我物思う故に我在り

 

◆この頃想う事4

子を持って知る親心と言う言葉があるが、

自分は随分と親に心配を掛けたのだろう、いや、掛けているのだろう

と、身に沁みて感じる。

このまま、親が死んでしまうような事にでもなればきっと

一生後悔するのだろうな。

親孝行出来るようになるまで長生きして下さい。

父上様、母上様。

◆この頃想う事3

「まるで昔の自分と同じ考えをしている」と驚いてしまった。

多分、忠告しても聞いてくれはしないのだろうが、

心の中で、言わずにはいられない。

「後で必ず後悔するよ。」と

例えばタイムマシンに乗って、過去に行けたとして

昔の自分に忠告をしても、聞かないだろう事は判っているから…。

◆この頃想う事2

彼女を見ていると危なっかしくてしょうがない。

周りからはしっかりしているとか言われているが

細い綱の上を渡っているのを見ているような気になる。

思わず手を出し掛けると、ぴしゃりとその手を振り払われ

おずおずと引込めてしまう。

見なければ良いのかもしれないが、

やはり目は釘付けになったように彼女から離す事が出来ないのだ。

◆この頃想う事1

7月の半ば頃から腑抜けのように何をする気も起きなかった。

94日所用で王子駅を電車で通過する時、

それ迄読んでいた本からふと目を上げると、

京浜東北線の大きな窓一面の緑が目に飛び込んできた。

しばし呆然とその飛鳥山の緑を見ながら、

「ああ、これだったのだ。私の心と身体が欲していたのは…」

先程の雨に濡れて生気を一杯に漲らせた緑が、誘っているように見えた。

 

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