リヴァプールvsサウザンプトン観戦記(2004/12/28)

チケットの入手方法

2004年冬、年末最後の試合を見にリヴァプールへ向かう。前回のロンドン旅行では残念ながら 見ることができなかったプレミアリーグは最もチケット入手が困難なリーグだ。それでも今ま でドイツ、クロアチア、ポルトガル、スペイン、イタリアでサッカー観戦をしたがチケットは 窓口から定価でしか買ったことがない者としては、日本の旅行会社経由で2万円くらい出して 買って行くのはどうしても納得がいかない。今回はロンドンに住んでいる会社の先輩に英国に てチケット入手をチャレンジしてもらうことにする。
そもそもプレミアリーグはシーズンチケットを持っている会員に優先してチケットを売るので、 チームによっては一般売りはほぼ無理だったりするらしい。ただリヴァプールに関しては、 ネットで色々調べてみる限りとりにくい方ではなさそう。しかも相手は調子の出ないサウザンプトン だし。一般発売は試合の約2週間前開始らしく、電話やらFAXやらいくつか方法があるようだ。 先輩は電話で何度かチャレンジしてくれたようだが、そもそも電話が繋がらなかったらしい。。。 イギリスの電話事情かリヴァプールの事務所の問題か、結構何日もチャレンジしてもらった のだが結局繋がらず。。クリスマス前には全ての業務が停止していたようで、25日の時点で 次に売り場が開くのは28日(試合当日)の9時15分からだよと言われたとの情報をもらう。。 こうなったら当日勝負しかないなと腹をくくる。まあ最悪でもダフ屋から入手することは可能 だろう。

・リヴァプールの公式サイト

聖地アンフィールド

試合前日、チケット売り場は開いていないと聞いていたが、まずは行き方の確認も兼ねて アンフィールドへ向かうことにする。調べていった情報ではLime Street駅あたりから17番 のバスにて20分程度とのことだったので、まずはバスを探す。LiverpoolのLime Street駅 周辺はごちゃごちゃしていて、バス乗り場もいくつかあるためちょっと苦労したが、何とか それっぽい乗り場を発見。Liverpoolの交通は結構複雑で、バスも同じような路線がいくつ かあり、しかも会社もいくつかあるみたい。バスによって通る道が違うので同じアンフィールド までいっても値段が違うし。最終的に確認できた路線としては、17b、17c、17dのバスはLime Street 近くのQueen Squareという乗り場から乗れて、アンフィールドまで行くようだ。またParadise Street にあるバスターミナルから26番や27番のバスが出ていて、これらもアンフィールドを通る。 但し27番のバスだとかなり遠回りらしく、向かうときは26番がオススメだ。因みにアンフィールド はバスの駅名としてはLiverpool FCと書いてあった。バスによっては10分程度で到着するし。 詳しくはLiverpoolのMerseytravelにて。
前日は結局17cのバスで10分ほど揺られ降り遅れたが、、一駅先から歩いて戻った。遂に到着し た聖地アンフィールド。チケットオフィスはやはり閉まっている。ショップが開いてるから 入るかと思った瞬間、閉められた。。。どうも16時で終わりらしい。なんだよー、入れてくれ よーと思いつつ、諦めて街へ戻った。

チケット購入〜試合観戦

試合当日朝、早めに起きてホテルを出て、26番のバスにてアンフィールドへ。このときは1人1.2 ポンドだった(因みに1ポンド、1.3ポンドのバスもあった)。10時過ぎに着いてチケットオフィス に行って聞いてみると、とれた!やったー!横並びはないけど縦並びで2席、メインスタンドで 1人27ポンドだ。よかった〜。これで念願のプレミア初観戦ができるぞ。大満足でチケットを 手にし、今度はオフィシャルショップへ入る。結構混んでる。というか予想以上の人の数だ。 しかもみな何かしら買っているし。これにはちょっと驚いた。今までもショップへ行ったり 生観戦したりしたけど、こんなにグッズをたくさん買ってたりもってたりするのはなかった かも。イギリス人がリッチなのか、今までの中では一番のビッグクラブなので外から来るファン が多いからなのか。その人たちに漏れず(笑)いつものようにユニ買ってリーセのネームを 入れ、Tシャツやマフラーも買いにんまりで準備完了。

とりあえず試合開始の16時半まで時間があるので、一度昼食をとりに街へ戻る。中華を食べ 駅前へ戻ると、それっぽい人たちが飲んでいるPUBを発見したので、入っていわゆる地ビール っぽいのを1パイントちびちび飲む。仲間(?)もいたが、途中で数人サウザンプトンのファン らしい人たちも奥に入っていった。。

最終的には15時頃アンフィールドに再到着すると、まわりに人もたくさん来ている。驚いた のはショップだ。入場規制しているようで長蛇の列になっている。。嫁さんがちょっと見たい グッズがあると言っていたのだが諦めて、回りを歩いてみる。思ったより出店とかはないなー。 大きな声のおっちゃんがマフラーやTシャツを売っていたが。反対側まで歩くと有名な門を発見。 ここが"YOU'LL NEVER WALK ALONE"のゲートのようだ。ここにはHillsboroughの悲劇で亡くなった 人たち墓碑がある。Hillsboroughの悲劇とは1989年のFAカップ準決勝にて、満員 の観客席が崩れ落ち96人ものファンが圧死したという事件である。黙祷をささげ、いざスタジアム へ入場だ。

もの凄く狭い入口を通り抜けいざ席へ。どのあたりかわかってなかったのだが、席はメインスタンド のグランドに向かってほぼ一番左端、前に車椅子の人たち用の場所があるところ。目の前に柱があったので ちょっと厳しかったが、、まあよし。ていうかグランド近いし。かなり興奮してきた。寒いので 席を確認したあと中の売店前に戻り、ベンチに座って嫁さんが買ったホットチョコレートを飲んで 暖まる。開始45分前くらいになったので席に戻り待つ。まだ見回すと徐々にスタンドも埋まってきて いる。ワクワク。まず最初にサウザンプトンの選手がアップに出てくると、ブーイング。ただし 前方のゴール裏からは歓声が?!どうもそこだけサウザンプトンのサポーターだったようだ。 逆にリヴァプールの選手たちがアップに現れると大歓声。いつのまにかかなりスタンドもいっぱい になっているぞ。

そして遂に試合開始。もう既にリヴァプールのサポーターと化している自分は雰囲気に感動し、 立ち上がって"YOU'LL NEVER WALK ALONE"の合唱。最高だ。歌詞を全部覚えて来なかったのだが、 サビだけでも大声で歌った。マフラー掲げて。素晴らしい一体感だ。リヴァプールのスタメンは 以下の通り。
デュデク、フィナン、キャラガー、ヒーピア、ウォーノック、ルイス・ガルシア、ジェラード、シャビ・アロンソ、リーセ、シナマ・ポンゴル、メラー
うーむ、バロシュが出てないな。キューウェルも出てないため、リーセがハーフに上がり左SBは ウォーノックのようだ。見たことないプレーヤーだが頑張ってもらおう。前半は完全にリヴァプールのペース。立ち上がり からかなり攻めまくる。期待のリーセが左サイドから頑張っているし、やはりジェラードとシャビ・アロンソ のCH二人は展開力が凄い。二人ともまわりがよく見えてるしロングボールも蹴れるからねぇ。 ただやはりシナマ、メラーのツートップがちょっと弱いので、決定力に難がある感じだ。惜しい シーンは何度かあるものの、なかなか得点に至らない。逆に2回くらいカウンターをくらって 危ないシーンもあったよ。
前半は押して押してだめかなーと思っていたら、終了間際、シャビ・アロンソのスルーパスに 反応したシナマが抜け出して先制!!おおおー、盛り上がる。そして特に凄いのが俺の左後ろに いたおばちゃんだ。試合開始から1人で大きな声で激しい激しい。叫びまくるし歌いまくるし サウザンプトンのファンまで煽る煽る。でも何かおかしくて、みな笑いながら見てたけど。 終いにはサウザンプトンのサポーターから合唱で個人的に対抗されてた。何言ってるかはわから なかったが。。
おばちゃんのおかげで雰囲気も味わえ、後半に突入。後半に入っても最初は攻め込むが、徐々に ミスをつかれてピンチもあり。何とかしのいだけど。しかし選手の一つ一つのプレーに一喜一憂し、 いいプレーには拍手を送れるファンのレベルの高さと会場の一体感はさすがだなぁ。右隣の おっちゃんは、怪我したフィナンに替わりに右SBに入ったディアオがちょっといまいちだったため、 かなり不満そうだったし。まあディアオは元々ボランチの選手だからちょっとかわいそうな気も するけど。一番凄かったのはやはりなんと言ってもジェラード。やっぱりこいつがリヴァプール のエースで間違いないね。リーセに送ったもの凄いダイレクトのロングパスにはしびれた。 その後リーセのシュートはクロスバー直撃。。残念。あれが決まっていれば上着脱いでリーセの ネーム入りユニでアピールしようと思ってたんだけどなぁ(笑)。ジェラードはピンチには もの凄い勢いで戻ってきてタックルし相手を止め、ゴール前では1人でパスにシュートにと 縦横無尽の大活躍。スタミナもあるし気合も入っている。素晴らしいプレーだったっす。

結局試合はそのまま終了。何とか勝ってよかったよかった。場所的に全体は見れなかったけど、 単にリヴァプールを応援できればそれでいい雰囲気だったので問題なし。これがプレミアリーグ かー。やっぱ凄いな。チケットの入手困難っぷりはちょっと厳しいけど、確かに一度経験して おく価値はある。アンフィールドも新しくなる前にいけてよかった。歌えてよかった。また 来たいと思った。

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