野菜
légumes[レギューム]
(英)vegetable (伊)verdura, ortaggio


食用に栽培する一年または多年生草の総称。
一般には穀類及び特に甘味の強いウリ科の実やベリー類などはフルーツに分類し野菜とは区別している。
フランス語は「摘む、ものを選ぶ」を意味するラテン語 legere から成立した legumen が語源。 植物の可食部分は種類によって様々で、芋や蕪などの根菜、にんにくや玉ねぎなどの鱗茎菜、アスパラガスなど茎を食べる茎菜、なすやトマトまたは豆など実を食べる果菜、カリフラワーなどの花菜、サラダ菜やほうれん草などの葉菜などに分けられる。
多くの野菜にはミネラルとビタミンが豊富で、穀類と動物や魚だけでは足りない栄養素を補う意味でも重要な食物である。栽培の歴史も古く、新石器時代にはすでに豆などを栽培していた。ギリシャ、ローマ時代には生食の他、肉などと煮た野菜を食べていたし、乾燥させた豆を粉にしても利用していた。また肉、魚、フルーツ同様そのままでは保存できないため、酢漬けや醗酵させたものも生まれた。現在では品種改良で季節の幅が広がり、冷凍や輸入などにより多くの種類が一年中手に入る上、調理済みのものをびん詰めや缶詰にした製品も市販している。生でサラダにして食べることはもちろん、ゆでる、蒸す、焼く、煮る、ピュレやジュースにするなどあらゆる方法で料理するだけでなく香味野菜やだしとしても料理の中で重要な役割を果たしている。

本書記載の野菜は以下の通り。
アーティチョーク、アヴォカド、小豆、アスパラガス、あっけし草、いらくさ、いんげん、エシャロット、豌豆、オクラ、蕪、南瓜、カルド、カルドン、菊芋、キャベツ、胡瓜、クールジェト、クリスマム、クレソン、コールラビ、ごぼう、さつまいも、じゃがいも、セロリ、そら豆、大根、大豆、玉ねぎ、たんぽぽ、チコリ、ちょろぎ、とうもろこし、トマト、トンカ豆、なす、ナスターチウム、菜種、なつめやし、ななかまど、にんじん、にんにく、ねぎ、のこぎり草、白菜、浜あかざ、ばらもんじん、ビート、ピーマン、ひよこ豆、ふだん草、ほうれん草、ポロねぎ、マーシュ、マロウ、芽キャベツ、もやし、リヴェーシュ、ルタバガ、ルバーブ、るりぢしゃ、レンズ豆。

⇒ガスパチョ、クリュディテ、サラダ、シャルトルーズ、テリーヌ、ピクルス、ピュレ、フォンデュ、マレシェール風、ミネストローネ、ラタトゥイユ、

:ギリシャ風、シャルロット、デュクセル、テリーヌ、ピロシキ、ボルデュール。

▼香味野菜  légumes aromatiques 煮込みなど液体を加えた肉、魚料理やフォン、オーヴンなどで行なうポワレに用いるにんじん、玉ねぎ、セロリを中心とした野菜。ミルポワ野菜ともいう。さいの目にして肉などと共に加熱し、これら野菜の旨味や香りを液体中に溶かし出すために用いる。⇒ミルポワ。

※事典の記述とは多少異なります。








日仏料理協会レストラン リパイユ