エピソード54 

それを言っちゃあ…

 もう何回も書いていますが、またこのテーマで書きます。
 その日、搭乗した飛行機は伊丹空港に到着。 滑走路を静かに走り、予定通りのゲートに、徐々にスピードを緩めながら

進んでいきます。…と、そのとき、オジさん一人何の躊躇も無く立つ!頭上のラゲッジスペースのふたを開ける。別のオジさん立つ。そして他のオジさん、…と、あとはネズミ算方式。結局、9割以上の人がスタンディング。
 あれ?でも良く見るとせっかちじゃなさそうな落ち着いた感じのおばさんや「ディズニーランド行ってきました。飛行機は久しぶり」みたいな女性達も立っています。

「はは〜ん、なるほど。集団行動ってこんなものだよな。オジさんたちは『立っちゃいけない』のを知ってて我先にと立っている。でも『立っちゃいけない』ことを良く知らずに、つられ立ちしている人も結構いるんじゃないか?」

 今日のお向かいはパーサー(最前方に座っているチーフパーサーではなく、No.2サンです)。
「そうだ、提案してみよう!!」

T「相変わらずひどいですよね」
CA(苦笑いしながら)「そうですね」
↑これだけの会話で通じます。

T「あのですね」
CA「はい?」
T「確かに、到着前に『シートベルトサインが消えるまで立たないで』とアナウンスしてますけど、ちゃんと聞いてなかったり、サインを見てないだけで、つられて立ってる人も多いですよね。『まだ立っちゃいけない』って気づいてない方も多いんじゃないですか?」
CA「ハア」
T「例えば、機長から然るべきタイミングで『それではお立ちになって結構です…』なんていえば、ハッとして次からちゃんとやってくれる人もいると思いますけど」

 あまりに長々と語ったからでしょうか。それに続いたCAさんのアクション…ニコッと笑って、「地域性なんですよね」

T「………」

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