第10回法政オープンレポート


多少迷いながらも会場に着くと、開始1時間前なのに大勢の人がいる。原田さんは1時間半くらい前に来ていたらしい。 オープニング。司会の小倉さんと日下さんの登場シーンに会場が温まった。
ペーパー。1問目は「10」にちなんだ問題が出るということで第10代○○とかをいっぱい覚えていたのだが、「エウゼビオ」(第10回ワールドカップの得点王)だったので肩透かしをくらう。普通に知ってたので良かったけどね。2問目でAV女優が出題され、普通ならお手上げなのだけど橙武者さんの掲示板で話題になってたことを思い出して正解。ありがとうございます。更に3問目でこのページでも何回か紹介している徳島大学出身の中村修二(青色発光ダイオード)が出題されるという僕にとってはラッキーなペーパーだった。去年と同じく時事や最近芸能が少し多めな印象だったので強豪の中にも苦しんだ人は多かったかもしれない。
解答発表。マジメに解答発表している横でウルトラマンの被り物をしたスタッフが邪魔をするという演出が笑いを誘っていた。僕は「藤沢周」(ブエノスアイレス午前零時)を勢いあまって藤沢周平(たそがれ清兵衛)と書いてしまうなど、相変わらずのケアレスミスが何問か発覚。近似値も書き忘れたことに気が付き、予選落ちの危機を感じていた。
通過者発表。通過人数は62人。1位は大村さんの38点。先週のグランドスラムX優勝の勢いがそのまま続いているという感じである。やはり今年は大村さんの年なのか。2位は37点で明大OBの荻島さん。関東の人を中心に歓声があがっていたのが印象的だった。この2人がシードで2○2×をスキップ。3位は35点で西村ヨーさん。時事や最近芸能をほとんど間違えてるのに35点も取れるなんて凄い。「ボブ・サップって有名?」とか聞かれた時はビックリしたけど、それでペーパー3位なんだから凄いとしかいいようがない。そして4位が近似値差で原田さん。去年は準決勝まで進んでるので、今年は決勝まで進んで欲しい。5位が秋田さん、6位がノボリさん、7位が春日さん、8位がムレさんという結果。強い人たちはどのような問題でも安定した成績が残せるということだろうか。9位以下も次々とオープンの常連の名前が呼ばれていく中、32位で上野さん(OBA−Q)が呼ばれたのに続いて33位で静岡クイズ愛好会の杉山さんの名前が呼ばれた。杉山さんは学生風の勉強を始めて1年くらいしか経っていないということなのだが、それで33位なのだから凄いと思う。今後の大会では要注目。そして、「杉山さんは凄いなあ」とか思ってると、38位で僕の名前が呼ばれた。ボーダーギリギリだと思ってたのでビックリした。嬉しかったけどね。40位、50位代でも有力所のプレイヤーが次々と呼ばれていたので、荒れた展開だったといえるかもしれない。ボーダーは21点となり、最後の62位には鈴木さん(?)が滑り込んだ。次点である63位は堀口くん。「プライド2」「ローラースルーゴーゴー」に続いてのペーパー次点に会場が妙に盛り上がった。でも学連スタッフとか頑張ってるみたいなので、ちょっと可哀相かなとも思ったり。マンオブ頑張ってください。
2ラウンドは(10人→6人)×6組の2○2×。ペーパー上位のアドバンテージはなし。
1組目はヨーさん、松尾さん、片岡くん(RUQS)、わけみさん、川久保さん、ニシダ、遠藤さん、千葉さん、今村くん、鈴木さんという10人。濃い面子でゲンナリした。片岡くん、今村くん、遠藤さん、わけみさん、ヨーさんと抜けて行き(勝ち抜け順は適当)、残り5人もリーチ(?)という状態で最後の問題「株式の知識は専門家なみで/」を押したのは松尾さん。スポーツ大賞レベルの押しで「オリバー・カーン」を正解して最後の勝ち抜け者となった。僕は「バトルフィーバーJ」を正解したのみの1○で終了。(関東まで遠征して特撮かよ。)
2組目は原田さん、井上さん、塚本さん、村上さん、東さん、打田さん、興梠さん、飯田さん、片岡くん(慶應)、船田さんの10人。この組は何と下位6人が勝ち抜けるという大波乱のグループとなった。敗れはしたが原田さんは「ホーキング青山」を素晴らしいポイントで正解。「マジックだ」と会場から拍手と笑いの両方が巻き起こった。
3組目は秋田さん、神野さん、水島さん、増田さん、田中伸之さん、宮沢さん、西川さん、野田さん、平田さん、渡辺さんの10人。秋田さんが1×をつけながらも渋く勝ち抜けた他、神野さんが「ロック様」(プロレスラー)と解答して笑いを取りながら勝ち抜けたりした。そして、前回優勝者の田中伸之さんが1×をつけたのみで敗退してしまうという大波乱があった。ノビさんを倒しにわざわざ京都からやってきたムレさんの立場はどうなる?
4組目はノボリさん、沼田さん、加藤さん、松本さん、斉藤さん、森さん、福間さん、舟太さん、戸田さん、村田さんの10人。ここでは加藤さんが何だかよく分からないポイントで4,5問目を連続正解して勝ち抜けたほか、ノボリさん、沼田さん、福間さんというマンサイのダモクレス学生風で戦った3人がそろって勝ち抜け。松本さんと森さんも勝ち抜け、舟太さんは敗れはしたが「コロコロコミック」と気合を込めて正解していたのが面白かった。
5組目は春日さん、高山さん、木下さん、関口さん、湯本さん、渡辺さん、川田さん、石野さん、歌川さん、中井さんの10人。春日さん、関口さん、湯本さん、渡辺さん、川田さん、中井さんが勝ち抜け。石野さんは残念ながら2×トビになってしまい、後の女性コースで影響を受ける山下貴美香さんたちが残念そうな声を上げていた。
6組目はムレさん、木谷さん、小沢さん、斉藤さん、上野さん、杉山さん、金田さん、Ryuさん、岩村さん、石野くんの10人。金田さん、小沢さん、岩村さん、上野さん、木谷さんと勝ち抜けていき、最後はムレさんが「ポンピドゥセンター」を正解して6抜けとなった。Ryuさんは「霧島」を本名(吉永一美)で押して正解するも、「日野原重明」(生き方上手)と「エンクルマ」(ガーナの初代大統領)を間違えてしまい失格。活躍が見たかったのですが、残念です。杉山さんは「ジャック・ニクラウス」をが出てこずに間違ってしまった後、「太陽説」(金日成の誕生日)という色物ぽい問題を間違って失格。アンラッキー。
一般の2○2×が終了した後で女性限定の2○2×が行われ、石野さんと山下貴美香さんが勝ち抜けた。ここでは下ネタのみが出題されるというセクハラコースであったのだが、下ネタを女性に答えさせるという演出が大会を盛り上げるために必要だったか・盛り上げることが出来たかということは別問題として、「女性に優しい」「女性枠あり」という恣意的な触れ込みはどうかと思った。
コース別。今回は法政の4人がそれぞれ企画を担当するという趣向。各コース10人から5人勝ち抜け。
Aコースはラガーさんの企画。大村さん、ヨーさん、秋田さん、木谷さん、加藤さん、関口さん、上野さん、森さん、西川さん、飯田さんが参加。ダウンアップクイズということで、最初5ポイントからスタートして、0ポイントになったら勝ち抜け。誤答は5ポイントに戻り、通算3×で失格。ルールは単純なのだが、スタッフ10人が全員の頭の上でタライを上下させて得点表示をするというマヌケな演出が会場の笑いを誘っていた。。1問目「ここは何区?」という出題され、加藤さんが誤答。イキナリ頭の上にタライを落とされてしまう。2問目以降は普通の問題(?)が出題され、タライの演出以外は普通にクイズが展開。26問目くらいで秋田さんが「シャーロットタウン」(プリンスエドワード島の都市)を正解して勝ち抜け。続いて30問目くらいでヨーさんも勝ち抜け(高山樗牛?)。大村さんも最終問題の『鼻』(ゴーゴリーの小説)を勝ち抜けて上位3人が安定した結果を出した他、関口さんと上野さんも勝負強く勝ち抜けた。
Bコースは深澤さんコース。興梠さん、野田さん、東さん、湯本さん、ノボリさん、川田さん、遠藤さん、石野さん、岩村さん、片岡くん(慶應)が参加。12問×4セットで構成され、各セットごとにそれぞれの頭にNG項目を貼り付けた状態でクイズを行う。1問正解1点であるが、NG項目で書かれている条件を行ってしまった場合は得点が入らず、そのセット失格になってしまうという不条理なルール。1問目「Q.なぜ/山」で川田さんが押して「マロリー」を答えるも「男性の人名を正解」がNG項目として設定されていたために第1セット失格。更に2問目は片岡くんが「竜頭」を正解するもNG項目が「社会人じゃない人が正解」だったために失格。不条理だ。第1セットで「奇数問目を正解」というNG項目であった東さんが偶数問題ばかり3問正解して会場の注目を集めていた。第2セット。2問目で興梠さんが深澤さんに振られた話に返事をする時に『「はい・ええ・そうですね」と発言』のNG項目にひっかかって失格、野田さんが「小室哲也」を言い直しで正解にしてもらったけど結局はNG項目が「日本人名を正解」だったので失格するなど不条理さが加速していった。そんな中NG項目をかいくぐって東さんがアッサリと勝ちぬけていった。第3セット。ノボリさんが「東ティモール」を正解するも「外国の地名を正解」というNGワードがヒットしてしまいセット失格。片岡くんが作戦なのか運がいいのかNGにはひっかからずに2抜け。最終セット。野田さんが2問正解するなど追い上げるが、最終的には湯本さん、ノボリさん、石野さんが判定で勝ち抜けた。野田さんは6○1×だったのに負けてしまうという心底不条理な企画だった。アンラッキー。
Cコースは小野さんの早押しボード。ムレさん、沼田さん、神野さん、松尾さん、片岡くん(RUQS)、小沢さん、わけみさん、渡辺さん、宮沢さん、打田さんが参加。早押し±3、ボード+1で、単独正解なら+2点、少数正解なら+1点が加算されるルール。1問目の下ネタは神野さんが正解。他にもボード多数。2問目「Q.副題は「子ども十字軍」。/」で沼田さんが「スローターハウス5」を正解して+4。ムレさんもボード正解で+2。イキナリハイレベルな戦い。3問目で「苗字は袋小路。声は肝付兼太が演じている〜」みたいな問題が出題され、神野さんが「じゃじゃまる」を押し勝って正解。ポロリの本名は「ポロリ・カジリアッチ3世」。神野さんは6問目の「竜崎勝」(食いしん坊万歳の2代目レポーター)も渋く単独正解して安全圏に。続いて沼田さんが「白頭山」を早押し正解したのに続いて、「Q.息子の之夫はTBSの局長/」とうい物凄い押しで「岡田茂」(三越のワンマン社長)を正解し、一気に1位抜けを確定させる。(岡田之夫) 3位以下は大混戦で単独正解を出せば誰にでも勝ちぬけのチャンスがあるような展開。松尾さんは「アンセル・アダムズ」(自然保護で知られる写真家)を「ジョン・ミューア」(自然保護の父)と間違えた後(みんなミューアって書いてたけど)、「ボルボ」「ステファノ」を連続早押し正解して一気に巻き返す。ムレさん、松尾さん、渡辺さんがボーダーライン上で同点という微妙な状況のまま最終問題へ。運命の最終問題を押したのは単独正解なら大逆転の可能性のある、わけみさん。しかしムレさんと渡辺さんが「鉄火面」を正解したためにボーダーには届かず。これに対して松尾さんは1度正解の「鉄仮面」と書きながらも「サンジェルマン」と書き直してしまい、昨年に続いて早押しボードでの敗退となった。
Dコースは藤田さんのイントロ。荻島さん、春日さん、松本さん、福間さん、今村くん、中井さん、渡辺さん、船田さん、山下貴美香さんが参加。法政オープンのイントロといえば名物企画なわけだが、今年も期待通りの面白いものだった。「異邦人」から『太陽は罪な奴』(サザンオールスターズ)、「リストラ」から「Yeah!めっちゃホリディ」(松浦亜弥)を答えさせるなど、キーワードに対応したイントロが昨年に続いて秀逸。勝負の方は荻島さん、春日さん、松本さんのイージオス3人と山下貴美香さんが予想通り強く、5人目には今村くんが滑り込んだ。名物企画ではあるのだがコース別での選択では人気がなかったみたいで、他のコースでの活躍が期待された福間さんらが不本意にコースに回されたのは残念であった。まあペーパーの順位なので仕方が無いといえば仕方がないのだけど。
決勝ラウンド。ボードクイズ。20人から16人が通過で、7ポイント勝ち抜け。勝ち抜け順にトーナメント表に名前を連ねていく。大村さん、荻島さん、ヨーさん、秋田さん、ノボリさん、春日さん、ムレさん、沼田さん、神野さん、小沢さん、関口さん、松本さん、東さん、湯本さん、上野さん、渡辺さん、石野さん、今村くん、片岡くん、山下貴美香さんが参加。1問目、2問目は下ネタを絡めた普通の問題でそれなりの正解率。3問目からは普通の問題。4問目の「ラマー・ハント」(スーパーボウルの名称を考案)はとしきのスポーツ大賞にも出てた。「プーンギ」(インドで蛇遣いが用いる笛)、「磯野藻屑源素太皆(いそのもくずみなもとのすたみな)」(サザエさんの祖先)とかが出題されて10問くらいで秋田さんが1抜け。トーナメントの第1枠を選択。続いて「フログナー公園」でヨーさん、ノボリさん、ムレさん、松本さんが勝ち抜け。それぞれバラバラにトーナメント表に名前を埋めていく。その後もペーパー上位を中心に順調に勝ち抜けていき、大村さんvs石野さんの「タイムショックパーフェクト対決」など面白そうな組み合わせが次々と決まっていった。そして、勝ち抜け枠を2つ残してほぼ全員がリーチという凄い団子状態で限定問題の30問が終了。結局、ペーパー上位の小沢さんと湯本さんが最後の勝ち抜けとなった。(それぞれムレさん、秋田さんと対戦) 最終的に渡辺さん、今村くん、片岡くん、山下貴美香さんの4人がペーパー下位ということで敗退となったのだが、勝ち抜けまであと1点となっていただけに残念な結果になった。
準々決勝Aコースは「Tバッククイズ」。25ポイント持ってスタートするアタック風サバイバルで、正解すれば自分以外が−1pだけど両隣は−2pになるというルール。秋田さんvs湯本さん、上野さんvs春日さん、松本さんvs神野さん、ノボリさんvs関口さんの対戦。自分が正解することで対戦相手を−2に出来る事はもちろんだが、直接の対戦相手ではない隣の人の正解も勝負に影響するため並び順がポイントになる。(ノボリさんが秋田さんの隣の隣を選んだのもその辺の理由があるのかなと思ったりした。) 1組ずつ順に。秋田さんvs湯本さんは中盤まで湯本さんがリードする展開。終盤になって秋田さんも正解を重ねるが、湯本さんの勢いも止まらず最後は2−2で正解したほうが勝利という状況に。最後は秋田さんが「ホフマン物語」を正解して準決勝進出を決めたが、どちらが見ごたえのある素晴らしい勝負となった。続いて、上野さんvs春日さんの対戦。春日さんと湯本さんが正解を重ねたために上野さんが苦しい展開。上野さんも逆転を狙うが最後は「スコタイ朝」を誤答してしまい、春日さんが準決勝進出となった。松本さnvs神野さんは、松本さんが両隣の神野さんと春日さん共に正解を重ねるために苦しい展開に。松本さんはアグレッシブな押しで「波照間島」(日本最南端の有人島)、「津島佑子」(太宰治の次女)、「メーザー」と逆転を図るが神野さんも「ファーファ」(洗剤のCMに出てる日本リーバの熊のキャラクター)といった自分の守備範囲内の問題を正解していくので点差が縮まらない。結局は湯本さんの正解によって松本さんが敗退となった。ノボリさんvs関口さんは、序盤はノボリさん有利な展開で進んでいくが関口さんも粘りを見せて最後までわからない展開。最後は「トーマス・ハーンズ」(ボクシングで5階級制覇)を正解したノボリさんの勝利となった。4つの対戦がどれも熱い戦いになったと思う。僕もこのような舞台に立てるようになったらクイズがもっと面白くなるに違いない。(とかいう適当なことを書いてこのラウンドの記録不備をごまかしてみたり。)
準々決勝Bコースは「ザリンクイズ」。ムレさんvs小沢さん、大村さんvs石野さん、沼田さんvs東さん、荻島さんvsヨーさんという対決。Aコースと同じく25ポイント持ってスタートするアタック風サバイバルであるが、1問ごとに「ザリン」が移動していき「ザリン」を持っている人は−2となってしまうというルール。「ザリン」を所持している時にいかに正解することができるかというのが鍵となる。1組ずつ順に。ムレさんvs小沢さんは、ムレさんが序盤に「リービッヒ」(科学者)、「ケニー・ロバーツ」(ライダー)など3問正解して一気にリードを広げる。小沢さんも終盤になって「ジョホールバル」を正解するなどしたが、結局は5−2でムレさんの勝利となった。大村さんvs石野さんのタイムショックパーフェクト対決は石野さんが2回の誤答と「ザリン」の影響により苦しい展開。大村さんは「斜陽」(太宰治)、「谷川俊太郎」と正解を重ね、18問目までで12−6とリード。石野さんも「ビヨン・ボルグ」を正解して粘りを見せるが最後は沼田さんの正解により失格、大村さんが準決勝進出となった。沼田さんvs東さんは問題傾向からしても沼田さん有利かとも思われたが、東さんが1問目「珍宝島」、3問目「獅子文六」を正解して沼田さんも出鼻をくじく。沼田さんも5問目「ハラル」、8問目「ジェームズ」を正解するなどして逆転するが、東さんも「山崎豊子」、「穴吹義雄」(『あなた買います』のモデル)を正解して食い下がる。東さんは「ザリン」の巡りがイマイチ上手くいかなこともあり、終盤で沼田さんが正解を重ねて最後は7−1という得点差で沼田さんの勝利となった。敗れはしたが東さんの強さも印象的だった。オギシマさんvsヨーさんの対戦は、ヨーさんが「ゴルカル」、荻島さんが「ピンクハウス」を正解し、3−2の1点差のまま最終問題に。最後の問題を正解すれば荻島さんにもチャンスはあったのだが、「〜シャルロット・コルデーに〜」で「ジャン・ポール・マラー」をヨーさんが勝負強く押し勝って準決勝進出となった。
準決勝は通過クイズ。秋田さんvs春日さん、神野さんvsノボリさん、ムレさんvs大村さん、沼田さんvsヨーさん。正誤±1で、3ポイントで通過席。対戦相手以外にも阻止権があるとういルール。50問限定。ルール表に「50問終了時に通過者が出なかった場合は、通過席に経った回数で勝敗を決めます。通過席に立った回数が同じ場合には、早押し正解数−誤答数の数が大きいほうが勝ちとなります。」ってあったのでマンオブサイヤーコラムのケース4みたいなことになるのではとドキドキしていたのだが、流石に準決勝まできてそんなことをする人はいなかった。(でも通過席回数よりも正誤差を優勢した方が良いと思う。) 1問目の下ネタ風の普通の問題「ペントハウス」はノボリさんが正解。ノボリさんは下ネタの1問目は諦めていた(後日談)らしいので、幸先の良いスタート。これに焦ったのか神野さんは3問目の「メリエス」を誤答してしまい、その後も誤答の多い出入りの激しいクイズを展開。まず最初に通過席に立ったのは秋田さん。「コペル君」(吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』の主人公)、「ジョルジュ・ソレル」(暴力論)などを正解して3ポイント獲得。しかし次の問題は春日さんの得意な野球問題。阻止されるくらいならと思ったのか秋田さんが前フリで押して「門前真佐人」と答えるも誤答で、正解は「別当薫」。続いてヨーさんが「杉浦非水」(カルピスの水玉模様をデザイン)などを正解して過席に立つが、ムレさんが「ラーマン」(インドの物理学者)を正解してこれを阻止。更に、秋田さんが「バーバラ・マクリントック」(トウモロコシの研究。ばあばら・ヨーさん押し負け)を正解して2回目の通過席に立つが、ムレさんが「ラ・シルフィード」(初めてチュチュを使用)を正解して阻止。沼田さんが「カリガリ博士」で通過席に立つがムレさんが「カムラド」(第1回凱旋門賞馬)を正解して阻止。ムレさんが阻止3回で通過席へ。しかしこれも(?)さんに阻止されて通過者の出ないまま残り10問に。春日さんが通過席に立ちワンチャンスでの逆転を狙うが、阻止されてしまい通過席に立った回数で秋田さんが勝利。大村さんは最後まで逆転を狙うが、「レビ家の饗宴」(ヴェロネーゼ)を誤答するなどして結局通過席に立てずに終了し、ムレさんが勝利。神野さんはラスト10問で2問正解するなど追い上げるが、誤答の多さが響いてノボリさんが勝利。そして沼田さんvsヨーさんは通過席1回、+1pのまま問題が消費されていき、同点のまま限定問題終了かとも思われたのだが、49問目でヨーさんが『壊滅の序曲』(『夏の花』『廃虚から』と共に原爆三部作をなす原民喜の小説)を正解して勝利して決勝進出。沼田さんとの対戦が決まったときには厳しい顔をしていたようにも見えたヨーさんであったが、その沼田さんを実力で破ったのだから凄い。47問目の高校野球問題「酒井圭一」を秋田さんに持って行かれた時はもう駄目かと思ったけど、『壊滅の序曲』の正解にはシビれました。決勝進出はモンキーズから3人という、ここ数年の関東のオープン大会の中でも関西の躍進が目立った結果となった。
決勝。ヨーさん、秋田さん、ノボリさん、ムレさんの4人。ボード10問+早押し40問で10p先取。誤答は5×失格。ボード1問目「カミ」(南アフリカ版セサミストリートに登場するHIVに感染している5歳の孤児という設定のマペット)は正解者なし。2問目の「伊達邦成(くにしげ)」(北海道伊達市を開拓)も正解者なし。ヨーさんは「伊達臣人」と回答して、男塾を読んでた人は爆笑。3問目「ハイアール」(中国最大の家庭用電気製品メーカー。冷蔵庫の生産台数世界一。)も正解者なしだったが、原田さんは「新聞に載ってた」ということで正解してた。こっそり決勝に参加してたら優勝してたかも。4問目以降も超難問の連続で、結局ボード10問で正解者なし。そして早押しでも1問目から「伊藤文学」(薔薇族の編集長)などのキツイ問題が出題され正解が出ない。「このまま全員が0ポイントで4人が同時優勝か?」という冗談も聞こえるなか、17問目(?)「メアリー・アン・ニコルズ」(切り裂きジャック最初の犠牲者)をムレさんが正解して重苦しい雰囲気を打ち破ると、そのまま怒濤の3連答。次の問題「島岡吉郎」は秋田さんが正解し、ようやく早押し機のランプが付き始める。ムレさんは「原口統三」を正解するなど、24問目で6ポイントに。秋田さんも25問目「森永太一郎」(森永製菓の創業者)するなど4ポイントとなりムレさんと2点差で残り10問。秋田さんは33問目「南里文雄」(トランペット奏者)、34問目「バートン」と2連答で6ポイントに追いつくが、すかさずムレさんも次の35問目「斜里岳」を正解して引き離す。36問目「フラニーとズーイ」(サリンジャー)、37問目「高橋政知」(東京ディズニーランド)はスルー、38問目「秋山好古」はヨーさん正解して4ポイント、39問目「ルカ・パチオリ」(複式簿記)はノボリさん正解で4ポイントとなり、ムレさんと秋田さんが1点差のまま最終問題に。(実際はムレさんが0×、秋田さんが1×だったのでこの時点でムレさんの優勝は決定している) 最後の問題は原発事故に関する問題で、ムレさんが「フェリックスボロー事故!」と豪快に問題を潰して第10回法政オープン優勝者となった。(最終結果:ムレさん7○1×、秋田さん6○1×、ヨーさん4○1×、登里さん4○1×) ムレさんは3月の早稲田オープンに続いてのオープン大会優勝おめでとうございます。そして、大会スタッフの方お疲れ様でした。終了が9時半だったことなどで批判もあるかもしれないけど、これだけの大会を主催できるのはサークルの力を感じました。全体を通じて密度の濃い面白い大会だったと思います。

ホームへ