エピソード12 

窓側?通路側?

 ヨーロッパ出張のときは複数の会社(組織)を訪れることがほとんどなので、ヨーロッパ内を飛行機で移動することがしばしばあります。これは、2000年5月の出張で、フランスのリヨンからスイスのチューリッヒに移動したときのこと。


 リヨン空港のエアーフランスのチェックインカウンターへ行くと、カウンターの女性が一言。
「席の希望はありますか?窓側、通路側?」
 私は、電車でならプライベートでスイスに行ったことはあったのですが、飛行機でのスイス入りは初めて。(アルプス山脈とか見えたらすごいな…)と考えた末、

「窓側」
 と答えました。笑みを浮かべた係員が手際よくキーボードをたたき、無事チェックインがすんで、私は待合室へ行きました。でも、部屋にお客さんはほとんどいません。

 

(儲からない路線なのかな。それとも早めにきた乗客は、先に飛行機に乗り込んでしまったのか?)

 

 しばらくすると、合図があり、10人弱の乗客たちはエアポートリムジンに乗り込みました。しばらく滑走路を走ると、飛行機が何機か止まっているエリアに到着。「あれに乗れ」と指示された飛行機を見て、苦笑してしまいました。
 そこには乗客の人数にマッチした大きさの飛行機が…。それもプロペラ機。
 機内は狭いからと、2個以上の荷物は持込不可。やむなく差し出した荷物は、その場で貨物室に放り込まれました。そして10段もないタラップを上り機内を見ると、「ひえぇっ」って感じ。中央の通路の両側にはシートが6つずつ1列に並んでいました。つまり、12人乗りの飛行機だったのです。

(窓側=通路側じゃん。ジョークだったのか。やるなエアフラ地上係員。)
 ちなみに、窓から見えたのは雲とプロペラのみ。山脈らしいものはまったく見えませんでした。

ページのトップ


Copyright(C)2003-2004 Tsucchy. All right reserved.

メールをTsucchyに送る。