爆笑王インタビュー

ホームラン寄席とは何か2

 

前回はHR寄席が出来上がる経緯とHR寄席の定義を中心に聞いた。今回「その2」ではさらに突っ込んだ話や将来の展開について爆笑王が熱く語る。 

(聞き手:高木)

 高木: どこかで聞いたのですが『ホームラン寄席』ってタイトルは依然一度あったそうですね。
爆笑王: あったけどね。幻で終わったよ(笑)
 高木: 最初はリットンさんと二組での楽しいイベントをやる予定だったんですよね?
爆笑王: 知ってる人はごく僅かだと思うけどね(笑)。二組のユニットコントやトークやコンビのネタをやる楽しい内容のイベントをやる予定でね。リットンさんがわざわざ僕達と雨さんがやってたラジオに告知までしに来てくれて順調だったんですよ。しかしまさかねぇ…。
 高木: ラジオ本番中に爆笑王が噛み付いたと(苦笑)
爆笑王: あの時のリットンさんがふがいなかったんですよ。イベントの製作は順調にはすすんでたけど内心「この人達とやってだいじょうぶなのか」みたいなのは少なからずありましたからねぇ。だから噛み付いたんですよ。
 高木: それが例の「アンタら最近おもんない」発言。
爆笑王: 本番中あまりにも我慢出来なかったから「アンタら最近おもんない」と言ったんですよ。そしたらリットンさん2人とも顔つきがみるみる変わっていった。
 高木: よくあの恐い大先輩にそんな事を…
爆笑王: 高木、それは違うぞ。お客さんは先輩後輩関係なんか見に来てないんだぞ。いいモノを見たくてお金払ってくれるんだから。だから思った事を俺は言っただけだよ。
 高木: リットンさんの顔つきが変わってどうなったんですか?
爆笑王: 「ふざんけんなコノ野郎!」って。本番中に立ち上がって「こんなホームラン寄席みたいなわきあいあいなモンやってられるか!予定変更だ!どっちが面白いかネタ勝負だ!」って。いきなりですよ。藤原さんは着てたTシャツ破きだすしね。構成と演出も全部変えてタイトルも「お笑い世界一決定戦」に変更になった。
 高木: なぜその幻のホームラン寄席というタイトルをこのイベントにつけようと思ったのですか?
爆笑王: この「お笑い世界一決定戦」で闘った時すごい燃えたんですよ。闘ってるのに楽しかった。あの時イベントの醍醐味を味わったと言っても過言ではないよ。だからその我々の分岐点になった「ホームラン寄席」ってタイトルをつけたくなった。相方が言い出したのかな?聞いた瞬間「それがいい」で即決ですよ。よく考えたらあの世界一ってWWFより早くサイドストーリーを見せた興業だったよなぁ。そりゃ燃えるわ(笑)。
 高木: なるほど。話は変わりますがHR寄席スタッフというのはどういう感じで決まったのですか?
爆笑王: 構成、演出陣は我々の中で”この人にお願いしたい”っていう人にやっていただいてるよ。今構成演出チームはコバブ(小林仁)シズオ、モード君。そして映像の原田の4人。後舞台進行さんや照明さん音響さんとマネージャーの村野氏。ホントに感謝してますよ。例えば間のコーナーとか考えるだろ?我々2人が思い付かない企画とか出してくれてね「あぁその手があったのか」ってかなり勉強なりますよ。あと凄いのが我々の方から「こんな感じで」とかなり漠然としたモノを提起してもキレイに納得できる形にしてくれる。こういうのって裏方さん全員が出来るモンじゃない。全然出来ない人間が結構いたりする世界だから。このHR寄席の最初のファインプレーは間違いなくこのスタッフに出会えた事でしょう。
 高木: 今まで出演してない方で出てほしいと思う方はいらっしゃいますか?
爆笑王: そりゃいてるよ。今思いつくだけでも2、3組はいてる。ただスケジュールの問題とかもあるからね。あとね、出来るならオーディションとかそんな大層なモンじゃないけどなんていうかHR寄席に出たいといってくれる人がいるのならプロもアマもジャンルすらも問わずビデオとかこちらに送ってもらえるようなシステムはやってみたいね。
 高木: 言いたい事はなんとなくわかるのですが、もう少し具体的にお聞きしたいのですが。
爆笑王: 一番いいのは生で観る事だけど、そうそう観れるモンじゃないからな。ハズレの多い時もあるし。けどな高木、こっちの趣旨をわかってくれてそれで参加したいってなったらビデオでも観やすいだろうし絞りやすい。もちろん生で観ることも続けるけどな。プロアマジャンルを問わないっていうのはHR寄席は別に漫才やコントに限定してるワケではない。落語家さんにも劇団の方にも出てほしいし、どっかの大学で仲間ウチでやってるパフォーマンス集団なんかでもいい。趣旨にそってて面白ければ誰でも出て欲しいよ。そうなればもっと輪が広がるだろう。海外なんかでは自分を売り込むためにビデオを送ったりするだろう。そんな感じをやってみたいんだけどな。まぁ送ってくれた人のメリットはほぼゼロに近いがな(笑)。
 高木: 面白い試みだと思います。やってみたらどうなんでしょう?
爆笑王: やれたらとっくにやってるよ。でもそう簡単にはいかないしがらみとかいろいろあるし、メリットがないというのは一番欠点だ。たしかに最初の方に話した「新ネタをやる」というメリットはあくまでこのイベントの土台。この部分をわかってくれてHR寄席に出たいと言ってくれる方には本当に感謝してるし嬉しいよ。しかしこの部分はあくまで舞台に立ってネタというのを愛してる人にしかわからないメリットだよ。タレント志望にはわからないと思うよ。これはお客さんにはわかりにくいよ。でもお客さんにもわかりやすいメリットが生まれつつある。しかしそれにはあと少なくとも2〜3年かかると思うよ。
 高木: そのメリットは私の考えるモノであるとするならたしかに2〜3年は少なくともかかります。
爆笑王: そうだろ。このHR寄席を経験した出演者がいろんなジャンルで活躍してくれたら嬉しいし、しかもHR寄席での経験が少しでも役に立ってくれたのなら万々歳ですよ。K-1やPRIDEみたいにね元から力のあるモノがその舞台を利用してさらなるモノを掴む。世間にも認知される。ホント利用してくれていいんですよ。それこそHR寄席の意義のような気がする。よく考えてみると他力本願か(苦笑)
 高木: いやいや(笑)そんな事はないと思いますよ。HR寄席が発展するためには今後何が必要となってくるんでしょう?
爆笑王: まず考えられるのはテレビだろう。ただ出るだけじゃダメだよ。HR寄席の舞台中継。テレビ用にやるんじゃなくていつもどおりやっている。ただそこにカメラが入っているだけみたいな。
 高木: 今の吉本新喜劇の中継みたいな感じですね。
爆笑王: そうだな。それで舞台を観に来た人のためだけのボーナスステージみたいなのを設ける。舞台観に来てくれた方はわざわざ時間とお金をかけて観に来てくれてるからね。テレビで観てくれる人も生で観たくなるようなそんな感じが理想だな。あと雑誌なんか出来たらいいな。出演者のインタビューとか他の芸人から観たその人のネタの感想とか載せてね。
なるほど。じゃあ最後に一言お願いします。
 高木:
爆笑王: このHR寄席っていうのは本当は一芸人がやることではないような気がする。でもやるしかなかった。やるからには我々だけで終わらせたくない。名前は変わろうがこういうイベントは私が死んでも続いてたらいいなぁと思うよ。
 高木: ありがとうございました。
爆笑王: どうも。

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