エピソード22 

Short short episode 〜テーブル〜

 今日は東京出張。。。普段、東京日帰り出張によく使っている全日空142便(関空8:30発)に乗りました。

 

 飛行機でカップを置いたりするテーブルは、ほとんどの席では前のシートにセットされているのを手前に倒して使いますが、非常口座席など前にシートの無い席では肘掛の下から出すんですね。私は今日、その非常口座席3列シートの一番右の通路側に座ってました。横の中央席にはかっぷくの良く人も良さそうな感じの40歳前後の男性、左の窓側には愛想のいい若い女性。


 スチュワーデスが後方座席から順にコーヒーやスープを配り終えて私の横に来ました。
「コーヒーになさいますか?スープになさいますか?」
「コーヒーを…」

 といいながら自分の右側の肘掛をカパッと持ち上げ、中からテーブルを出して、そこにおいてもらいました。


 すると、隣の男性もつられてテーブルを出し始めた…のはいいんですが、自分の「左側」の肘掛を持ち上げたんです。

(あっ、そっちじゃない!そっちじゃなくて、あなたのテーブルは俺との間の肘掛から出さないと…)

 でも、テレパシーみたく通じるわけもなく、男性は一生懸命(あのテーブルを引き出すのって結構コツと力が要るんですよね)テーブルを引っ張り出しています。。。
(あーっ、そっちじゃないのに…)

 で、完全にテーブルを真上に引き出した男性、自分がわに倒そうとしますが、テーブルは直立不動のまま、当然こちらには倒れません。
(だからー。もう…)

 その男性がもう一度テーブルをしまってしまうのだろうかとちょっと観察モードに入っている私。と、その男性は苦笑しつつも会釈しながら「はい。どうぞ」とばかりにそのテーブルを横の女性の方へ倒しました。女性も始終見ていたから、苦笑しながら、会釈し返して…

 このほのぼのした光景を横目で見ていた私も、一番期待していたとおりになって、大満足。でも可笑しくて顔を伏せて笑いをかみ殺してました。で、ふと前を見るとスチュワーデスと目があったんですけど…「何?あのニヤついたヘンな人…」ってさめた表情で見られてしまいました。

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