エピソード10 

ひと時だけファーストクラス

 出張も終わり、いよいよ日本へ帰る日のこと。ロンドン、ヒースロー空港でトランジットだったのですが、乗り換えの間隔が開きすぎて日本行きのチェックインカウンターが開いてません。しばらくして、やっとチェックインしにいくと、
「xxx様のお連れ様ですか?」
 と聞かれます。この「xxx様」は出張で同行した上司のことだったのですが、待ち時間ずっと男同士でうろつくのもなんだったので別行動して別個にチェックインすることにしていたのです。「ええ」というと、
「では、ラウンジは同じ方がよろしいですね」
 と聞かれます。(変なこと聞くなあ?)と思いつつも、「はい」と答えると下のようなカードをくれました。

 ななな、なんと、ファーストクラス用のラウンジチケットではありませんか。「xxx様」は普段から飛行機に乗る頻度が半端じゃないので、全日空の「プラチナ」会員(そのあと「ダイヤモンド」会員になりました)でかつ「スーパーフライヤーズ」会員でもあるんです。その特典で、ファーストクラスのラウンジを使うことが出来たのです。そして、同行者である私は、たなぼた式に便乗できたというわけ。で、肝心のお部屋はというと…。

 確かに、部屋は広々。言われてみると椅子とかも格調高いような。おいてあるお酒も高級。という感じでしょうか。でも、今ひとつ実感湧かなかったですね。「はあ、そういうもんですか」って感じ。

(この部屋にいる人ってみんな、会社役員とか金持ちばっかなのか?みんな静かに経済誌とか読んでるし、そういわれれば、そういう気もするし、でもみんなゴルフの打ちっぱなしに行ったら居そうな感じだよなあ…)

等としょうも無いことを考えながら出発までの時間を過ごしました。そういえば、(時間帯のせいでほとんど日本人だったのですが)一組だけいたアメリカ人らしい数人だけが部屋の中で大声で話してうるさかった。

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