/////////////////////////////////////////////////////// //どうしたら… // //私は一体、どうしたら… // //私の思いを、あなたに伝えることができるのですか…? // /////////////////////////////////////////////////////// 私―チェックメイト―は、今、わが人生の中で最も大きいであろう悩みに直面しています。 私1人で、これを解決できるかどうか…それも、分かりません。 何をそんなに悩んでいるか…ですか? 分かりました。お話いたしましょう。 …私の「悩み」について。 私の心の中に「恋」が芽生え始めました。 けれど…それは叶わぬ恋かも知れません。 だって、その人にもまた…心に想う人がいますから。 それでも、私は…諦め切れないのです。 「わーい勝った勝ったー!」 「ぎゃああああっ!また負けたあ!…お、俺はもうだめだあ…」 とあるゲームセンターで、私達は遊んでいます。 私と、ガゼルマン、セイウチン、そして…万太郎。(ちなみにキッドは「デート」と言って一緒にはいません。) 「これでカルビ丼三杯ゲットだーい!」 「アニキ、本当にカルビ丼好きっすね…」 私たちは格闘ゲームをやって遊んでいます。 いつも通り私も、ガゼルマンも、セイウチンも…万太郎に負けて、その結果、1人一杯ずつカルビ丼をおごることになりました。 「へっへー、皆ごちそうさまー♪」 「ぐぐぐ…ちくしょーっ!なんで俺がお前のカルビ丼代を〜〜〜!」 「そういう約束じゃないか、ガゼル。…こういう言葉、知ってる〜?『男に二言はない』ってね。」 「うぅ…」 「あーあ…アニキのカルビ丼に今月何円使ったんだろう…」 万太郎は、それはそれは無邪気な子供のようにはしゃいでいます。 …彼のそんなところが…私は、好きなのです。 人は皆言います。彼は不細工な顔をしていると。 けれど。 それが、何か恋することに関係ありますか? 確かに、顔も恋することの基準にはなるかもしれません。 …私以外の人にとっては。 けれど、私は彼の顔に心惹かれたのではありません。 彼の陽気さ、無邪気さ、優しさ…そして、奥に秘めた強い熱意。 そんなところに、私は惹かれたのです。 けれど、彼には凛子と言う心に想う人がいます。 誰でも、自分の理想とする人物と一緒になりたい。そう願うはずです。 私の場合は、万太郎。 万太郎の場合は、凛子という女性。 ちなみに、凛子という方はジェイドのことを理想としているようです。 さらに、ジェイドにも理想の人物がいると聞きました。(その人物について詳しいことは知りませんが…) 皆それぞれ、それを理想としています。 だから、自分の思いを伝えにくいのです。 …私は、万太郎が理想としている人物ではありませんから。 それに、もう一つ。 それを無視して思いを伝えようとしても…私、こういった経験は初めてで。 私の思いを伝えるためにどのような言葉を使ったらよいのか、分からないのです。 それでも、私の思いはどんどん大きくなっていきます。 もう、この思いは…自分でも押さえきれないような気がします。 万太郎。 私は一体、どうしたら… 私の思いを、あなたに伝えることができるのですか…? 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そんな折。 万太郎が「僕とデェックと二人で面白いゲームをしないかい?」と誘ってきました。 二人、と聞いて私は驚きました。 もしや、これは二人きりになれるチャンスでは…? そう思ったからです。 このゲームで遊んでいる間に、私は… 私は少しでも、万太郎の理想に…近づくことができるでしょうか? 私は… 日に日に大きくなっていくこの思いを、万太郎に伝えることができるでしょうか? fin |