けれどそれだけでは説明出来ないこの激しい執着ははたしてなんなのだろうか。
てのひらから零れ落ちそうな感覚。 捕まえたと思ったものはいつもあやふやで、振り返れば不確かなものしか ないことを知る。 はたしてそれは、本当に自分の手の中にあるのだろうか? 確かめるすべもなくただ必死で、繋ぎとめるように抱きしめる。
離したくない。 絶対に離したりなんかしない。 壊れる可能性も考えず、ただちからまかせに引き寄せる。
end. |
COMMENT;
こういう主語を出さない話を書いた場合、読む人によって読み方が違うことに気付きました。 |