1998/9/12(土)晴れ
 
個人旅行気分を満喫 〜バルセロナ〜

 
 この旅行では本当にお天気に恵まれた。天気が悪かったのは昨日だけで、あとはみんな晴れた。今朝は9:15ホテルを出発・・・のはずが、バスの運転手のおじさんが、他の車をこすっただのこすってないだのでもめて、出発が30分くらい遅れた。おまわりさんやホテルの責任者まで出てくる騒ぎになって、最後に「しかえしてやる」と車のナンバーを控えに行っていたのは笑った。2車線くらいの広さの道路の両側に路上駐車している道を、大型バスで通ろうっていうのがすごいけど・・・。バルセロナの街に着いてスペイン広場で、昨日と同じくグンジさんとカルメンさんと合流しカテドラルへ。ここの教会はガイドさんと一緒に入ると有料で個人で入ると無料だそうで、見学したい人は自由行動のときにどうぞ、ということだった。。バスに戻ると運転手仲間同士での会話をグンジさんが訳してくれた。「どうだい調子は?」「宝くじでも当たったか?」「違うものに当たったよ」なんて話していたみたいで、笑ってしまった。一度ホテルへ行って解散。これからは自由行動だー!   
     
 オプショナルツアーでモンセラットへ行く人はそのままバスに乗って行った。私たちは、ティビダボという遊園地へ行く。ホテルからカタルーニャ広場の地下鉄の駅まで歩いていると、自由なんだ!とすごくうれしくなり、足取りが軽くなる。地下鉄の駅で切符の買い方がわからなくてうろうろしていたら、駅員さんが親切に教えてくれた。スペインにいるんだからスペイン語で質問しなければと思いつつ、まったくわからないので、けっちゃんが英語で質問したら、ゆっくりと丁寧にスペイン語で返事をしてくれた。通じているなら、英語で話してくれればいいのに・・・。スペイン人はスペイン語が世界の共通語だと信じているらしい。なんとか切符は買えて、地下鉄に乗りこむ。車内はほとんどお客さんがいなくて、ちょっと怖いなと思ったけど、大丈夫だった。終点で降りて外に出ると、次に乗る路面電車が待っていた。帰りは歩いてみようということで、片道切符を買う。この電車はサンフランシスコのケーブルカーみたい。数分で終点に着いて、次は登山電車に乗り換える(↑写真)。この電車は車体に子供の落書きみたいな絵が書いてあってかわいい。この電車を下りれば、そこは遊園地というだけあって、車内は子供ばかり。外人の子供はどうしてこんなにかわいいのだろう・・・。   
   
 遊園地に着いて、中に入ろうとしたら、けっちゃんのお目当てのスライダーがないことに気がついた。インフォメーションで英語の出来るお姉さんに、けっちゃんが必死に説明したけど、やっぱりないらしい。ここには2時間くらいしかいられないし、入場料も思ったより高いから中に入るのはあきらめた。私が檻の外から、メリーゴーランドの前で演奏している人たちを写真に撮ろうとしたら、係のお兄さんが中に入れてくれた。   
    
 遊園地の隣には教会があって、上の方に行ってみるとバルセロナの街と海が180度見渡せるすばらしい景色を見ることが出来た。昨日、モンジュイックの丘から見た景色とはくらべものにならないくらい良かった。景色に見とれていたら、今、結婚式を終えたばかりの新郎新婦が教会の中から出てきて、参列者の人たちがライスシャワーをしていた。こんなに景色のすばらしいところで結婚式を挙げるなんて、うらやましい。この遊園地に来るまでの過程が個人旅行の気分を堪能できたし、すばらしい景色を見ることが出来たから来て良かった。
 
観覧車に乗りたかった・・・。
 
 
 帰りは路面電車には乗らずに、歩いて地下鉄の駅に向かう。下り坂を降りて行くので楽だし、高級っぽい住宅地の中を歩いたから楽しかった。乗るはずだった路面電車に途中で抜かされたけど、地下鉄の駅に着く時間はたいして変わらなかった。   
     
 2時40分頃、モンセラットに行っていた人たちがホテルに着くので、それに間に合うようにホテルに戻った。さっき一度ホテルに行ったときは、ホテルでは荷物は預かってもらえず、私たちのスーツケースはオプショナルツアーと一緒にモンセラットへ行っていた。スーツケースはほっといても部屋まで運んでくれるけど、私はマドリッドで買ったカバンがスーツケースに入らなくて、座席の下に置いておいたので、バスの到着時間にそれを取りに行かなければならなかった。ホテルに着いたら、バスはもういなかったど、相川さんが私のカバンを持っていてくれた。グンジさんにお勧めのパエリアのレストランを聞いて、同じツアーの人たち4人と一緒に夕食を食べる約束をした。そのまま、一度部屋にチェックインする。
 
 早々に部屋を出て、ランブラス通りを歩く。たくさんの画家の人たちが絵を売っていて、そのうちのひとりのカラフルな絵の具を使って書いてある絵がすごくかわいい!一目で気に入ったので、一番安いサグラダファミリアの小さい絵を買った。今までの旅行で絵を買うなんてことは一度もなかったけど、ヨーロッパの街はそういう気分にさせてくれるみたい。どんどん歩いて行くと、海に出た。そこにはコロンブスの像が高々とあり、新大陸の方を指差していた。アメリカ好きな私は「あっちがアメリカか・・・」と妙に感動し、コロンブスが「次はまたアメリカに行きなさい」って言っているかのように思えた。海沿いを歩いている途中、公衆電話で家に電話した。日本は夜でお母さんが出た。「こっちは今、夕方だよ。」と言ったら「危ないから、うろうろしてないで早くホテルに帰りなさい。」と言っていた・・・とほほ。マドリッドのホテルから家に電話したときと同じくらいの時間話していたのに、マドリッドのホテルでは2000ペセタ、バルセロナの公衆電話では500ペセタだった。ホテルから電話するのはやめようと心に誓った。
 
いつの日か値が上がるかしら・・・。
 
 

コロンブスさん、次はアメリカへ行きますよ!
  

リュックを前にして用心、用心。でも不自然だよね。

 次にピカソ美術館へ行った。マドリッドのプラド美術館で見たベラスケスのラス・メニナスの絵をピカソ風に真似して書いた絵は傑作だった。マルガリータ王女が気に入っていたのか、何枚も書いていた。ピカソが初期の頃に書いた、かわいらしい風景画もあって、とっても良かった。   
    
 ぷらぷら歩いていたら、さっき来たカテドラルがあったので入ってみた。教会の中では何か集会をしていたけど、ここもステンドグラスがすばらしかった。教会で見るステンドグラスはなんだか神秘的で見とれてしまう。けっちゃんは「教会はもう飽きた」と言っていたけど、私は無宗教だけど不思議な気分になれる教会が大好き。教会を出て、周辺で買い物をして、夕食の時間までまだあるので、ヨットハーバーのベンチで休憩をした。
 
 グンジさんに教えてもらったレストランは、わかりにくいところにあった。無事みんな集合して、日本語のメニューを見ながら適当に注文した。前菜の盛り合わせ、ブイヤベースのスープだけ、手長えびのグリル、パエリア、サングリア。どれもこれも、すごくおいしかった!特にブイヤベースのスープだけは、魚介類のすべてのエキスを凝縮しましたって感じで、めちゃくちゃおいしい!パエリアもツアーの食事で食べたものとは、くらべものにならない。お米がアルデンテというのを初めて食べた。上に乗っている具は丸ごとのえび、ムール貝、大きめにカットしてある鶏肉。それはもう、激うまだった。   
     
 サングリアを飲んで酔っ払ったので、タクシーでホテルに帰る。タクシーも、今までの旅行では特別な事情がない限り、利用したことがなかった。今回は酔っ払っていたし、夜の10時っていうこともあるけど。私たちが乗ったタクシーの運転手は「ここの角は曲がれない」と言って、コロンブスの像のところで降ろされてしまった。しかたなく、歩いてホテルまで戻った。一度部屋に戻ったけど、今日が最後と思うといてもたってもいられなくて、目の前にあるマクドナルドでファンタレモンを買った。明日の朝、マクドナルドが開いていたら、朝食はマクドナルドで食べようと思った。