シスタープリンス2


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Posted by あらっと on 2004/04/24 03:13:31:

In Reply to: Re[2]: 屍Tシャツプレゼントはずれ Posted by 安霞創紀 on 2004/04/22 23:10:03:


     風が吹いていた。

     抜ける様な青空の下、
     その風はどこまでも涼やかに、どこまでも清らかに−−−

    改項

     ……雲が無いのに風が吹いているってのは、何だか変な物だ
    なぁ。
     俺、安曇乃亜荷(あずみ のあに)は、病室の窓から空を見上げながらそんな無為な事を思う。
     実際、風は気圧の高い所から低い所に吹くのであって、雲から発
    生している訳では無いのだが、『北風と太陽』の寓話のイメージな
    どからそんな事を考えるのだろう。

    改項

    「あ゛ー!!」
     と、背中から、吹き込む風に負けない涼やかな声が掛かる。
     振り返ると、ベッドに半身を起こした妹の颯希(そうき)が柔ら
    かな笑みを向けている。
    「ああ、すまんすまん。あんまり空が綺麗だったんでな」
     バツの悪そうな顔で颯希の側に寄る。
    「あ゛ー!!」
     少し拗ねた顔でそう愚痴る颯希。
    「わかったわかった」
     その様子が可笑しくて、苦笑しながら颯希の頭を撫でる。

    改項

    「あ゛ー!!」
     そう抗議の声を上げながらも、心地よさそうに身を預けてくる。
    「あ゛ー!!」
    「……ああ、そうだな」
     それが叶わぬ事と知りながらも、俺にはそう答えるしかなかっ
    た。
     そしてまた、何気なく窓の外を見遣る。

     そこに、
     鳥を、見た

    改項


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