pokemon jet '99  japan 2004.10

いちばん下の雲の下に出た。眼下は海。フラップはうんと下がり、いよいよ着陸態勢へ。



現代大型旅客機の進入着陸の手順は、複数あるそうだ。


ひとつは ILS(計器着陸装置)進入手順。
滑走路中心線を示す誘導電波と降下斜面を示す誘導電波に乗って、計器を見ながらの手動進入着陸、自動操縦による進入着陸が出来る。
視界がゼロでも、窓の外をまったく見なくても、計器だけを見て着陸出来る。

ひとつは無指向性無線標識(VORやNDB)だけによる進入手順。
この方法は「たんに雲の下に出る方法にすぎず、決定高度まで降下した後、滑走路を視認する必要がある」
「VOR進入ではILS進入よりも最低雲高が高く設定されているし、NDB進入は、より正確さに欠けるので、最低気象条件はさらに高い設定となる」

ひとつは有視界進入手順。
天候が良く、レーダー施設のない、空いた空港に降りるときには、「機長の判断で有視界による進入着陸が出来る」
「この場合は、高度、方位、速度などを計器でよく見ながら、小型機のように窓の外を見て、滑走路に向かわせる必要がある」

「有視界進入時の天候は、『有視界気象状態(VMC)』でなければならず、パイロットが地上を視認でき、視程は五海里(約九キロ)以上、
雲に対して水平方向に一海里(約二キロ)以上、垂直方向に1000フィート(約300メートル)以上離れていなければならない。
それ以下の天候では、『計器飛行状態(IMC)』となり、パイロットは所定の高度までに滑走路が視認できるまで、計器飛行をしなければならない」

「747−400のFMSのLNAV/VNAV(自動操縦による横方向および縦方向の航法)は、
どんな滑走路でも、航法と降下手順を無線標識の助けを借りずに表示でき、有効な手助けとなる」


( ボーイング747−400の飛ばし方 著:スタンリー・スチュワート 訳:小西進 講談社 2001年2月第1刷発行 )






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