温泉知識 戻る

温泉の分類

泉温(湧出口)のによる分類
 冷泉(〜25℃)、低温温泉(〜34℃)、温泉泉(〜42℃)、高温泉

身体に与える刺激の強弱(緊張度)による分類

 緩和性温泉 食塩泉、単純泉、石膏泉、芒硝泉
 緊張性温泉 酸性泉、硫化水素泉、炭酸泉、緑礬泉

含有成分による分類
 1)単純泉  無色透明、無味無臭、刺激が少なく万人向け
 2)食塩泉(ナトリウム塩化物泉) 
  秋田県内の25%で最も多い、保温効果がよく湯ざめしないので、"熱の湯"
 3)重曹泉(ナトリウム炭酸水素泉) 
  皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流し、肌をなめらかにする、"美人の湯"
 4)鉄泉:炭酸鉄泉(鉄II-炭酸水素泉)・緑礬泉(鉄II-硫酸塩泉) 
  炭酸鉄泉は空気に触れると鉄分が酸化し赤褐色となる、老化しやすいので源泉のそばで入る必要がある。緑礬泉は大半が強酸性。
 5)単純水素泉(単純二酸化炭素泉)
  炭酸ガスが無数の泡となって身体につくので、"泡の湯"
 6)硫酸塩泉:芒硝泉(ナトリウム硫酸塩泉)・石膏泉(カルシウム硫酸塩泉)・正苦味泉(マグネシウム硫酸塩泉)
  芒硝泉・石膏泉は"傷の湯""中風の湯"と言われ、飲用にも適している。
  正苦味泉は"脳卒中の湯"と言われるが秋田県にはない。
 7)硫黄泉  卵の腐ったような特有の硫化水素臭がある。火山性温泉に多い。浴用・飲用ともに諸病に効く。強いものは湯当たりに注意。
 8)重炭酸土類泉(カルシウム・マグネシウム炭酸水素泉)
  鎮静作用があり飲むとさわやか。無色透明だが石鹸はきかない。
 9)明礬泉(アルミニウム硫酸塩泉)
  酸性明礬泉か酸性明礬緑礬泉として存在することが多い。皮膚や粘膜を引き締める作用があり、慢性の皮膚炎や結膜炎などに効き、"目の湯"。
 10)酸性泉  日本特有といっていい泉質。口に含むと酸味があり、肌にピリピリしみる。強酸性の場合は入浴法が難しく、湯ただれを起こしやすいので、病弱者やお年寄り、皮膚の弱い人は避けた方がいい。
 11)放射能泉
  一般にラジウム泉と呼ばれ万病に効くという。県内では孫六温泉の唐子の湯。


 秋田県の温泉地は約130カ所で、北海道、長野、青森に次いで全国第四位だが、
源泉総数や宿泊施設は少なく、他県と比べて一軒宿や小規模は湯治場が多い。

 秋田の温泉について知りたい方は、永井登志樹著「秋田いで湯100泉」(無明舎出版)を是非、見てみてください。私もこの本に出会ってから、紹介された100カ所を目指して意識的に立ち寄るようになりました。
 その他に薦められる本としては、創作舎発行の「いい湯いい旅 温泉みどころガイド秋田」2000円などです。