封神演義事典

《《 人物 い 》》

殷郊 いんこう

略歴

 紂王の長男にして商の東宮(王太子)。第一回、紂王に謁見するシーンで初登場する。第八回、母の姜氏が「謀反の罪」によって拷問されていると知らされると、現場で姜氏の凄惨な姿を目撃した。姜氏が息絶えると、遺言に従って姜環を討ち果たしたが、そのため謀反人とされてしまう。東伯・姜桓楚の元に落ちる途中追っ手に捕まり、弟の殷洪ともども刑場で処刑されることになった。だが、そこで広成子の放った黄巾力士にさらわれ、武王を補佐するために広成子の下で修行した。
 その後の第六十三回、広成子より三面六臂の体と強力な宝物を与えられ、西岐軍に合流するよう命じられた。その際広成子に誓いを求められ、商に寝返ったら「犂鋤の厄」を受けても構わないと誓約した。だが申公豹から弟・殷洪の死を知らされると豹変し、張山の西岐討伐軍に加わった。裏切りを知った広成子の説得にも頑として応じず、宝物・番天印を駆使して西岐軍を苦しめた。だが部下がやられると西岐軍の重囲に落ち、燃灯道人の術によって山に体を挟まれる。第六十六回、武吉より犂鋤の厄を受けて死亡し、亡霊となって紂王に最後の諫言をした。第九十九回、姜子牙により執年歳君太歳神に封神された。

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