エピソード3 

レバーをオートマチックに…

 ジャンボ以外の飛行機はどうだったか、はっきり覚えていませんが、JALやANAの主力機ボーイング747に乗ると、ドアの下半分がボコッと突き出ているのに気づきます。せっかく、運良く(人によるが…)足元が広々した席に座ることが出来ても、窓際の席だと、この「ボコッ」のせいで足が伸ばせないということもあります。アールがついているのでテーブル代わりになるわけでもないし…。

 これは何なのでしょう。この前、乗務員の人に聞いたところ、なんとあそこには、滑り台兼救命ボートが入っているらしいです。それからボートでさまよったときの非常食も…。そういえば、出発前のガイダンスで、黄色い滑り台が開いて人が降りるシーンが流れますよね。「滑り方を覚えてください」とか言われても、「みんながみんな、無理だろ、あんな風にうまく滑るなんて…」といつも思いながら見ています。あと、ヒールとかちゃんと脱がない人もいるだろうから、穴があいちゃったりするかもしれないし…。

 話が脇にそれましたが、この出っ張りの中にある救命ボートと、出発前の「乗務員はレバーをオートマチックにしてください」とは深い関係があるのです。レバーを切り替えると、滑り台がドア枠のところにロックされて、ドアを開けると機体にくっついたまま膨らむというわけ…。でも、空港に駐機中に緊急避難するときは滑り台が開くとまずいらしく、ドアが単に開くだけの設定にしてあるらしいです。細かいところでは、主翼の上の扉では、緊急着陸時にも翼の真上で滑り台を開くわけにはいかないので、レバーを切り替えなければいけないとか…う〜む、ややこしい。

 ということで、ドアについているボックスに入った小さなレバーは簡単に触れる所にありますが非常に大事なものなので、勝手に触ってはいけません。緊急時に「さあ、滑り降りよう」と思ったときに「滑り台がないっ!!」ってなことにもなりかねません。

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