Posted by エクスカリバー on 1999/08/28 04:53:20:
新作発表が早くて、感想を推敲するのが大変ですが、書いているHIDさんはもっと大変なのですから、 HIDさんが真剣に書いている分だけこちらも真剣に読もうと思っています。 (完全に"読めて"いるかどうかは自身ありませんが…) 『Many Rivers to Cross』と、KeyのオフィシャルページにUPされていた 『With a little help from our friends』を読ませて頂きました。 私はあのページに書きこみをするのは嫌いなので、こちらに書かせていただきます。 前回の私の書きこみに対するレスの中で仰っていた、 「共に歩くのに必要な強さ」と言う物を見せていただいた、という気分です。 進路の違い、と言うのは辛いですね。お互いに進路を選ぶのに確固たる信念がある場合は特に。 10年来の目標を胸に進学した(つもり)の私には、北川の気持ちが良く判ります。 まあ、私には背中を押してくれる彼女はいませんでしたが。(笑) そんな二人を見守る祐一と名雪がまた良いですね。 普通に振舞っている内は、こちらも普通に接しよう、と言うこちらの二人は、本当の意味での友人 と言えるのではないでしょうか。 ただ、少し気になったのは、全員が全員、"強すぎる"のではないか、と言う懸念です。 『香里の笑顔。たぶん、ぎりぎりの笑顔。』からのくだりで特に感じた事ですが、 二人とも「笑わなければ」という思いに縛られすぎているのでは、と思いました。 お互いの選択を尊重しようと言う気持ちは判りますが、お互いもっと本音を言い合うべきなのでは、 と感じたわけです。 もっとも、お互い相手の本音を理解しているからこそ、あえて笑おうとつとめているのでしょうが。 私が人に強さは要らないと思う理由は、それが余りにも脆いからです。 強ければ強いほど、その脆さもまた強まります。 これからの香里と北川は、自分の脇にある空間との闘いだと思います。 いる筈の、いて欲しい人と、いられない現実、そこに横たわる"空間"。 気持ちが離れる不安と、打ち消そうとする自分。 ありえないと判っていても、その不安から逃れることは出来ません。 何故なら、確かに二人はお互いを必要としているから。 物理的な距離は、確かに心理的な距離を広げてしまうのです。 私が要らないと言う"強さ"は、不安を押しとどめようとする"強さ"です。 それは不可能な事であり、不可能に立ち向かう心は、現実によって打ち砕かれてしまうから。 HIDさんの仰った"強さ"が、何に属する物かは判りませんが、心理的な強さとは、多かれ少なかれ 耐えようとする強さであり、そして不安に耐える事は人には不可能だと、私は思っています。 だから、泣きたい時は泣けば良い。 相手を手の届く範囲に留めるためではなく、"不安だから"泣けば良い。 「寂しい」と訴える事で、寂しさは癒されるものなのです。 「会いたい」と言葉にする事で、会えない現実の空白を埋める事が出来るのですから。 それが出来ない間柄は、友人でも、ましてや恋人でもありません。 私はそう思います。 言葉にすることで揺らぐ決意なら、初めから壊してしまう方が、その人のためになります。 私はそう信じます。 旅立つ北川に言いたい事。「お前には帰る所が在る」 留まる香里に伝えたい事。「お前には帰ってくる人がいる」 そして二人に忠告したい事。「自分を、相手の重荷だと思わない事」 多分二人には辛い試練になるでしょう。 だから、辛い時は辛いと言いましょう。 "二人の"試練を"二人で"乗り越えるために。 乗り越えるのに必要な物は強さではありません。 お互いを想う心、それだけです。 長くなってしまって申し訳在りません。 しかし、ただ誉めるだけの感想を書きたくない私の、足りない頭を使った精一杯です。 これからの展開を大いに楽しみにしています。 追記:何時の間にか藤井の美坂妹の呼称が"栞"になっている…。何があったのでしょうか。そちらも 楽しみです。 書きこみタイトルの歌詞リレー、付き合わせてしまって申し訳ありません。 でも、ますますこの曲が似合う話になってきたので、続けていこうと思っています。 ご迷惑でなければお付き合いを…。 それでは、また…。
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