宇都宮市文化会館
2002年3月5日
栃木・宇都宮市文化会館





ステージ風景

後方左から 佐橋佳幸(G)、土岐英史(sax)、青山純(Dr)、伊藤広規(B)、国分友里恵(cho)、佐々木公美(cho)、三谷泰弘(cho)
前方左から 重実徹(Kb)、山下達郎(Vo,G,Kb)、難波弘之(Kb)


宇都宮市文化会館。東京圏からちょっと離れているせいか、南関東に住んでいる方々はチケットをGETしながらも手放した方もいたようだ。しかし、北関東 の方々は違う。栃木、水戸、群馬等のナンバーの車がぞくぞくと集まり、ひさしぶりのツアーに期待が膨らむ。
開場する4、50分前ぐらいだろうか。雨が降ってきた。雨の歌が今日は似合うと思いつつ、濡れるの防ぐため急いでホールへ足を運ぶ。

ステージには、前ツアー等でお馴染みのゴジラの置物やRPGのドラゴンクエストの敵キャラのスライムのぬいぐるみが置かれていた。
今日のゴジラの置物は難波さんのピアノの前足の付近に置かれている。キングスライムのぬいぐるみは、相変わらず重実さんのオルガンと佐橋さんのモニターとの 間にあって、観客を眺め続けている。
いよいよ開演、と同時にアルバム「FOR YOU」に収録されている「INTERLUDE B」が会場に流れ出す。会場に流れはじめると共に歓声と拍手の嵐。実に 3年ぶりのツアー、久々に対面する達郎ツアーに観客は気持ちを抑えられない。
その入場曲と歓声の中、演奏陣が登場。会場は暗いながらも各演奏メンバーの演奏への意気込みが感じられる。鳴り止まぬ歓声の中に続 いて達郎さんが登場。更に歓声は大きくなり、期待が膨らむ。ドラムの青山さんは今日はヘッドホンを付けていない。初日のは何であったのだろう。
達郎さんがお馴染みのブラウンのテレキャスを持ち始め、始まった最初の曲は

「SPARKLE」

やはりトップバッターは、この「SPARKLE」。あのいつものカッティングサウンドが会場を埋め尽くす。相変わらずのハイトーンの声に 観客も更に盛り上がる。ちょっとハイトーン部分がきつそうではあった。
演奏が終わると続いて始まった曲が

「LOVE SPACE」

この曲も88年のツアー以来のステージでの演奏ではなかろうか。久しぶりのこの曲に観客も喜びの笑みを浮かべている。曲も終盤にさし かかりSAXソロも終わるキメのところで「こんばんは、宇都宮」。この言葉に歓声が飛び交う。「三年ぶりのツアーです。今夜もどうぞ、 ごゆっくり!」の言葉に更に盛り上がる。バックでは難波さんのピアノのソロが鳴り響き、観客もそれに合わせての手拍子でリズムをとる。 終わると次に始まった曲が、

「ついておいで」

達郎さんがギター片手に途中まで弾き語り。そのまま次の曲へ

「WINDY LADY」

この曲も久々である。土岐さんのすばらしいSAXソロが会場を埋め尽くす。

ここで達郎さんのMCが始まる。バックでは

「RAINY WALK」

のイントロが流れている。このツアーのためのリハーサルでちょっと痩せたそうで誂えた衣装が緩いとか・・。ちょっとした話をしながらMCが進んでいく。
このまま「RAINY WALK」を歌い始めるかと思いきや、リズムに合わせて「ひなまつり」を歌い始める。ちょっと歌詞を変えて・・。
続いて「RAINY WALK」を歌い始めると思っていたところで、リズムをキメて始まったのが

「あまく危険な香り」

ちょっと以外な展開。観客も意外な展開と共に久しぶりのこの曲に歓声が高まる。終わると

「RAINY DAY」

バックではこの曲が流れはじめ、このバックに合わせてMCが始まり選曲についてや「外は雨。雨の日にちょうどいい・・」などと語ると共に歌 へ。しっとりとしたSAXソロと共に演奏が終わる。

ここでMCが始まる。ツアーを始めた頃に行った場所をメインに今回は行くとの事。達郎さんは、今回のツアーについての企画、チケット争奪 等についてのMCが続く。ツアーを始めたころやっていた栃木会館の話も出る。首の頚椎を痛め、開演5分前について演奏したなどの栃木会館での エピソードも語る。

昔はよくIMPROVISATION(即興)をやっていたという話になり、佐橋さんと重実さんのフューチャーを始めにソロのバトルの曲が始まる。

「ぺーパー・ドール」

前回のツアーでのアレンジとは違い、原曲に忠実なリズムで始まり佐橋さんのギターソロと重実さんのオルガンソロのプレイが冴え渡る。

「CANDY」

そのまま続いてこの「CANDY」が始まる。

MCが始まり、SAXの土岐さんが紹介される。続いて難波さんも紹介され始まったのが

「SOLID SLIDER」

20数年ぶりにステージでやる曲と達郎さんも語る。土岐さんのSAXソロと難波さんのエレクトリック・ピアノソロの壮絶なバトルが見物で あった。土岐さんのSAXソロ&難波さんのE.Pソロに会場中の観客が演奏に引き込まれる。コーラスも素晴らしく、まさにアルバム「SPACY」 をそのままライブに持ってきた雰囲気。往年のファンにはヨダレモノ。

MCが始まり、次の曲に続く。

「MUSIC BOOK」

達郎さんがステージでやる好きな曲だそうで、久しぶりに聴く。先日のラジオの放送でも、当時のライブ音源でこの曲がオンエアされていた が、やはり生演奏の方が良い。観客も手拍子をリズムに合わせてグルーヴを盛り上げる。

ここで演奏陣が退場する。達郎さんのいつものアカペラコーナーが始まると思いきや、MCと共にステージ上のキーボードを弾く準備に移る。 「プロンプターなんか使ってライブをやるならやらん方がいい」、顔の話題、この間の読売新聞の話(顔が丸く写っている)等、MCが続く。 ジャケットで子供が泣くとか・・・(笑)・・・・。
やりたい曲がたくさんあって選曲に困ったが、弾き語りで何とかやるとの事で、始まったのが

「言えなかった言葉を」

ツアーでは久しぶりの演奏ではあるが、2000年1月30日のON THE STREET CORNER 3発売記念スペシャル・ライブでも観客の要望に 答え、この曲を演奏した。今回同様、このときも観客には至福の瞬間(とき)だった。そのまま演奏が続いて

「2000tの雨」

この曲の弾き語りは私は初めて聴く。非常にいい。以前はステージではカラオケで歌ったことがあるそうだ。

MCになり、アカペラコーナーに入る。久しぶりのステージで選曲は

「YOU BE LONG TO ME」

ツアーでは久しぶりの演奏ではあるが、ON THE STREET CORNER 3発売記念 山野楽器内でのインストア・ライブでも観客の要望に 答え、この曲を歌った。その時同様、観客には至福の瞬間である。

MCが続き、先日のラジオの放送での最後のミスのことを語る。
今度はいつライブが出来るかわからない・・ということで「ON THE STREET CORNER 3」から一曲。この曲も「ON THE STREET COR NER 2」に入れたかったそうだ。

「ANGEL」

会場も手拍子をあわせグルーヴが増す。
終了後、会場が暗くなりバックに「朝のような夕暮れ」のアカペラ部分が会場中に響きわたり演奏陣が出てくる。達郎さんもギター持ち 始まった曲が

「SOMEDAY」

前のツアーの千秋楽でも演奏された。しかし、いつ聴いてもいい曲はいい。そのまま続いて「夏の陽」がくると思ったがカットされ、その まま続いて難波さんのピアノソロが始まり

「MONDAY BLUE」

この曲もひさしぶりである。ライブソースとして達郎さんの番組でもたまにオンエアされる。いつ聴いても素晴らしい。そのまま続いて

「TOUCH ME LIGHTLY」

この曲もひさしぶりである。達郎さんもまさか21世紀にこの曲をやろうとは・・と。このアレンジも素晴らしい。オルガン、E.P、ギター 、SAXの順に引き継がれていくソロの応酬は実に素晴らしい。

MCに入る。NELSON SUPER PROJECTについてや、そのNELSON SUPER PROJECTの初CDの紹介、「GET BACK IN LOVE」のカラオケ屋での話、 不況の煽り等のMCが始まる。
いよいよ「まくり」へ。昔の曲メドレーの応酬へ。歳をとったので触りだけということで始まったのが

「LOVE TALKIN'」

ステージで演奏されるこの曲はファンにはたまらない。先日の放送でもオンエアされたがやはり生演奏がいい。この演奏が続く中で 達郎さんが一人違う曲のカッティングを弾き始め、それと共にバックの演奏音が小さくなっていく。

「BOMBER」

このカッティングであった。前のツアーではお馴染み。なんと今回はBASSソロが付く。そう、あの青山純&伊藤広規コンビが復活する。 そのまま続いて

「SILENT SCREAMER」

この曲も素晴らしい。しかし、あっという間に終わってしまうと共にメドレーが終わる。残念。そのまま

「LET's DANCE BABY」

ファンならお馴染みの曲。ファンも忘れずにクラッカーを用意する。< ぱ〜ん 
これには達郎さんも驚いていたようで笑顔であった。途中、「ジュブナイルのテーマ」の一節を盛り込む。 最後には「ハイティーン・ブギ」の一節を盛り込みながらしつこくしつこく続く。(笑)

「CIRCUS TOWN」

つづいてこの曲。観客も立って手拍子をする。しばらくはラジオでのライブソースのオンエア、あるいはアルバム「IT'S A POPPIN' TIME」だけの 世界でしかなかった曲で あったものが目の前で演奏されていた。巣晴らしい。演奏中でメンバー紹介もされて本編が終わる。観客は拍手でアンコールを求め 、そのリズムは会場を埋め尽くす。

アンコール

会場が明るくなると同時に赤のスニーカーに黒のジーンズ+赤のシャツの達郎さんと演奏メンバーが再登場。花束や贈り物を渡すファンがステージ前に詰めかけ達郎さんも終始一苦労。 スタッフも手伝う。

LOVELAND,ISLAND

1階席はほぼ総立ち。ファンにはお馴染みの曲。TVのドラマで使われている曲でもあり、より一層のヒートアップへつながる。達郎さん のカッティングも冴え渡る。つづいて

「RIDE ON TIME」

ファンならお馴染み。今回は前ツアーと違いメンバー紹介の時に各メンバーのちょっとしたソロ演奏が付く。続いてあのいつもの パフォーマンスが始まる。今回はあの不安定な脚立ではなく、ちゃんとした安定した階段付きキャスター付きの移動可能な台で、セット の裏からツアースタッフが出してきた。その台の出てきたセットというのが「RIDE ON TIME」と書いてあるセット。スタッフも良く考え ているものだ。狙っていた?(笑)
演奏が終わるとステージ前方で演奏陣も合わせて手をつないで一礼。これで終わるかと思いきや

「LET's KISS THE SUN」

観客ももう終わりかと思うところでこの曲の演奏。更にヒートアップする観客。まさか最後にこの曲をやるとは。MCに続き

「YOUR EYES」

お馴染みのこの曲。アカペラのカラオケに乗せて達郎さんの声が会場に響きわたる。間奏のSAXソロもより一層のムードを盛り上げる。 終わると、すぐキーボードのところに行き

「おやすみ」

この曲を弾き語りする。ライブを終えるには最高のエンディングである。最後に「みなさん、おやすみ」と達郎さん。 「THAT'S MY DESIRE」をバックに、終わりを惜しみ鳴り止まぬ観客の拍手と共に達郎さんがステージから去っていった。


演奏メンバー

青山 純 (ds)
伊藤広規 (b)
佐橋佳幸 (g)
重実 徹 (kb)
難波弘之(kb)
土岐英史(sax)
国分友里恵、佐々木公美、三谷泰弘(cho)


Set List

SPARKLE
LOVE SPACE
ついておいで
WINDY LADY
RAINY WALK

あまく危険な香り
RAINY DAY
PAPER DOLL
CANDY
SOLID SLIDER
MUSIC BOOK
言えなかった言葉を
2000tの雨
YOU BLONG TO ME
ANGEL
SOMEDAY
MONDAY BLUE
TOUCH ME LIGHTLY
LOVE TALKIN'〜BOMBER〜SILENT SCREAMER
LET'S DANCE BABY
CIRCUS TOWN

アンコール

LOVELAND,ISLAND
RIDE ON TIME
LET's KISS THE SUN
YOUR EYES
おやすみ



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