June 17 tue. 曇り時々晴れ
〜 歓喜、感動、興奮のカナディアンロッキー
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6:30にバスの中で目が覚めた。カナダはパシフィック・タイム、マウンテン・タイム、セントラル・タイム、イースタン・タイム、アトランティック・タイム、ニューファウンドランド・タイムと6つの標準時間がある。セントラル・スタンダード・タイムからマウンテン・タイムになったから時計は1時間進む。
7:00すぎにカルガリーに到着し、バンフ、レイクルイーズ経由バンクーバー行きのバスに乗りかえる。このバスは観光用バスといった感じで窓が大きく、きれいで滑らかな乗り心地。でも座席はさっきまで乗っていたバスより、かなり狭くなった。車内は満員でバンフに向かった。
途中、窓の外を見ていたらスキーのジャンプ台が見えた。あれはもしかしてカルガリーオリンピックの会場?!確信はないけど、きっとそうだ!と思ったらなんだかうれしかった。正面にはちいさくロッキー山脈がそびえていて、それがどんどん大きくなってきた。ずっとカナダの東部を周っていて「大自然」に飢えていた私は「私が求めていたものはこれよーっ!」と気分が一気に盛り上がってきた。バスの中では景色を楽しみつつ、バンフについて勉強していた。
9:00前にバンフに到着。思ってたよりこじんまりとしたバスディーポだ。昨日、予約の途中に電話が切れてしまったユースに予約の確認をしたら、やっぱり予約は出来ていなかった。おまけに明日はベットがひとつしか明いていないという。明日はじゅんちゃんも一緒に泊まるので、ユースは諦めた。地球の歩き方を見てYWCAに電話してみたら、こっちは今日と明日の予約ができた。念のためユースに伝言を入れておいたけど、はたしてちゃんと伝わっていたのか・・・。
今日はひとりでバンフを堪能する。ひとりで観光するのは初めてで、不安ながらもワクワクする。まず、バスディーポでブリュースター社の「10:00発、ミネワンカ湖クルーズ」のバスツアーを申し込み、数分後に出発した。バスの運転手がガイドも兼ねていて、英語で説明しているけどまったくちんぷんかんぷん。ミネワンカ湖で船に乗り、グリーンの湖クルージングした。空は曇っていて、晴れていたらもっときれいな色の湖なんだろうなぁ。。。と思った。でも雄大な景色を見て「あぁ、ロッキーに来たんだ!」と実感♪
なんか動物がいた
バスツアーは1:00頃終了しバスディーポに戻った。昨日の夜から何も食べてなくて腹ペコ状態もピークを通り越し、胃がキリキリしてきたので、デイリークィーンでダブルチーズバーガーセットを食べた。
YWCAにチェックインし、部屋に行ったらなんと2段ベット8台の16人部屋!今までで一番大人数だ。2段ベットの上の段には柵がなく、上の段の私は青ざめ、フロントに戻り下の段に変えてもらった。あれは怖いよ・・・。
YWCA
バンフのメインストリートからボウ川を渡ってすぐにあるからとっても便利。
ユースホステルは満員でもYWCAは余裕だった。
その後、バンフの街をぶらついた。バンフは思いっきり観光地で、お土産屋さんがずらーっと並んでいる。ワーキングホリデーの日本人もたくさん働いているので買い物では言葉に困らない。プリンスエドワード島で「赤毛のアン」のピンバッチを買いそびれたので、赤毛のアンショップに行った。そこでは朝乗ったバスにキャンモアというバンフの手前の街から乗ってきた女の子が働いていた。夕方からはボウ川のほとりで日記や手紙を書いたり、ボケーっとしていたりした。なんだかとっても至福の時間…って感じだった。
ボウ川の辺に鹿のでっかいのみたいな動物がいた。
ちょっと怖い。
ボウ川の橋から見たバンフアベニュー
観光案内所の隣にある教会
じゅんちゃんとは今日、ユースで落ち合う約束をしていたけど、ユースには泊まれなかったので行き違いにならないように、バスが到着する18:30頃、バスディーポに迎えに行った。でも乗っているはずのバスが去ってもじゅんちゃんは現れなかった。同じバスに乗っていた男の人に「日本人の女の子は乗っていったか?」と聞いたけど「いなかった」と言われてしまった。どうしたんだろう・・・すごく心配。でも、じゅんちゃんなら大丈夫。それより私自身の方が心配…。
しかたなくひとりでYWCAに戻る。今日はバンフの街をかなり歩いたので、もう目をつぶってでも歩ける!(←かなり大袈裟)夜、シャワーを浴びた後、髪の毛が濡れたまま同室の女の子と一緒にスーパーへ買い物に行き、水、プラム、もも、ベーグルを買った。
June 18 wed. 晴れ 〜
馬糞が頼り 〜
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7:00起床。ひとりなのに、こんなに早起き!!マックでソーセージマフィンの朝食後、8:30頃に着くバスがあるので、バスディーポへじゅんちゃんが来ていないか行ってみたけど来なかった。ものすごく心配。もう来なくてはぐれちゃったかも・・・という不安もいっぱい。でも次のバスは15:10着だから、それまではバンフの街を楽しもう。
今日もひとりで行動だ。はりきってトンネル・マウンテン・トレイルをハイキングし、その後フードゥーを見に行こうと思っていたんだけど、あまりにも良い天気なので、サルファーマウンテンとアッパー・ホット・スプリングスへ行くことにした。アッパー・ホット・スプリングスはじゅんちゃんも行きたいと言っていたけど、裏切ってしまった。まあ、また行けばいいことだし。
まずはボウ滝へ行った。そこで写真を撮ろうとしてファインダーを覗いたときにコンタクトを落としてしまった。慌てて探したけど地面は砂利道だし、近くは草ボウボウだし、その向こうはすごい勢いでボウ川が流れているし、ホントに悲しくなった。あと10日以上も旅が続くのに・・・。それでも必死になって探していたら、近くにいた日本人や外人さんも一緒に探してくれた。でも悪条件で見つからず諦めた。いつもコンタクトをなくしても私が見つけたことはほとんどない。家でなくしたらほぼお父さんが見つけてくれる。あぁ、お父さんがここにいてくれたら・・・。
ボウ滝
気を取り直してバンフププリングスホテルへ行った。せっかく憧れのホテルに来たのに片目しか見えなくて残念だけど(私は視力が0.02なんです…)、期待していたほどのホテルではなかった。でもお手洗いは素晴らしい。近くの売店でお昼ごはん用に、アップルシナモンマフィンとピクルス味の小さなポテトチップスを買った。
ちょっとお城チックなバンフ・スプリングス・ホテル
バンフスプリングスホテルからリムロックリゾートまでのトレイルがあるはずなんだけど分からなくて、フロントに戻り、日の丸バッチを付けたお姉さんに道を尋ねた。あぁ、言葉が通じるって素晴らしい!!お姉さんの説明によると、そのトレイルは30〜40分くらいかかるらしい。しかも登り。ちょうど良い距離だと思って歩き始めたけど結構きつくて、誰もいない山道はやっぱり怖い。さっき買ったマフィンとポテトチップを食べながら歩いていて「熊が匂いを嗅ぎつけて来たらどうしよう・・・」と不安になり猛ダッシュで食べた(食べるのをやめようとは思わない私って・・・)。トレイルは「こっちに○分行くとどこ」とは書いていなくて、簡単な矢印があるだけ。道に迷ってないか心配だったけど、トレイル・ライディングといって馬に乗って山道を歩くツアーがあり、道に馬糞が落ちていたので、とりあえずは安心。新しい馬糞を見かけたときは「さっき、人が通ったんだ!」とうれしくなり、足取りも軽くなった。こんなに馬糞に感謝したのは初めて。馬糞だけが頼りのトレイルを25分ほど歩いたところで、前から来た女の人に「リムロックリゾートへの道はこの道?」と尋ねたら「あれがリムロックよ」と指差して教えてくれた。おーっ!ちらっと見えてるではないか!
馬糞トレイル
馬糞トレイル無事終了の瞬間。
車道に出て、さらに数分登り、サルファーマウンテンのゴンドラに乗った。ゴンドラは空いていたのに、係のお姉さんに熊本から来たおじさん3人と私は同じグループと思われてしまい、4人でゴンドラに乗った。私の次に並んでいた白人男性はひとりで乗っている。いいなぁ。私たちのゴンドラは数分でおやじ臭くなった。
ゴンドラを降りて木のトレイルを歩き、さらに上へ行ってみる。頂上には昔、観測所だった小さな小屋があり、その当時の生活の様子が再現されていた。小屋は6畳くらいのワンルーム。ここに2人くらい駐在していたらしい。キッチン・バス・トイレはあるけど、かなり不便な生活だったのでは・・・。でも夜の星空は素晴らしいんだろうな・・・。再びゴンドラで下る。今度はひとりでゴンドラを独占!なんだかうれしい。
↑↓頂上からの景色
サルファーマウンテンのゴンドラ
ゴンドラ乗り場から歩いてすぐのところに、アッパー・ホット・スプリングスという温泉プールがある。ここも楽しみにしていたんだけど、ただのお湯プール。以前、カナダの旅番組で細川ふみえが入っているのを見て、絶対にここに来たい!と思っていた。初め、露天風呂に入りなれてる日本人には、なんだか物足りないのでは・・・と思っていたけど、水着を着ているから熱くなったら外の椅子に座って休み、またプールに入るの繰り返しで、とっても気持ち良かった。なによりもロッキーの景色が最高!結局、1時間くらい出たり入ったりして、体がぽっかぽかになった。
アッパー・ホット・スプリングス
近くのリムロックリゾートからバンフの街までシャトルバスが出ているので、それに乗って街に戻ろうと思っていたら、ゲストオンリー。そうだよねぇ、普通。私はまったく疑いもせず、シャトルバスに乗れるもんだと思っていた。歩くのはかなりの距離があるし、温泉上がりのかったるい体はもう歩きたくないって言っているし、どうしよう・・・と思っていたら、JTBのシャトルバスも走っていて、それに乗る人が「私たちと一緒に乗っちゃえば大丈夫よ」と言ってくれて、街のまん中にあるマウントロイヤルホテルまで乗ってしまった。ラッキー♪
ちょうど15:10のバスが到着する頃だったので、またじゅんちゃんが来ていないかとバスディーポへ見に行ったけど、来なかった。これから先、ずっとひとりかな・・・と思い始めた。悲しい。
サブウェイでミートボールサンドを買ってスーパーにより、昨日来たボウ川のほとりで食べ、おばあちゃんに手紙を書いた。一度YWCAに戻り、荷物の整理をして19:30頃、再びバスディーポへ。じゅんちゃんはやっぱり来ないか・・・とすっかり諦めモードになっていたら、6歳くらいの女の子に「バイバーイ♪」と言いながら、じゅんちゃんが自動ドアを入ってきた。このとき今までの人生で最大に「ほっ」としたような気がする。そしてめちゃくちゃうれしかった。
ケンタッキーで夕食を食べた。さっきサブウェイのサンドイッチを食べたのに、じゅんちゃんが来たうれしさで、ついチキンフィレサンドを食べてしまった。バンフの街は狭くて簡単なので、もう我が物顔でじゅんちゃんをYWCAに案内した。
フロントのお兄さんは、ものすごいフランス語訛りの英語を話していた。今までは2段ベッドだとふたりで上下を使っていたけど、お兄さんは「これで話しが出来るでしょ♪」と、じゅんちゃんのベットを隣同士にしてくれた。
June 19 thu. 曇り 〜
石になった人たち 〜
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8:30起床。YWCAで食べた朝食のサイコロ型のポテトフライがすっごくおいしかった。今日は昨日予定を変更したトンネルマウンテンとフードゥーへ行くことにした。
↑↓じゅんちゃんと合流できて超ご機嫌♪
山道をひたすら歩く。すれ違うハイカーの中には、熊よけの鈴をつけている人もいた。ユース近くのキャンプ場に着いてひと休み。ここはキャンピングカーで来る人のためのキャンプ場なのかな?きれいなトイレとシャワー室があって、とってもいいところだ。そして楽しみにしていたフードゥーを見に行った。フードゥーとは地面が風などで侵食していくときに、固い部分だけ残って出来た土柱で、それが人間の形に見える。初めは上の展望台から見ていたけど、下に降りてフードゥーのところまで行く人がいたので、私たちも行ってみた。下り坂はすごく急で地面には細かい砂利道なので、滑って危ない。近くまで行ったら、すごく大きくてびっくりした。ひとつ、まるで人差し指を立てているように見えるフードゥーがあり、なんだか怖かった。昔、悪さをした人間を神様が石にしてしまったという言伝えがあるらしい・・・。ユースの近くから出ているシャトルバスに乗って街に戻った。
→拡大
フードゥーたち。右の土柱が顔の前で両手の人差し指を立ててるみたいじゃない?
足元はジャリジャリですごく滑る。
転がり落ちたら…命はないでしょう。
土柱にへばりついてます。
じゅんちゃんと「焼き肉ランチ」を求め探しているうちに、いつのまにか心は「石焼ビビンバ」の方に傾いてしまい、カスケードセンターのコリアンレストランへ入った。これがおいしい!!私は生まれて初めて「石焼ビビンバ」を食べたので他と比べることは出来ないけど、そのとき「こんなおいしいものがあったんだ・・・」と感激した。いつかぜひ本場の韓国で「石焼ビビンバ」「骨付きカルビ」「キムチ」「冷麺」を食べたい。
おなかも落ち着いたところで、昨日、じゅんちゃんを裏切って私ひとりで行ってしまったアッパーホットスプリングスへ行った。散歩がてら歩いて行こうとはりきってはいたものの、やっぱり途中で疲れちゃって、じゅんちゃんがヒッチハイクを始めた。私は一度やってみたかったものの、やっぱり不安の方が大きくて、あまり乗り気ではなく、じゅんちゃんの様子を見ていた。そしたら、なんと4〜5台目でキャンピングカーがつかまり、乗せてもらってしまった。だいぶ歩いて登っていたみたいで、5分くらいで着いた。アッパーホットスプリングスでは1時間くらい、のんびり浸かった。途中でひょうと雪がちらつき、私の大好きな「雪見露天風呂」になって、最高に気持ち良かった
すっかり体が暖まり、昨日ひとりで歩いたバンフスプリングスからリムロックリゾートのトレイルを今日は下った。「昨日は道に転がっている馬糞だけが頼りだった」という話しをじゅんちゃんにしたら、笑われてしまった。でも、ひとりだとホントに怖いんだから・・・。今日は下りだかららくらくで、15分でバンフスプリングスに到着した。ボウ川沿いに歩いてYWCAに向かう途中、じゅんちゃんがワーキングホリデーで働いていたときのお店のオーナーの家があった。とっても素敵な家で環境も良いし、住んでみたいものだ。
YWCAのロッカーに預けておいた荷物をもって、スーパーによってからバスディーポへ。30分遅れの20:45発のバスに乗り、レイクルイーズへ移動した。おととい、じゅんちゃんはいつ来るか分からないし、私ももうのんびり旅していられないから(バスパスの期限が6/23までで、それまでに旅の最終地バンクーバーにたどり着かなければならないから)、次に行くレイクルイーズのユースを私の分だけ予約しておいた。チェックインしたら、じゅんちゃんは男女相部屋になってしまったけど、4人部屋で日本人の女の子ひとりと、オーストラリア人の女の子ふたりと一緒だった。私は関西の女の子とイギリスの女の子ふたりと同室だった。関西の女の子が明日8時に起きたいというので、私もその時間に起きるように目覚ましをセットした。そして眠りについてあっという間にベルが鳴り、関西の女の子も一緒に起きて歯磨きを始めていた。が、8時にセットされている目覚ましは3時に鳴っていた。どうりで「なんかあんまり寝てない気がする・・・」と思った。真夜中にベル鳴らしちゃって、ごめんなさい・・・。
ウィニペグ
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