封神演義事典

《《 人物 い 》》

殷洪 いんこう

略歴

 紂王の次男。母の姜氏が冤罪によって拷問死し、自らも謀反人扱いされると、やむを得ず母の実家・姜桓楚の所へ逃れることになる。だが付き添っていたはずの方弼・方相兄弟はいつの間にやら姿を消し、追っ手をまくために兄の殷郊と別れた殷洪は、軒轅廟で疲れ果てて寝込んでしまい、そこを追っ手に捕らえられてしまった。同じ頃、殷郊も商容の家に立ち寄っていたところで捕らえられ、かくして兄弟は刑場で処刑されることになった。
 が、しかし。闡教の仙人・広成子と赤精子が一陣の風を吹かせ、処刑されようとしていた兄弟を救い出した。殷洪は太華山雲霄洞に住む赤精子の下で道士として修行し、第一次呂岳戦争が終わると宝貝を与えられ、西岐軍に加わるよう命じられた。
 殷洪は下山する途中、馬善と温良を配下とした。そして西岐へ向かおうとしたそのとき、申公豹に出会う。「お前は父と戦う気か」そう責める申公豹の言葉に殷洪は豹変し、蘇護の西岐討伐軍に加わった。宝貝・陰陽鏡を使い、黄飛虎・黄天化らを捕らえる。だが最後は太極図の中に迷い込み、下山前に誓った通りこなごなの灰となって死亡した。第九十九回、姜子牙により群星正神五谷星に封神された。

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