9月23日(土) 函館〜大間岬〜下風呂温泉

今日はいよいよ北海道を後にする。
東日本フェリーの埠頭から、9時発の大間行きに乗船する。
出航してしばらくたってからデッキに出てみる。
函館山が間近に見える。昨日散歩した外人墓地のあたりがよく見える。
海から見る函館もけっこういいものだ。

北海道の旅を終えて一番に感じることは、つまらないことかもしれないが事故にあわな
くてよかったということ。
9月21日現在、北海道で交通事故で死んだ人の数は400人を越えているという。
もちろんこれは日本一だ。
事故にあって死んでしまったといえば問題外だが、
死ななかったとしても大きな怪我をしてしまえば旅は終わりだ。
ぶんぶん飛ばしてくる自動車の横で、いつも少しおびえながら自転車をこいだ。
もちろんこれからも事故の危険はつきまとう。
気を抜かずに行こう。

気を抜くといえば、今日は久しぶりに転倒しそうになった。
大間に着いて郵便局を見つけたので、はがきを出そうと自転車に乗ったままゆっくりと
ポストにむかったところ、ポストのそばの小さな段差にタイヤが取られ、自転車が思っ
ていたのと反対の左側に傾いた。
以前はこのパターンで転倒して痛い思いをしたのだが、今日はとっさにうまくトゥーク
リップから足が抜けた。間一髪だった。倒れた先は階段になっていたので、きっと顔か
頭から血を流していたことだろう。ちょっと冷や汗が出た。

大間港から大間崎を目指す。
ここは、「本州最北端」というのが自慢の場所だ。
自転車が大間崎に近づいた頃、何やら音楽が聞こえてきた。
ちょっといやな予感がした。
大間崎についてみると、さっきの音楽はやはりここの土産物屋から流れていた。
そして、観光バスから降りた人たちが土産物屋に鈴なりになっていた。
ああ、どうして日本の観光地ってこうなんだろう、と思ったが、
よく考えてみればポルトガルにあるユーラシア大陸最西端の岬(名前をどわすれした)
もこんな感じだった。どこも変わらないんだ。
休日も昼間に来るのが、悪いんだよな。(そういえばポルトガルの岬に行ったのも日曜
日の午後だった。)

今日の天気予報は確か
「移動性高気圧におおわれて、午前中は晴れ、昼からは曇り、降水確立は10%」
だったように記憶している。
それが、なんだ。この天気は。
昼前からぽつぽつと雨が降りだした。
すぐに上がるだろう、とたかをくくってウインドブレーカーで走っていた。
しかし、なかなかやまない。
雨具の上着を着て走る。
どんどん激しく降ってくる。
結局荷物にカバーをかけ、雨具のズボンもはき、完全装備になってしまった。
どこが10%やねん。
移動性高気圧はどこへ移動したんや。
気象庁が雨降らしてるわけではないからしゃーないけど、
もうちょっとちゃんと予報してや。
頼りにしてるんやから。

下風呂温泉に近づく頃、
「烏賊様レース」
という看板が眼につくようになった。これはもちろん「いかさまれーす」と読むのだ。
なんだそれは。
現場に着いてみると、楕円形の水槽にコースが6つほど作ってある。
なるほど、ここで烏賊に競争させるのか。ちょっと見てみたい。
しかし、レースは夜に行われるらしい。
話の種にぜひ見てみたかった。残念。
下風呂温泉の「海峡」という食堂でイカ刺身定食を食べた。メニューには900円と書
かれていたが、今日は特別なのか750円だった。
イカがとてもたくさん入っていて、しかもおいしい。
実に満足した。

今日はずいぶん長々と書いてしまった。
ここまで読む人がいるんだろうか。
ちょっと疑問だな。ここまで読んだ人はわたしにメールください。