- SONY PlayStation2 ドライブ位相合わせ 滑り修理  -

SONY PlayStation2

 

2005.3.22

PS2にディスクを挿入するにはイジェクトボタンを押してトレイを開きます。

ですがそのトレイが上手く排出されなかったり、途中で止まってしまったり、悪い状態だと全く動かなくなることがあります。

この症状の質問は以前から多かったので新たに追加しておきます。

今回写真で使用しているのは、PS2のSCPH-10000番のドライブです。

SCPH-10000から18000番までのドライブは写真と同じだと思います。

ですがSCPH-30000番以降の機種でも作りこそ違いますがやり方は一緒です。

それほど大きな違いはありません。参考にしてもらえればと思います。

 

取り外したSCPH-10000番のDVDドライブ。

早速分解していきます。

このドライブ上面のカバーは小さい+のネジ4本で固定されています。

取り外したネジは小さいのでなくさないようにしてください。

 

ピックアップのカバーを外した状態。

ピックアップの下からフラットケーブルが一本でています。

汚れがひどい場合、細かいところはエアーダスターなどで埃を飛ばします。

ピックアップ本体にエアーをあてないように注意します。

中央の金色の円盤状の物はディスクを回転させる部分でモーターからフラットケーブルが一本でています。

ディスクが回転しなくなった時は、まずこのフラットケーブルを調べてみましょう。

SCPH-30000番以降は円盤が黒になっています。

写真中央のから下のほうにみえるスパイラルのギア。

これでピックアップを内周から外周に動かしている部分です。

スパイラルギアの右側についてるのがモーターです。

ディスクトレイですが左側に2本、こちらも小さい+ビスで止まっています。

 

トレイを外しその下のカバーを外すとイジェクト用のモーターとギアが見えます。

本来ここにはゴムのベルトがついていますが、この写真では取り外してあります。

まずディスクトレイの排出が弱くなったり、遅くなったり止まってしまう場合、原因はこのゴムベルトです。

モーターは回ってもベルトが伸びて滑ってしまうため本来のトルクがでないのが原因だと思います。

一番いいのがこのベルトを交換できればいいのですが、同じサイズのベルトを見つけるのは難しいかもしれません。

ではどうしたらいいでしょう?

伸びた分ゴムを詰めてやればいいのですがこの形状だと不可能です。

切って接着しても強度が落ちますし、接着面からすぐ切れてしまうと思います。

まず考えるのは滑るというのは摩擦の係数が少なくなっているということです。

 

では摩擦を大きくしてあげましょう。

用意するのは紙ヤスリ。600〜800番くらいがいいでしょう。

ゴムは古くなると表面が固くなり滑りやすくなります。

ヤスリで削ることによって、内部の新しいゴムの部分を出してあげます。

 

こんな感じで巻いてクルクルゴムを回転させてあげましょう。

クルクルクルクル!!

この時、力をいれ過ぎると切れるので注意です!

優しく削ってあげましょう。

これで滑らなくなってるはずです。

 

それでもまだ滑る場合はマニキュアを使います。

「えー持ってねーよ!」って画面の向こうで叫んでる方は人は、彼女、お母さん、妻、ばーちゃん誰でもいいです 。お借りましょう。(笑)

どうしてもない場合100均に行きましょう。

何色でもいいですよ。(笑)

そして先ほどのこちらの写真。

ベルトのかかっていた金色の金属の部分。

ここのゴムベルトがはまっていた溝にマニキュアを塗りましょう。

乾燥するまでゴムベルトは取り付けないでくださいね。

これでほぼ滑らないと思います。

 

それでは次の作業に入ります。

こちらは白いギア2枚とレール部分を外した状態。

可動部分にグリスを塗っておきます。

グリスは薄く塗るのが効果的です。あまり多いと逆に負荷がかかりよくありません。

 

レール可動部分の溝にもグリスを塗っておきます。

こちらも薄く塗ります。

 

それでは部品を元通り組み付けて行きます。

写真のように組み込んでください。

ここからは位相を合わせる作業に入ります。

矢印の書いてある白いレールを左右に動かすとピックアップの高さが変わります。

このレールを一番左側にスライドさせた状態がドライブにディスクが入ってる状態です。

この位置でディスクトレイをドライブに収まっているように組み付けます。

これで位相が簡単にあわせることができます。

 

せっかくなのでピックアップのクリーニングを行います。

綿棒にアルコールをしみ込ませ軽く拭いてあげます。

何もつけずに乾拭きはレンズに傷をつけるので絶対にしないでください。

アルコールがない場合、お湯をしみ込ませてもいいです。

必ず最後に新しい綿棒で乾拭きします。

 

レンズはメガネのように裏表あるので内側もクリーニングします。

ですが内側はクリーニングが難しいので自信のある方だけ行ってください。

線のように見えるコイルを切ったり伸ばしたりすると、レンズがフォーカス(ピント合わせ)出来なく なります。

 

ピックアップの駆動部分にグリスを塗っておきます。

グリスを少量つけたら綿棒でのばしてください。

ここで使っているのがタミヤのセラミックグリスです。

表面をコーティングしパーツの動作を滑らかにして摩擦を防いでくれます。

おもちゃ屋さんや模型店で購入できます。

ITEM 87025 タミヤ セラミックグリス 10g入り  400円

 

トレイの裏にあるシャフト部分にもグリスを塗っておきます。

 

ディスクがのる円盤状のゴムリングもクリーニングしておきます。

この部分は綿棒にお湯をしみこませて使っています。

 

最後にドライブの表面をクリーニングして完成です。

 

- Back -

検索エンジンでお越しの方へトップページはこちらです。