間接



「ほら」
「……」
無造作に差し出されたペットボトルを受けとって、ヒイロはしばし沈黙した。
確かに喉が乾いていたわけだが…しかしこれは。
「いいのか?」
「は?」
言われた意味をはかりかねたデュオがきょとんと問い返した。
ヒイロの顔と、渡したペットボトルを見比べる。何かおかしな点でもあっただろうか。
「……」
「……」
―――おかしな点?
「…あっ」
「気付いたか」
呟いたヒイロがきゅっとフタをひねった。止める間もなく飲み下されたそれにデュオの顔が赤く染まっていく。
「―お前わざと言ったな」
「事実だろう」
「世の中知らない方がいいことも多いんだよっ!!」
一度は自分が口をつけたペットボトルを奪い返す。

さすがにもう、飲む気にはなれなかった。

                                          end.




COMMENT;

間接ちゅーです。それだけ。
捕獲企画の方の小説も大概ですが、こっちはこっちで微妙なハズカシさが…(困)
いや、実際のところ気にしないタイプだろうなーという気はするんですよ、二人共。
[気にしないタイプが敢えて気にしてしまった]ところが密かに自分的ポイントでした(^w^;
ヒイロはわざと気にしてみせて、デュオはそんなヒイロのわざとらしさに
却って色々深読みしちゃって赤面モノという感じなのです。
間接キスだわvきゃvvみたいな風にしか読めないブツを書いた辺りがうさぎの
恥ずかしさを未だにハンパに刺激しております。ぐは。


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