無題2



「ん……っ…」

噛み殺しそこねた声が洩れる。

「…ふっ…う、ん……」

くぐもって響くそれが自分の声だということはわかっているのに、それがいつも聞いているものと同じだとは思えなかった。

現実なのにひどく現実味がなくて、今自分は夢でも見ているんだろうかと思う。


そう、これが夢だったなら。
目の覚める夢だったならばどんなにか救われるだろうに。


「あっ……!!」

またヒイロが指を動かした。

高く響いた声を最後に、デュオの思考は混濁してゆく。



それが彼にあった最後の記憶。

                                          end.




COMMENT;

これは確か夢のしずくの別バージョン書こうとして長くなりそう
なんであっさり放棄したブツの名残、だったような。
(あっち終わってないのに新たに出来ませぬ…)
意味深に書いてあっても、実は書いた本人何も考えてません(爆)


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