『曇りガラスに描く文字』
ザバーン。
ふ〜〜〜っ。
やっぱり、一日で一番、風呂が落ちつくなあ。
うん、日本人はやっぱり風呂だよな。
今日は日曜日で一日ダレてたし、
やっぱり風呂入ると、しゃきっとするなあ。
ま…、今さらしゃきっとしても、何の意味も無いんだが…。
って…、アホか?俺。
言うまでも無いか…。
こんなだから、いつも美坂に馬鹿にされるんだな…。
最近は相沢に水瀬さんまで一緒になってくるし。
俺ってやっぱり、こういうキャラなんだろうな。
まあ、三枚目をやってるのも気が楽で、良いんだけどね。
お、そう言えば明日から学校か…。
三日も休みが続くと、久しぶりって感じがするよなぁ。
最近は学校も楽しいし、明日が楽しみだぜ。
昔は俺も、毎日だらだらだらだらして過ごしていたり、
頭の悪いことに手を出して怒られたり、
学校なんか行ってもロクなコトしなかったからなぁ。
この高校に入って、ホント良かったよ。
高校なのか?う〜ん。
いや、あの仲間に会えて…、かな。
あの仲間がいるからこそ、俺は学校を楽しんでるようなものだからな。
相沢はなんだかんだ言っていい友人だし、
水瀬さんはなかなか面白い子だし、
美坂は…、口うるさいだけか。
そうか…?
口うるさいだけなのに、美坂無しの学校は考えられないな…。
っていう事は、違うかもしれないのか…。
そう言えば、俺は美坂の事、どう思ってるんだろう…。
じっくり考えた事、あんまり無かったからな…。
美坂、か…。
気がつけばなんかしゃべるようになってたよなぁ。
いつの間にか、今みたいな関係になってるなぁ…。
普通の女の子と違って、気がね無く話せる相手になっている…。
どうして、美坂なんだろう。
どうして、美坂じゃないといけないんだろう。
う〜ん…。
曇った窓に、書いてみる。
『みさか かおり』
これを見て、俺はどう思う…?
う〜ん、難しいな…。
『きたがわ じゅん』
横に、自分の名前も書いてみた。
これで、どうだ?
並んだら、結構しっくり来るな…。
美坂 香里、か…。
明日、じっくり見てみようかな。
美坂の事と、自分の気持ちを…。
あ、気付いたら、もうこんな時間か。
もう、手もふやけちゃったよ…。
美坂、お前のせいだからな!
明日…、
覚えてろよっ!
【一言】
ああっ、石を投げないでぇ〜。
男の入浴シーン、なんか見たくなかったですね。すいません。
ふと思いついてしまったので、勢いで書いてしまいました。
HIDさん、こんな貧相なものでゴメンナサイ。
ひ〜、返品だけは勘弁してください〜。
【お礼の言葉】
小比塚さんありがとうございます。
いや、最初はドキドキしましたよ、男の入浴シーンから、これだけ、ほのぼのな展開に持ってくるとは、ホントに、脱帽です。
好きな女の子の名前と自分の名前を並べて書いたり、名字を変えて書いてみたり、
そういうことやってましたよね、小学生の頃とか。
そんなことを思い出して、懐かしい気持ちになりました。
しかし、北川君の入浴シーンかあ...。
HID
1999/08/28
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