の巻

 

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1998年 6月 2○日

 今日は待望の新車、Alfa Romeo 156に試乗してきた。今回ボクが乗ったのは、盛岡市の輸入車ディーラー「アルゴス」さんの試乗車で、エンジンは2リッターのツインスパーク仕様。ツインスパークというのは、アルファ・ファンの方には今更説明の必要もないだろうけど、1気筒あたり点火プラグが2本ついているエンジンのことで、これによって燃焼効率がアップしているとのこと。この仕様の他に日本には2.5リッターのV6仕様も輸入される。

 で、まずはそのスタイル。うーん、何と言ったらいいんだろう。確かにカッコイイんだけど、それを素直に認めたくない何かを感じてしまう。何かミョーなカタチ。(アルファ好きの人ゴメンナサイ)ボク的には、145とか155の方がカクカクしてて好きだな。ところで、後席ドアのノブって何処にあるの?まあ、ルックスはその辺にしといて、運転席のドアを開ける。そこには、真っ黒いコクピットがボクを待っていた。・・・カ、カッコイイ。もうハンドルからシートから、何から何まで黒ずくめ。これぞコクピット。これぞオトコの居場所。運転席なんて野暮な言い方してはいけない。丸メーターなんかイマドキのセダンにはまずあり得ないもの。でもそれがミョーにカッコイイ。外観のヘンテコリンさを補って有り余るほど(またまたゴメンナサイ)内装がめちゃくちゃカッコイイ。アルファって、ホント、クルマ好きの心をくすぐるクルマだよ。齢(よわい)23にして、こんなクルマを知れたこと、ホント感謝感謝。(Thanks a lot > アルゴスの中村さん)

 感激を押さえつつ、イグニッションを捻る。ほどなく、DOHC16バルブのTSユニットが目覚める。ん?アルファってこんなに静かだったっけ。ほんじゃ、行ってみますか・・・・プスン!っていきなりエンストかい。^^;)そりゃーさ、僕の車はオートマだよ(当時)。マニュアル車に乗るのはしばらくぶりさ。でも、145のときも、GTV乗ったときも、エンストなんかしなかったよ。これどーゆーこと?・・・って、すねてても仕方ない。気を取り直してもいっちょ行きましょ。(後でアルゴスの人に聞いたら、この156は発進時にエンストしやすいらしい、ディーラーさんも何度かやらかしたそうである。クラッチのせいか?)

 ・・・・ずいぶん静かだなこのクルマ。乗り心地もしっかりしてて、ドイツ車みたい。新車(メーターは3000km強だった)だからかもしれないけど、ボディなんかボクのゴルフよかしっかりしてる感じ。色もシルバーってのがドイツ車っぽい。このクルマはドイツ車からの乗り換えの人たちがターゲットだって話だけど、これならベンツやBMWとも張り合えるかもしれないね。もうドイツ車は街にあふれちゃってるから。それに4ドアだから、クルマ好きのお父さんも家族にあーだこーだ言われずにアルファオーナーになれるチャンス! 誰ですか、やっぱりベンツだなんて野暮なこと言ってる人は。イマドキのクルマ好きは、プジョー派かアルファ派かってとこでしょ。NAVI誌で舘内大先生もそう仰ってる。でも、奥さんと共用だったらちょっとマニュアルはつらい、かも。(いずれオートマ仕様も出るらしい ← 消息筋からの情報)

 だいぶ話が横道にそれてしまったが、ロードインプレッションに話を戻しましょう。まず、全般的に乗ってて思ったのは、やっぱり乗り心地が硬いってこと。相変わらずこの辺はアルファですね。でもボディが今までに比べて格段に良くなってるので、決して乗り心地が悪い訳じゃない。むしろカチッとしてて良好。エンジンは、相変わらずのアルファ。官能的。セクシーな音。イイ。でも、車内の静粛性があがってるせいで、せっかくのエンジン音も上の方まで回さないと味わえないのが残念。それに、2000〜3000rpmあたりの下の方が弱い感じがした。おとなしく乗ってる分には、やっぱりドイツ車っぽい。っていうことは、やっぱり上までブン回すエンジンなの?これ。と思ってちょっとスピード上げてみると、すっごい安定してる。やっぱアルファって、こーゆー乗り方するクルマなのかしらん。それと、ハンドリングはクイックでいいんだけど、ちょっと頭が重い感じがした。とか何とか言っても、やっぱりアルファはアルファ。イイに決まってるじゃん。そんな注文がチンケに見えるほど、アルファはいいクルマだよ。

 

 結局このクルマは、145を買うにはちょっと歳くってて、GTVは家族が許してくれない、でも若いモンには負けないぞっていうオトーサン向きのクルマ。家族を乗せて普段はおとなしくドイツ車のように走り、一人のときに「ちょっとトバしてみようかな」って思ってもちゃんと期待に応えてくれる。その気になれば走り屋にも負けない。
ヒツジの皮かぶったオオカミ的アルファ。

ここで一句。
「アルファ・ファン 三十過ぎたら 156」
おそまつ。

P.S.このクルマのスタイル、どう表現したらいいか、やっと思いつきました。
  「カワイイ、おちゃめな顔。」
  見ればみるほど、ホント愛嬌のある顔だなって思います。失礼かな?