第1回久栗杯レポート


参加者85人。事前には定員割れの可能性も予想されたが、多くの参加者が集まったことに参加者の期待感がうかがえる。
1R  ペーパー
事前の予告に「硬軟織り交ぜて」とあった通り、学生風が中心で市販系のベタとかも混じっている感じ。トップは56点という驚異的な得点をたたきだした安藤さん。2位は2点差の54点で西村ヨーさん。Ryu杯、QBC、久栗杯と連続してペーパー2位を取りつづけているのが凄い。(本人にとっては不本意かも?) 3位は54点でムレさん。4位加藤禎久さん、5位百瀬さん、6位秋田さん、7位ノボリさん、8位西村好弘さんとなり、ここまでが一気に4Rにシード。 9位松尾さん、10位原田さん、11位石川健一郎さん、12位井田さん、13位福間さん、14位横井さん、15位木谷さん、16位横田さん、17位渡辺謙さん、18位小野大さん、19位わけみさん、20位貞雄さん、21位高山さん、22位沼田さん、23位石野将樹くんと続き、2Rの3○2×を免除となる最後の24位には杉山さんが滑り込んだ。
2R 3○2×

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1人が勝ち抜けると1人が失格となるというスリリングな企画。

1組目。川田さん(25位)、木村さん(29位)、若林さん(33位)、バーン(37位)、永田さん(41位)、村田さん(45位)、三浦さん(49位)、岡村さん(53位)、鈴木雅也さん(57位)、小林さん(61位)、横井強さん(65位)、下田Takaさん(69位)の12人。
1問目「アナスタシア」を正解してファーストアンサーをゲットしたのは川田さん。下田さんはいきなり失格のピンチ。しかし、3問目「牧野富太郎」で横井さん、4問目「トゥパクアマル」で下田さん、6問目「エルミタージュ」で小林さんと、下位3人が正解して最下位は鈴木雅也さんに。鈴木雅也さんは11問目「海洋堂」でランプを点けるも正解を導くことはできず、続く12問目「平忠度」を木村さんが正解して勝ち抜けたために失格。数々の大会で活躍してきた強豪が第1失格者となるという波乱の幕開けとなった。その後、川田さんが「ラフカディオ・ハーン」で2抜けとなり、岡村さん失格。村田さんが2×で失格。「不知火」でバーンが3抜けとなり、下田さん失格。24問目で横井さんが「岡ひろみ」を正解して失格を回避するが、続く「ムッソリーニ」を三浦さんが正解して4抜けとなり、横井さん失格。これで、若林さん、永田さん、小林さんの3人が2○で並ぶ。押さなければ負けの小林さんは、「Q.最近、これを目尻や眉間の縦ジワに注射し、シワ取りに用いる/療法が〜」という素晴らしいポイントで「ボツリヌス菌」を正解し、勝ち抜け。残った2名のうちペーパー下位の永田さんが失格となり、ペーパー上位の若林さんが最後の勝抜者となった。

2組目。斎藤倫明さん(26位)、城戸さん(30位)、石坂さん(34位)、野田征嗣さん(38位)、遠藤さん(42位)、宮坂さん(46位)、斎藤雅史さん(50位)、岩田さん(54位)、松井さん(58位)、矢田さん(62位)、松本鎮成さん(66位)、中村さん(70位)の12人が参加。
序盤は平たい展開。松本さんが16問目くらいで失格。20問目くらいの「ベッケンバウアー」で斎藤雅史さんが1抜け、岩田さんが失格。「ロバート・デニーロ」で松井さんが1抜け、中村さんが失格。「トニー谷」で遠藤さんが2抜け、矢田さんが失格。「バルザック」で斎藤倫明さんが4抜け、野田さんが失格。第1組同様3人が残る展開となり、「アダルトチルドレン」を正解した宮坂さんが5抜け。石坂さんが失格となり、ペーパー上位の城戸さんが6人目の通過者となった。

3組目。ノダシューさん(27位)、としきさん(31位)、渡辺一平さん(35位)、加藤裕之さん(39位)、石野まゆみさん(43位)、小倉さん(47位)、梅野さん(51位)、水谷さん(55位)、小林道生さん(59位)、近藤さん(63位)、寺田さん(67位)、手島さん(71位)の12人が参加。
石野まゆみさんが7問くらいで勝ち抜け、手島さんが失格。ノダシューが「逆転裁判」という「いかにも」という答で2抜け、寺田さん失格。「ダランベール」で梅野さん3抜け、近藤さん失格。「バウハウス」で渡辺一平さん4抜け、小林さんが失格。続いて、小倉さんが「ネストリウス派」に対して「キリスト教」と答えて場を和ませるも、失格。やはり最後は3人が残る展開となり、「ユニバーサル横メルカトル図法」を読みきりで正解したとしきさんが5抜けとなり、水谷さんが失格。ペーパー上位の裕之さんが6人目の通過者となった。

4組目。松本隆一さん(28位)、片岡献さん(32位)、小林さん(36位)、植田さん(40位)、千葉さん(44位)、ZUKAさん(48位)、ニシダ(52位)、須藤さん(56位)、山田さん(60位)、梶田さん(64位)、久留宮さん(68位)、NSNGIさん(72位)の12人が参加。NSNGIさんは第4回勝抜杯、岡山オープンなどの次点で知られて(?)いたのだが、今回はラスト抜けを果たした。
8問目くらいの「オスカー・ワイルド」でマンオブチャンプの植田さんが勝ち抜け、NSNGIさんが失格。植田さんの会場からの声援に対するリアクションが軽くて、「こんなマンオブは嫌だ」と言われていたのが面白かった。続いて、梶田さんが「長靴下のピッピ」を正解して2抜け、須藤さんが失格。「シークワーサー」で小林さんが3抜け、千葉さんが失格。久留宮さんが「フランクリン」で4抜け、山田さんが失格。ここで最下位となってしまったZUKAさんが「Q.〜、『地上の星』では水底のこれ/と歌われている〜」という得意のヨタ芸能(?)で「シリウス」を正解するも、「ウォークラリー」を間違えて失格。ZUKAさんはQBCに続いてのトビとなった。今年は飛躍の年? 結局4組とも最後は3人が残るという展開となり、松本さん、片岡さん、ニシダの3人の争いに。最初はペーパー最上位の松本さんが最下位席という凄い状況だったのだが、松本さんが「エルニーニョ」を正解して全員が2○で並び、ニシダが最下位に。この時点で松本さんが(自滅しない限り)勝ち抜けが決定、片岡さんと僕で正解した方が勝ち抜けという状況のはずなのだが、何故か勝利確定と戦況を勘違いした片岡さんがボタンから手を離してしまう。ニシダが「ジバンシー」を正解し(自分以外の2人がボタンから手を離しているのだから正解出来て当たり前なのだが。しかも勘だし。)、司会からの説明により初めて自分の失格を理解した片岡さんが残念ながら敗退、松本さんが2R最後の通過者となった。見事な逆転勝利とか思ってる人がいるかもしれないが、これが真相。
3R ボード

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20問限定のボードクイズ。問題は近々公式ページに掲載されるらしい。松尾さんが1問目から8連答でリーチをかけたのが最大の見所。その後は、上位から順当に抜けていったような気がする。。ボーダー4点。
ペーパー上位8人が舞台上に、9位から順に舞台下で観客をぐるりと囲むように解答席が設けられており、画的にも面白かったのではないだろうか。
コース別A 久栗杯風通過

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秋田さん、原田さん、福間さん、横田さん、小野さん、わけみさん、杉山さん、若林さんの8人が参加。再開の若林さんでもペーパー33位という面子。段階的にシードを設け、3Rもボードクイズという形式であったため、ペーパー上位が順当に勝ち抜けて各コースの面子も厳しい顔ぶれとなった。
1問目「ロベルト・クレメンテ」(大リーグ)を正解したのは秋田さん。通過席に移動すると、2問目「経国美談」(政治小説)も正解してリーチ。3問目「ペルティエ」は横田さんが正解してもう1つの通過席に。そして続く問題。秋田さんが「矢野恒太」(第一生命)を正解し、開始4問で怒濤の勝ち抜けを達成した。秋田さんが抜けた後は、通過席が次々と移り変わっていく展開。「ビジェイ・シン」「神近市子」を連答した杉山さん、「会津八一」「トニーニョ・セレーゾ」を正解した原田さん、「ロッキャー」「マンセル」を正解した横田さんがそれぞれ1○を獲得するが、なかなか勝ち抜けは出ない。このまま勝ちぬけが出ないで限定問題が終了するかとも思われたが、最近早押しが好調と話題の原田さんが「ろうそく足」を渋く正解した後、「レムリア」も押し勝って2抜け。更に最終問題で「野上彌生子」を正解して横田さんが3抜け。残る1枠は唯一通過席で正解して1○保持し、早押しで7○と他の参加者に差を付けた杉山さんが獲得した。
通過席が次々と代わっていき、テンポ良く進んでいったので観ている側としても楽しむことができる企画であった。
コース別B 早押しボード

(ルールはこちら)
ムレさん、加藤さん、百瀬さん、西村好弘さん、井田さん、渡辺謙さん、沼田さん、城戸さんの8人が参加。実力主義的な早押しボードとはいえ、非常に厳しい面子。初期状態は百瀬さん、西村さん、城戸さんが「光」で、残りの5人が「闇」を選択。
1問目「生島治郎」(作家)は城戸さんが早押し誤答で、ムレさんと西村さんがボード正解。2問目「ウォルター・ペイトン」(NFL)は井田さんが単独正解。「押したのは闇の井田さん〜」とか司会の人が言うのが面白かった。他の7人全員を早押し封鎖し、井田さんの1人押しの状態で3問目が読まれるが、「シノーペ」は正解できずにチャンスを逃す。逆にムレさんが5問目「非情城市」を早押し正解すると、6問目「エルブルース山」も正解して14ポイントと大きく抜け出す。これで1抜けは確実かと思われたが、ここから加藤さんが7問中4問を早押し正解という凄い押しみせ、13問目「メレンコリア I」で「名古屋ボストン美術館で展示されているので、名古屋市が気の毒だと思ったら見に行ってください。」という余裕のコメントを残して1抜け。ムレさんも中盤に苦しんでいたが、西村さんが押した「根津嘉一郎」をボード正解して15問目で2抜け。西村さんも17ポイントでリーチ。ここまで沼田さんは「大藤信郎」を1字違いで誤答するなどし、12ポイントとポイントが伸びず苦しい展開。続く16問目「カスダマト」(ボクシングトレーナー)を正解した井田さんが19ポイント。17問目「フェニーチェ劇場」は渡辺謙さんが正解し、ボード正解の井田さんが3抜け。残り1枠で西村さん18ポイント、沼田さん16ポイントという状況で迎えた18問目。「〜、ラテン語で「ぬぐわれた石版」という/意味が〜」というポイントでランプを点けたのは沼田さん。「タブラ・ラサ」を正解し、大逆転で最後の1枠を勝ち取った。沼田さんは「いやあ、まあ悪いけど、勝っちゃうわ。」と優勝宣言。
「光」と「闇」の選択によって得点の入り方が違うという、複雑だが面白いルールであった。西村さんが「光」ではなく「闇」を選択していたら、展開も全然違っていたものになっていたと思う。
・コース別C ドレスアップクイズ

ルールはこちら) 当日は、カードA「ノーマル」、B「ネコ耳」、C「女勇者」、D「プリンセス」、E「デビル」というネーミング。
ヨーさん、松尾さん、木谷さん、高山さん、石野将樹くん、松本隆一さん、渡辺一平さん、植田さんの8人が参加。
まず、カード決めの1○1×。1問目「アーチャー」(小説家)を正解したヨーさんがノーマルを選択。渡辺さんもノーマル、石野くんがネコミミ、松尾さんがデビル、木谷さんがネコミミ?、松本さんがデビル、高山さんがプリンセス、植田さんがプリンセスを選んでスタート。最後にルールを把握していなかった植田さんがカード選択で苦しんでいたのが面白かった。
序盤でペースをつかんだのは松尾さん。4問目「ラウドルップ」(サッカー選手)を正解して4pを獲得してノーマルに変更した後、11問目「牧口常三郎」(創価学会)、12問目「ボス」を連答して8ポイントでリーチ。逆に、この時点でデビルを持っている高山さんと松本さんは失格リーチ。高山さんは13問目「矢頭良一」を誤答。続く14問目、野球の問題で松尾さんのランプを付けるが、「ブライアント」(東京ドームのスピーカーに当てた人)を「デシンセイ」(東京ドーム第1号HR)と惜しい誤答で勝ち抜けを逃す。これで流れが変わったのか、高山さんは「アルセスト」(人間嫌い)を正解して失格を回避すると、「田岡一雄」(山口組)も正解して8ポイントと追っかけリーチ。松本さんも「馬俊仁」(馬軍団)も正解して失格を回避。この時誰かにデビルを押し付ければ失格を回避することが出来るのだが、2人ともデビルを山に返して波風を立てないという選択。まあ誰でも他人の恨みを買うのは嫌だよね。個人的にはデビルの押し付け合いも見たかったような気もするが。デビルによる失格が無くなった残り10問は勝ち抜けを巡る戦いに。まず、高山さんが「伊東静雄」(詩人)を正解して勝ち抜け。続いて、木谷さんが「大山祗神社」(武具の8割)、「パウンド・フォー・パウンド」(ボクシング)などを正解し、松尾さんと共に安全圏に。残り1枠はヨーさん、松本さん、植田さんの争いに。ヨーさんは「ジョセフソン効果」を正解して単独4位となるが、最終問題で「コロンバイン高校」(銃乱射)を誤答。逆転されるかと思われたが、誤答による補充問題「長谷川 テル」を松本さんが誤答。続く補充問題「ネットボール」も植田さんが誤答し、結局ヨーさんの勝ち抜けとなった。
ルールは複雑であったが、カード選択による作戦の妙が楽しめる企画であった。
・コース別D 学生風タイムレース。

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安藤さん、ノボリさん、石川健一郎さん、横井さん、貞雄さん、川田さん、斎藤さん、石野まゆみさんの8人が参加。
第1ピリオド。イキナリ高速の押しが展開され、安藤さん(4○1×)、ノボリさん(3○)、貞雄さん(5○2×)が3pで並ぶ。
第2ピリオド。安藤さんが3○で6pとし、リーチ。ノボリさんは3×で0pに。
第3ピリオド。安藤さんが10pにまで到達し、1抜け。
第4ピリオド。序盤は誤答に苦しんでいた貞雄さんが調子を上げてきて、2抜け。
第5ピリオド。石川健一郎さんが8○0×くらいの押しで、3抜け。
第6ピリオド。全参加者が物凄い押しを見せるが、川田さんが4抜け。
高速の押しは、観ていて面白かった。勝ち抜けた4人には、それぞれ強さを感じた。
・準決勝第1段階 

16人全員→12人の2○2休クイズ。勝抜順に第2段階の組み合わせに名前を連ねていく。
1問目は原田さんがイキナリ誤答。松尾さんが6問で2○となり、2人対決の第3段階へ。14問目「沈黙の螺旋」で勝ち抜けたムレさんが第2試合へ。19問目で石川健一郎さんが第1試合へ、20問目で加藤さんが第2試合へ、22問で高山さんが松尾さんのいる第3試合へ。両者がガッチリが握手。26問目で秋田さんが第1試合へ。30問目「ゴールクリアランス」で井田さんが「Ryu杯で勝てなかったんで」と第2試合へ。34問目、37問目で抜けた横田さん、ヨーさんはそれぞれ第4試合へ。ここまで原田さんは0○1×と、もうだめかと思われたが、38問目「ヴィクーナ」を正解し、圏内に。同じく1○2×と苦しかった沼田さんは、最終問題で「椎名悦三郎」を正解して勝ち抜け、第4試合に。勝ち抜けの出ていない2名の枠に対して1○で4人が並んだが、ペーパー上位の判定で勝利した原田さんが4組目、木谷さんが1組目に入ることとなった。ここで残念ながら安藤さん、貞雄さん、杉山さん、川田さんは敗退となった。
・準決勝第2段階 対決クイズ

準決勝第2段階は対決クイズ。
1組目3人対戦、2組目3人対戦、3組目2人対戦、4組目4人対戦。

1組目は秋田さん、石川健一郎さん、木谷さんの対戦。
1問目スルー、2問目「森村誠一」は石川健一郎さんが正解するが、ここから秋田さんが怒涛の5連答。磐石の強さで決勝進出を決めた。

2組目はムレさん、加藤さん、井田さんの3人による対戦。
1問目「冬眠」(草野心平)は井田さんが正解し、加藤さんへのRyu杯のリベンジなるかとも思ったが、2問目以降は加藤さんのペース。7問で井田さんを失格にすると、ムレさんの反撃も抑えて11問目「ネルンスト」で勝利。先月末のQBC1に続いての決勝進出となった。

3組目は松尾さんと高山さんの1vs1の対決クイズ。
開始7問で松尾さんが5−1として体勢を決すると、高山さんの反撃も2問に抑えて「3−0」で勝利し、決勝進出を決めた。
松尾さんも今までは決勝の直前くらいで惜しくも敗れるという展開が何回かあったような気がするだけに、今回は初優勝(なの?)への期待感も高まる。

4組目はヨーさん、原田さん、横田さん、沼田さんの4人による戦い。
開始4問は4人が1問ずつ正解するという展開であったが、ここから沼田さん正解を重ね、「ヨー1、横田1、原田1、沼田6」という状況に。11問目はヨーさんが正解し、まず原田さんと横田さんが失格。ヨーさんも「1−6」と厳しすぎる状況に。ヨーさんも驚異的な粘りをみせ「1−3」まで踏ん張り、会場には「もしかすると」という空気も流れ始めたのだが、最後は沼田さんが「ビクトル・フランクル」を正解して決勝進出を決めた。
・決勝 10ポイント先取
決勝に残ったのは加藤さん、秋田さん、松尾さん、沼田さんの4人。
10ポイント先取の早押しクイズで、誤答の罰則は0p〜6pでは2休、7p〜9pでは−1pとポイントによって変動する。問題は60問限定。
QBC1になぞらえて、加藤さんが「神が舞い降りた」と紹介されていたのが嬉しかったり。その加藤さんは「すっぽ抜け気味の易しい問題だけを拾います」とコメントして笑いを取るが、それでも優勝する気配は充分。秋田さんは「そろそろ眠気も限界なので勝つんだったら早めに。負けるんでも早めに」と余裕のコメント。松尾さんは「関西最後の砦となってしまったので、『頑張るよ!』」と力強いコメント。沼田さんは「今日の主演俳優は僕です」と不適なコメント。四者四様の戦いは、どのような結末を迎えるのか。
1問目「マルク・ブロック」(歴史学者)を正解したのは加藤さん。その後、秋田さんが「名護明彦」(カンムリワシ2世と呼ばれたボクサー)などを正解、
沼田さんが「ダイアン・アーバス」(ニューヨーク近代美術館でピカソ展を超える最大の入場者数)などを正解し、20問目「土田国保」(自宅に郵送された小包爆弾の爆発で民子夫人を亡くした元警視総監)を松尾さんが正解したところで全員が2Pで並ぶという横一線の戦い。
45問終了時点でも「加藤5、秋田5、松尾6、沼田6」と均衡は続く。46問目スルー。47問目「フリオ・フレニト」(エレンブルグの代表作に登場する架空の人物)を沼田さんが正解、48問目「アンドレイ・ルブリョフ」(中世ロシアを代表するイコン画家)を松尾さんが正解して共に7ポイントで並び、一歩抜け出す。ここから3問連続でスルーとなり重苦しい雰囲気が漂うが、52問目「ライアル・ワトソン」(南アフリカの生命学者)を松尾さんが正解して8ポイント。ここで松尾さんが初めて沼田さんをリードし、会場から大きな歓声が。
秋田さんが53問目「ステラーカイギュウ」55問目「モンゴメリー・クリフト」をスルーを挟んで連答して7ポイント、加藤さんも56問目「ブルートゥース」を正解して6ポイントと追い上げる。ここで沼田さんが57問目「オーカン法則」を正解して8ポイントに並ぶと、58問目「ボルヘス」(アルゼンチンの小説家)を正解して9ポイントでリーチ。残り2問。これで決まりかと思われたが、59問目「グリューネヴァルト」を松尾さんが気合で正解し、何と最終問題を残して2人がリーチで並ぶという展開に。再び大きな歓声がおこり会場が騒然とする中、最終問題が読まれる。そして、ランプが点いたのは沼田さん。「黒木靖夫!」。正解の判定音が鳴り、大きな拍手と共に久栗杯チャンピオンが決定した。
沼田さんは最初は「(何年もオープンで優勝できず)正直このまま一生勝てないんじゃないかと思ったときも・・・」などと感慨深げであったが、最後は「言ったろお前ら! 強くなったよ!」(←PRIDE3の時の「俺はまだまだ強くなる」に対して?)という沼田さんらしいパフォーマンスとなった。準優勝の松尾さんは同期の沼田さんに勝てなかったことが本当に悔しそうだったが、最後には「今度は勝ちますよ」という言葉で締めくくった。秋田さんからは「今日がオープンの決勝に行くのが50回目だったんで、記念に勝ちたかった」という驚異的な事実が明らかにされ、「100回、200回と続けていく」という誰にも真似できないコメントがされた。加藤さんからは「(傾向が合わなかったが)あと半年くらいしたらこういう問題も覚えていくので、1年後くらいに期待して欲しい」という、こちらも凄いコメント。
最後に主催者の今村くんによる大会名についてのモノローグによって、大会を終了した。

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