クスクス
couscous[クスクス]

挽き割り硬質小麦を蒸したもの及びこれに羊や野菜の煮込みを添えた北アフリカ、マグレブ諸国の料理。
「(挽き割り小麦を蒸すための)穴あき小鉢」を意味するアラブ語 keskes が語源。
1830年シャルル10世のアルジェリア征服の際に見い出され、フランスへ伝わった料理。スムールと呼ぶ挽き割り小麦をクスクス専用2段鍋で3度蒸し、途中で手でもみほぐして作るが、今ではインスタントもある。アルジェリアの正餐では羊の丸焼きメシュイの後、モロッコでは羊や牛の煮込み料理タジーヌの後で供し、伝統的には指先でスムールをまとめ口に運ぶが、現代ではスプンやフォークを用いる。モロッコ風、チュニジア風、アルジェ風、コンスタンティーヌ風などがあり、加える材料の違いがある程度だがヴァリエーションは多い。
⇒クールジェット、シャルル10世、ハリサ。

[ルセット]
▼肉のクスクス couscous aux viandes
ぶつ切りの鶏1.5kg、羊の肩肉と首肉各1kgをオリーヴ油大さじ5杯で色付くまで炒め、2つに切った玉ねぎ4個、縦2つ切りにしたにんじん8本、薄切りしたポロねぎ4本とフヌイユ1個、乱切りしたトマト6個、つぶしたにんにく4片、ブーケ・ガルニ、粗塩1つかみ、一晩水に浸して戻したエジプト豆カップ2杯、水10gを加えて30分弱火で煮る。4つ切りのかぶ4個と筒切りしたクールジェット4本、4つ切りしたアーティチョークの根株4個を加え、上段にスムール1.5kgをのせて30分煮る。羊のひき肉500g、牛乳に浸し絞ったパンの白身500g、きざみパセリ1本分、みじん切りしたにんにく2片と玉ねぎ2個、ハリサ小さじ1杯、塩こしょうをよく混ぜてこね、好みの大きさに丸めて小麦粉を付けオリーヴ油で焼き色を付けて下段の鍋に加える。スムールを大皿に移してバター200gであえ、肉、肉のだんご、ソテしたメルゲズソーセージを添え、野菜と煮汁を別に供する。

▼クスクス モロッコ風 couscous à la marocaine

省略

▼クスクシエ couscoussier
2段重ねのクスクス調理用鍋。下段では肉や野菜の煮込みを作り、底に小穴のある上段では挽き割り小麦を蒸す。

※事典の記述とは多少異なります。








日仏料理協会レストラン リパイユ