- 任天堂 GAME CUBE DOL-001修理 再塗装 - |
2006.5.8
随分前にジャンク品で入手しておいた任天堂GAME CUBE。
なかなか忙しく修理できませんでしたが、やっと時間が取れました。
初めてのGAME CUBE修理です。
それにしてもこの機体、ジャンク品にもほどがある。(爆)
すごい汚れと傷、そして塗装の剥がれ多数あります。
写真だとキレイに見えますが、ものすごい状態です。
この機体は、読み込みができないためジャンク品として売られていました。
デジタルAV出力ポートがあった初期型です。
購入価格は、電源とコントローラー付きで6000円。
現在では廉価品が新品で9800円前後で販売されてい るので、今となってはお買い得感がまったくありません。(泣)
外装も交換して仕上げても良かったのですが、外装部品を購入すると現在の新品価格を上回るので今回は塗装し直します。
ただ同じシルバーに塗ってもつまらないので、市販されていないカラーにしようと思います。
まずは状態を確認します。
テレビに繋ぎバイオハザードで起動確認。
するとやはりジャンク屋さんの説明通り読み込みません。
あとディスクトレイを開くボタンが途中でひっかかりきちんと戻りません。
とりあえず軽くレンズをクリーニングしてみます。
この機体はSONYのPS2に比べると、トレイを開けるだけで簡単にレンズをクリーニングできます。
クリーニングしたのでもう一度起動してみます。
数回に一回の割合でゲームが起動できるようになりました。
ですが一回で読み込んでくれません。
状況は確認できたので早速分解していきます。
今回はドライブの調整とオープンボタン修理、塗装の行程で作業を進めて行きたいと思います。
ですがこの機体もう一つ問題があります。
それは写真は本体裏側。四隅にラインヘッドの特殊ネジで外装が止められています。
通常のドライバーで分解できないようになっています。
EVOは専用ドライバーを持っていたので分解できましたが、
このネジは深い位置にあるため専用ドライバーじゃないと外装に傷を付けずに分解するのは難しいかもしれません。
以前、専用ドライバーを持ってないときに、スーパーファミコンを分解したことがあります。
あの時はピンセットで無理矢理あけれたのですが。。
今回は飛ばしますよ!おきゃくさん。
パーツの位置を憶えながらすべて分解。
この状態で一度中性洗剤で洗浄します。これは汚れや油分を落とすためです。
これをしないと塗料が綺麗にのりません。洗浄後、完全に乾かします。
乾燥後、塗装に入るのでシリアル等の塗装したくない部分をマスキングしておきます。
ATIのシールもキレイに剥がしておきました。
ドライアーで暖めながら剥がすと上手くいきます。
それでは、最初に下地処理のためサーフェーサーを全体に吹きます。
薄く全体に吹いていきます。シュ!シュ!
この状態で細かい傷等を確認し大きな傷はパテで埋めておきます。
パテ乾燥後、紙やすりの800番程度で整えておきます。
その後、もう一度サーフェーサーを吹いて完全に乾かし本塗りに入ります。
今回はネイビーブルーで塗装しました。
写真では黒に見えるかもしれませんが、色的にNINTENDO DS Liteのネイビーに近いと思います。
ネイビーブルーを薄く数回に分けて吹いて行きます。
最後に艶だしのクリアーを吹き完全に乾燥させます。
このまま一日くらい置いておくと良いでしょう。
乾燥後、コンパウンド鏡面用でゴシゴシ磨きます。
エッジ部分は塗装面が薄いのでやさしくかけます。
全体的に顔が映るくらいになるまで磨きこみます。
3ヶ所のボタンもコントローラー接続端子のカバーのカラーに塗装しました。
あとは元通り組み直していきます。
トレイのオープンボタンも組み直しでスムーズに動くようになりました。
塗装の終わったボトムケースにL字型のような部品を3ヶ所取り付けます。
この金具はゲームボーイプレーヤー接続時に固定する金具だと思います。
シールド板を取り付け、電源基盤を固定します。
小さい+ネジ4本を締めていきます。
小さなシールド板2枚も写真のように取り付けます。
電源基盤には赤黒の冷却ファンのケーブルを接続しておきます。
続いてメインボードを乗せる大きいシールド板も固定。
中央部分を標準+ビス2本で固定します。
こちらがメインボード。中央にヒートシンクが見えます。
このヒートシンクの下に、IBM製のプロセッサとATI製のグラフィックチップがあるはずです。
ですが剥がすとグリスを塗り直したりが面倒なので今回はここまでにします。すいません。。
シールド板にメインボードを固定します。
小さい+ネジ6本で取り付けます。他のネジと形状が違うので間違わないように注意します。
こちらはコントローラー接続ボード。バックアップ用電池も見えます。
このボードをメインボードから外すと日時が初期化されるので再度設定し直します。
電池には2002年11月と記載されているので、この機体はそれ以降に製造されたことが分かります。
メインボードにフラットケーブルで写真の位置に差し込みます。
コントローラー基盤をフロントパネルに標準+ネジ2本で固定。
こちらはドライブ部分。念のためもう一度レンズをクリーニングしておきます。
アルコールをしみこませ丁寧に拭いていきます。
最後に新品の綿棒で乾拭きします。
こちらはドライブの裏側になります。
ディスクトレイの開閉認識スイッチから青いケーブルがきているすぐ下の部分に調整ボリュームがあります。
適当な+ドライバーで調整できます。
高周波ドライバーをお持ちならそちらで調整してください。
ボリュームを調整される場合、初期値が分からなくならないようペンなどで印をつけてください。
この半固定のボリュームはどこまでも回るので必ず印をつけましょう。
レーザーは反時計回りで出力をあげることができます。下げるときは時計回りです。
PS2とは逆なので要注意!
動かす範囲は、最初の位置から1〜2ミリ程度です。
これで動かしてみてだめな場合、もう一度調整を繰り返します。
あまり大きく動かすと、ピックアップが破損してしまうので注意が必要です。
調整後仮組してテスト。
一発で読み込むようになりました。めでたい!
それにしてもCUBEは起動が早いですな。
ドライブにもシールド板を取り付けます。小さい+ネジ6本で固定します。
他のネジと形状が違うので注意です。
ドライブをメイン基盤のコネクタにしっかり差し込みます。
それからシールド板の外周にそって12本の標準+ネジで固定していきます。
冷却ファンを固定するため、ファン側は2本あけておきます。
写真の金具を2個メインボードに取り付けます。
取り付け場所は、丁度メモリーカードポートの上です。
メインボードに金具を2ヶ所取り付けます。
フラットケーブルを切らないように気を付けます。
フロントパネルを起こします。
この部分に冷却ファンの部品を取り付けます。
こちらがファン部分。電源スイッチ基盤と一緒になっています。
ほこりをキレイにふき取っておきます。
ファンを取り付けます。標準+ネジ2本で固定。
電源ボードからの赤黒のケーブルを電源スイッチ基盤に差し込みます。
リアのパネルを取り付けます。
最初に組み立てておいたトップケースを取り付けます。
特殊ネジのラインヘッド4本を締めて外装を固定します。
これにてほぼ完成。
エンブレムも傷だらけだったので塗装しておきました。
洗浄後、艶消しクリアーだけ吹いてあります。
エンブレムを取り付けEVOスペシャルカラーのDS!違う。。CUBEの完成です。
それでは外で記念撮影!
わざわざ外で撮ったのは黒ではない!と言いたかっただけです。(爆)
太陽光の下だとブルーなのがよく分かります。
塗装面が曇って見えるのは、撮影前にポリッシュワックスを塗ったためです。
数日で落ち着くでしょう。
おまけ!
トップケースの内側にフィルターが付いています。
簡単に取り外せるので埃が目立ってきたら、定期的に洗ってあげると冷却効果があがりますよ!