「ヒイロがさ、オレに懐かないんだよー」
ある時哀しそうにデュオが言った。
「どっちかって言うとお前に懐いてるよな。なんか通じちゃってる感じ」
「そうでもない」
あっさり答えたヒイロは脳裏に黒ネコのふてぶてしい顔を甦らせた。
懐いてる?それは錯覚だ、単に互いに理解してる部分があるに過ぎない。
ヒイロとネコヒイロは共同戦線を張っている。
曰く、『互いのデュオには干渉しないこと』
張り合いになって本命に拗ねられては堪らないのだ。
まあそんな事当事者の片割れたちは全く知らない、気付かないのだろうけど、ね。
end.
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