去りにされ必死で追いすがる福矢。



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