高野山真言宗ではこの竜胆も加えて作り「大師陀羅尼助」と呼んでおります。




陀羅尼助(大師陀羅尼助)


変わった名の陀羅尼助と言う秘薬の開祖は、役小角(えんのおづぬ)すなわち「役の行者」さんです。行者さんは今から1300年以上昔の奈良時代に活躍し、修験道の祖と仰がれる修験者です。御所市茅原の生まれで、二上山麓から葛木山麓で修行を重ね、のちに吉野大峯を開いて根本道場としました。そこで修験者の万能薬として広く伝承してきたのです。 


1300年変わらぬ陀羅尼助の製造法

オウバクとアオキ「120キロ」を釜に清水と共に入れる 一の釜で煮出して2の釜で何日も煮詰める。 

アメ状になったエキスをのばして乾燥させる    完全に固まったら小分けして完成    

効能食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃弱、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胸やけ、もたれ、胸つかえ、はきけ(むかつき、二日酔い)、嘔吐、整腸、軟便、便秘、癪つかえ 、腹痛 、ヤニ目 、カスミ目 、腫物 、毒虫ハレ 、やけど 、切キズ 

この様に今尚、陀羅尼助は作られ服用され続けられているのです。

そして弘法大師が高野山を開いて後、この陀羅尼助にさらに竜胆を加えることで真言密教の修験者の為に独自の陀羅尼助「大師陀羅尼助」を密教僧に伝授してきたのです。


         

陀羅尼助及び大師陀羅尼助共に1200円前後で売られています。

ここでは紹介だけで販売及び予約、宣伝等は一切していないのでご了承願います。

何故この様な変わった名前なのかは次のような俗説があります。密教修験者が大事な行の最中に陀羅尼経を唱えていたらとても眠くてたまらず持ち歩いていた陀羅尼助をおもわずかじってみたらとても苦くて一遍に目が覚めて無事唱え終えることができたそうです。それから陀羅尼経を唱えるのに助けた薬としてこの様に呼ばれたとのことです。

この様に1300年以上も大切に守られ飲み続けられてきた常備薬と禅による内外の癒しこそが密教医療の神髄なのです。それ故、厳しい荒行に耐えてこれたのです。