T:・・・・山下達郎
N:・・・・中村貴子
オープニング 「風のコリドー」
ゆ〜(いざうぃん)あ〜ごぁ〜ん いんざ〜(いざうぃん)うぃ〜ん(ゆあご〜んいんざうぃ〜ん)い〜ん
(※後のBGMも兼ねてます)
N:
ANA山下達郎スペシャル 空のSONORITE
スカイオーディオをお聴きのみなさん、ご機嫌いかがですか? 中村貴子です。
この番組は、機内でしか聴くことのできないオリジナルプログラム。
山下達郎さんをお迎えして、9月にリリースされましたニューアルバムSONORITEからの楽曲を中心に聴きながら
達郎さんの魅力にせまる60分です。
キャリア30年。そして7年ぶりの新作、どんな思いが込められているのでしょうか?
早速、ご紹介しましょう。
山下達郎さんです。
T:
こんにちは、よろしくお願いします。
N:
ご無沙汰しております。
T:
7年ぶりだそうですね〜。
N:
そうですよぉ〜。それは達郎さんが7年に一度しかアルバムを出していただけないので・・。
T:
突っ込まれた・・・。
N:
笑
T:
そんな感じしませんね。でもね。
N:
そうですね〜。
なんとなく、2年に一度ぐらいお会いして
T:
ほんとにね〜。
N:
いる気するんですけれど。はい。7年ぶり
T:
笑
N:
ということなんで・・。
まぁ〜、あの〜アルバムのこといっぱいお聴きしたいと
T:
はい
N:
思うんですけれども、まず本題に入る前に
T:
はい
N:
達郎さんにとって旅とは?
T:
旅ぃ!?
N:
どういうイメージありますか?
T:
僕は飛行機が大好きなので、
N:
わっ、うれしい〜
T:
だから、飛行機に乗るために旅してるところがあって
N:
ふ〜ん
T:
だから、あの〜、飛行場でね〜、あの〜飛行機が上から降りてくるっていうの
あういうのとにかく死ぬほど好きでね〜、ホントにっ。
N:
えぇ
T:
昔っから。だから、昔は、YS-11ってプロペラ機だった時代はも〜、YS-11に乗れるんだったら
ルンルンしてね〜。
N:
空港の雰囲気とか独特で・・・。
T:
そうですね。
N:
朝も夜も素敵ですよね〜。
T:
飛行機って〜のは、人類の英知の賜物ですからね。
N:
う〜ん
T:
空を飛ぶっていうのはね。
N:
う〜ん
じゃ〜、飛行機が大好きってという達郎さんピッタリですね、この番組ね。
T:
そうでしょ。
N:
よろしくお願いいたします。
T:
わたしの為にあるようなもので・・・
N:
笑
じゃ〜、ずっと年間でやっていきましょうか?
T:
(笑)すごいですね、それはっ。
N:
それいいですね〜。(笑)
T:
機上生活者っていうのが出そうですね。
N:
笑)それもイイかもしれないですね。(笑)
T:
(笑)
N:
飛行機の中でね、きっと達郎さんの曲を聴くのはピッタリだと思うんですけれども、
早速、一曲お送りしましょう。
じゃ〜、達郎さんの方から曲の紹介をお願いいたします。
T:
はい
ニューアルバム「SONORITE」から「太陽のえくぼ」
太陽のえくぼ
JODY
(曲の後半は、BGMも兼ねます)
N:
山下達郎さんのニューアルバムSONORITEから「太陽のえくぼ」アルバムリミックス。
そして、1983年のアルバムメロディーズに入っています「悲しみのJODY」聴いて頂きました。
さてっ、このニューアルバムのタイトル「SONORITE」
T:
はい
N:
なんですけど、
(BGM ここからMIDAS TOUCH)
T:
はい
N:
あの〜、私はじめて耳にしたんですけれども
T:
そうですか。
N:
何語なんですか?
T:
イタリア語ですね。
え〜と、フランス語だと同じスペルでソノリティーになりますね。
N:
ソノリティー?
T:
英語だとYになってソノリティー。
N:
はぁ・・
意味は?
T:
あの〜〜、音の響き方とか響き声とか、そういうことなんですけどもね〜、
あの〜、クラッシックのね〜、あの〜、用語ではよくすごく使うんです。
だから、作曲家の・・クラッシックの作曲家なんて「あ〜、ソノリテね」って
いうぐらいポピュラーな言葉で・・。
N:
どういうとき時にそれっ・・・
T:
あのね〜、例えば管弦楽法とかね〜、
N:
はい
T:
あういう編曲法とか、そういう本を開くと・・メゾン(家)で開くと
例えば、その〜、フルートとグロッケンをね、
N:
はい
T:
こうあわせると、あの〜いいSONORITEが得られるとか、
あのソプラノは美しいソノリテだとか、「あ〜、ソノリテ濁っちゃったね」とか、そういう
N:
へ〜
T:
使い方しますね〜
N:
あ〜、そうそうなんですか。
T:
えぇ
N:
で、何で〜今回アルバムタイトルにこの言葉を持ってこられたんですか?
T:
(笑)意味はないです。
あの〜、ただソノリテって言葉が昔から・・その〜若いころすごく好きだったんだけど
N:
えぇ<
T:
ちょっとやわらかいじゃないですか。
N:
ぅん
T:
で、ちょっとヨーロピアンでしょ。
N:
はい
T:
だから、あんまり30代の頃にソノリテって付けると、なんかちょっと、なんか・・あの〜・・・
堅くない・・っていうか、やわらか・・インパクトがない?
N:
うん〜
T:
ちょっと甘いがしたから〜。でも、もう50過ぎたので、
N
はい
T:
大人の・・
N:
笑)
T:
ムードで(笑)、ソノリテいいかなって・・。
N:
笑
T:
ソノリテっていう言葉は、あの〜誰でもすぐ覚えられるけど、割とユニークな言葉で
N:
うん〜
T:
だから、そういう言葉じゃないと・・・。だからアルチザンとかCOZYとか、そういうの
いつも選ぶんですよ。
N:
あぁ
T:
そういうストックは結構あるんだけど、それがいつ使えるかっていうのは、あの〜機会を
伺っているっていうかね。
N:
じゃ、その音そのものよりは年齢とか今の達郎さんにっていう感じ
T:
そうです。
N:
があったんですね?
T:
もう、あの〜、CDの場合はコンセプトをね〜、表すとか、タイトルでコンセプトを表すとか、
そういうことがすごく難しくなっているから
N:
えぇ
T:
だから、タイトルはタイトルで、もうそういう語感の良さとか、覚えやすさとか
N:
えぇ
T:
あとは、ちょっと特徴があるとか、そういうもので選びます。
もう、ずっとそうしてます。
N:
それでは、そのソノリテから2曲続けてお送りしましょう。
曲紹介お願いいたします。
T:
はい。
え〜とっ、1曲目は、あの〜、去年の
N:
はい
T:
に出したえ〜シングルですが、NHKのその・・えっと・・アニメの主題歌で
N:
はい
T:
「ラッキーガールに花束を」という・・。
N:
はい
T:
その次は、今年の一月に出しました映画の・・「東京タワー」って映画がありますが
これのエンディングテーマで書きました。「FOREVER MINE」。
ラッキーガールに花束を
FOREVER MINE
N:
ANA「山下達郎スペシャル 空のソノリテ」
山下達郎さんと共に中村貴子がお送りしております。
ニューアルバム「SONORITE」からですね、「ラッキーガールに花束を」
そして「FOREVER MINE」2曲続けてお送りしました。
今回のアルバムは生まれて初めてのオンパレード、新しい試みたくさん
されてるという
T:
ぅん。
N:
お聞きしたんですけれども、例えば今お送りした「FOREVER MINE」?
T:
はい。
N:
何か初挑戦・・・?
T:
これはね〜、変な曲でね〜。まぁ・・
(BGMここから 忘れないで)
N:
うん
T:
曲は80年代によく書いていたような感じですけど
N:
う〜ん
T:
これ、ピアノの弾き語りなんですけど
N:
はい
T:
それでドラムマシンが入ってて、それで
N:
うん
T:
ストリングス40人編成のやつ、アビーロードまで(行って)録ってきたんですけどね。
N:
40人!
T:
え〜。
N:
すご〜ぃ。
T:
だから、結構ストレンジな・・アレンジ編曲で。しかもね、ベースがいないんです、これ。
ドラムマシンにピアノの弾き語りに40人のストリングスという・・・。
N:
笑 なんかアナログな感じのと・・なにか・・・
T:
なんかよくわかんないですけど
N:
むずかしいですけれど・・(笑)
T:
5・6年前だったら絶対BASS入れてましたけど、
N:
ふ〜ん
T:
今はね、やっぱりその・・そういうデジタルのレコーディング技術なので日進月歩なので
N:
はい
T:
ベースを入れるとね〜、あの・・歌の感じがね、割りと邪魔されるんですよね。
あの・・お、音がすごくくっきりしてる。どの楽器のひとつひとつがね。
N:
はい
T:
なので、「ベースとっちゃえ!」ってつって、
N:
ええ
T:
ベースなしであれして・・。だぁ・・まぁ、そういう意味では「災い転じて福となす」
というか・・。
N:
はい
T:
怪我の巧妙というか・・。
N:
はい
T:
だから、割りと新しい感じのね、アレンジで構築できましたから。
N:
今、BGMで
T:
はい
N:
「忘れないで」
T:
はい
N:
聞いていただいているんですけれども、「忘れないで」の初挑戦はなんなんでしょう?
T:
これは、今まで人生で240曲くらい書いてきましたけど、もっとも異色な一曲で
N:
はい
T:
でも、50すぎたらカンツォーネやりたかったんですよ。カンツォーネやってみたくて
N:
ふ〜ん
T:
カンツォーネ、昔から好きなので。
N:
はい
T:
しかもマイナーのカンツォーネ!
N:
マイナーのカンツォーネ(笑)。はい。
T:
やりたかったんですよね。で、去年ちょうどそういうアニメの・・あの
アガサクリスティのアニメのね、1920〜30年代のそのロンドンを舞台にした
N:
はい
T:
アニメなので、「これだ!」と思ってね〜。
N:
はい
T:
それで作ったんです。
N:
あ〜
N:
今まで達郎さんの曲の聴いてきましたけれども、びっくりしました。初め聴いたときは。
T:
そうでしょ。
N:
それぐらいインパクトが
T:
笑笑
N:
あったんですけれども
T:
10年ぐらい前だったら誰か年上のね、歌手の人に唄ってもらう」って売り込みにいったと思うんですけれども
N:
はい
T:
もう50すぎたら自分でやる。これから全部で自分で。
N:
ふ〜ん
続いて「白いアンブレラ」聴いていただこう
T:
はい
N:
と思うんですけど、白いアンブレラの新しい挑戦は?
T:
これはね〜、こういうワルツのスイングの・・あの・・曲っつ〜のはぜんぜんやったことありませんし
N:
はい
T:
こういうブラスのスコアってのも、これ服部克久さんにお願いしたんですけど、
こういうのやったことありませんし、
N:
ん〜
T:
バカラ・・バート・バカラックみたいなね、
N:
はい
T:
そういうイメージと、あとはちょっとフレンチなフランスのイメージと、
N:
ん〜
T:
ヨーロッパ的なイメージかな。
N:
はい
そういうようなもので曲書いてみたいと思って・・。
N:
よくあの〜ミュージシャンの皆さんはレコーディング中、歌詞がまだついてない時とかに
T:
はい
N:
あの仮のタイトルとか
T:
はい
N:
つけてらっしゃるじゃないですか?
T:
はい
N:
この曲にもついているんですね。
T:
笑「なんちゃってバカラック」
N:
笑
T:
笑
「なんちゃってバカラック」っていうのはね、アレンジが割りとバート・バカラック風なんだけど
N:
はい
T:
バート・バカラックっていうそういう激しい転調とか無いんですよ。
N:
うん
T:
曲調はどちらかというと40年代と50年代のジャズのスタンダードのね、
N:
はい
T:
普通の正統派のイデアなんですけど、ちょっとひねってあるアレなんで「なんちゃってバカラック」(^^
N:
笑
じゃ〜、今日はちょっとあの〜「なんちゃってバカラック」のここの部分録ろうよ」みたいな感じで
T:
笑
N:
レコーディングされたんですか?
T:
そうです^^
N:
おかしい(笑)
まぁ、それから白いアンブレラになったわけですけれども
T:
はい
N:
3曲続けて
T:
はい
N:
お送りしましょう。
T:
はい
N:
紹介してください。
T:
え〜、一曲目はその「白いアンブレラ」で。え〜、その次はジャズをやりたいと思ってね〜。あの〜
N:
う〜ん
T:
むか〜し若いころ20代のころ、そういう奇楽的ななが〜いジャズの・・あのインプロビゼーションっていうかな、
アドリブでやるような曲をたくさん作ってたんですけど、最近そういうのが・・あまり無いので、
N:
はい
T:
どうせ、やんだったら、土岐英史さんって、僕がやっぱり30年いっしょにやってる日本を代表するサックスプレーヤー
なんですけれど、土岐君にサックス・・ソプラノサックスでソロ吹かせようと思って、どういう曲がいいかな〜?
そ〜すっと、難しいほど燃えるんですよ。
N:
へ〜
T:
ジャズミュージシャンってね。
N:
へ〜
T:
じゃ〜、5拍子にしちゃお〜つってね。
N:
ん〜
T:
それで作ったのが「LIGHTNING BOY」っていう雷小僧っていう
N:
笑
T:
雷の歌ですけど
N:
はい
T:
え〜、それからえ〜と次の曲はあの〜キンキキッズに、あの〜もともと提供した曲なんですが、
N:
はい
T:
え〜と、「KISSから始まるミステリー」っていう・・・これに提供した時点から
あの〜ラップで仕立ててる曲なんですけども、自分で、まぁ〜それをあの〜セルフカバーっていう
形でやったんですけど
N:
はい
T:
どうせやんだったら、今の要するに若いラッパーの人とコラボやろうと。
親子コラボってのはね、向こうのベテランソウルシンガーと人との若手ラッパーのフィーチャーリングなんとかってやつで、これ、昔からやってみたかったんで。
N:
はい
T:
で、ケツメイシのRYOさんに声かけて「KISSから始まるミステリーフィーチャーリングRYO FROM ケツメイシ」ってタイトルでやってみました。
N:
はい
白いアンブレラ
LIGHTNING BOY
KISSから始まるミステリー
(BGMに そのまま終わらずフルコーラスキスから始まるミステリー)
N:
「白いアンブレラ」「LIGHTNING BOY」「KISSから始まるミステリー」、3曲続けてお送りしました。
先ほどもお聞きしましたけれども、
T:
はい
N:
「KISSから始まるミステリー」はケツメイシのRYOさんが
T:
はい
N:
参加されるということなんですけれども、今、MCの人とかラッパーの人って、ものすごいたくさんいるじゃないですか。
T:
そうですね。
N:
それが、も〜どうやってこのRYOさんにっていう・・
T:
松尾潔さんっていうプロデューサーがいるんですね。
N:
はい
T:
ケミストリーとかやってて
N:
う〜ん
T:
R&Bの・・コレクターの飲み仲間で
N:
へ〜
T:
で、しかも彼はまぁ、プロデューサーなので今の要するに日本のラップとかHIPHOPの人に精通
してるんだよね。
N:
うん〜
T:
こういう企画を僕考えた時、彼に相談したら、即答で「達郎さんだったらRYO君でいけばいいんで」
N:
誰か誰か誰かとかじゃないですね。
T:
じゃないです。即答です。
N:
へ〜
じゃ〜、あの〜まぁ世代的にはちょっと離れてますけれども
T:
20才!
N:
20歳!(笑) 実際、会われてみてレコーディングされてみてどうでしたか?
T:
あのね〜、RYO君ってのはまぁ・・すごくあういうラップ・HIPPOPシーンではね、なんか・・なんつ〜かな〜
まともって変なんですけど、堅気なんですよ。
N:
うん
T:
もともと薬剤師かなんかで〜、
N:
うん〜
T:
セールスマンからやってた人で
N:
はい
T:
すごくだから・・あの・・社会・・普通の一般社会人以上にね、なんか・・こう・・普通の人なんですよね。
N:
はい
T:
それでまぁ・・あんまりだから、初めて会ったときから・・でも一回しか会ってなんいんです。
N:
えっ
T:
あとはだから、実際の作業は全部データのやり取りと
N:
うん〜
T:
メール2往復だけで
N:
へ〜
T:
最初の打合せん時は、あの〜4時に会って
N:
うん
T:
4時だから、お茶何飲みますか?っつったら、「ビール」っつってるから(笑)向こうが
N:
えぇ(笑)
T:
じゃ、「向こうがビールだったら、俺、ワインにしようかな」。それで6時間。それで終わり(笑)
N:
6時間で、も〜・・?!
T:
(笑)
N:
それ長いですね〜(笑)
じゃ、今後またあの〜、ラップとかとは限らないですけれども
T:
えぇ
N:
新しい世代の人と何かやるかもしれない・・?
T:
うん。少し若い人と仕事してみようと思いますね。真剣にね。
N:
う〜ん。ホント、すごい楽しみ。
まっ、そんな新たな試みが、出会いもですね、いっぱい詰まったアルバムSONORITEなんですけれども
オリジナルアルバムとして実に7年ぶりということで、ここで懐かしいヒットナンバーを、その7年前のアルバム
COZYから手繰ってですね、順番に振り返って行きたいと思うんですけれども、
T:
恐ろしい・・。
N:
恐ろしいですか。(笑笑
ゆっくりと聴いていただきましょう。じゃ〜、曲の方、紹介してください。
T:
え〜、7年前のえ〜、アルバム「COZY」に入っていますヘロンという曲ですが、こういう所謂・・その・・音の
固まりで突進するような音楽っつ〜のはね、今の・・その・・デジタルのハードディスクレコーディングではね、
なかなかしない・・しにくいんですけど、あと2、3年するとまた・・技が出てくんじゃないかと思いますが、
その分、今回の「SONORITE」っていうのは割りとこう・・ちょっと・・コンパクトな
N:
はい
T:
繊細な音楽で占めましたけども、当時のえ〜、ヤツはこういうのがまだ出来たというへロン。
その更に7年前のアルチザンというアルバムで
N:
はい
T:
これはちょうどその時に手塚治さんっていう日本・・偉大な漫画家なくなったので
N:
うん〜
T:
彼に対するトリビュートソングとして作った「アトムの子」いうですね・・・。
N:
はい
T:
「僕らはみんなアトムの子供だ」というそういう歌で・・。でも、アトムの誕生年を過ぎて
しまいましたけどね。(笑)
N:
あっ、そうですね。
T:
そうですよ。
N:
うん〜
T:
え〜、1991年のアルチザン「アトムの子」。
で、そのえ〜3年前の1988年のえ〜「僕の中の少年」というアルバムで、これもシングルで出ましたが
え〜「GET BACK IN LOVE」という・・・
N:
えぇ
T:
う〜〜〜・・・
N:
笑 何ですか、今の「う〜〜〜」は? 笑
T:
だんだん歳が若くなっていくという・・
N:
笑
T:
ちょっと恥ずかしい・・・。3曲続けて。
へロン
アトムの子
GET BACK IN LOVE
N:
お送りしたのは7年前のアルバム「COZY」から「ヘロン」。そして更に7年前!
T:
ふっふっふっ(笑)
N:
1991年のアルバム「アルチザン」から「アトムの子」
1988年のアルバム「僕の中の少年」から「GET BACK IN LOVE」聴いていただきました。
あの〜昔の音とかも〜しょっちゅう聴かれたりはするんですか? ご自身のだされた・・
T:
自分のですか?
N:
はぁい
T:
まぁ、番組やってますからね〜。
N:
はい
T:
あの〜、聴いてますけど(笑笑
N:
うん〜
T:
まぁ〜、でもそんなに自分で・・要するに耳ふさぎたくなるような作品だったら絶対出しませんからね。
N:
えぇ
T:
え〜、やっぱりあの〜、その・・時間(とき)の試練に耐えるっていう事を、も〜・・一番考えて作っているので、
N:
うん〜
T:
だから、なんかすごい・・それは人によっては、あざとく聞こえるのかもしれませんけど、
あの〜、やっぱり半年とか一年で、も〜古いと思われる音じゃ出してもしょうがないですから。
(BGMここから いつか晴れた日に)
N:
えぇ
T:
だから、まぁ〜そういう意味では別にあの〜、聴いて今でもこういう「GET BACK IN LOVE」とか聴いて
安心したりするんですね。
N:
う〜ん
それも今だと、こう並べて3曲かけているわけじゃないですか。
T:
うん
N:
それで、まったく違和感がないっていうのは凄い
T:
笑
N:
スゴイですよね。
T:
それが僕の売りですから。
N:
ホントにそれスゴイと思いますけれども・・。
さてっ、続いてお送りするのはですね、オリジナルは28年前のアルバム
T:
はい
N:
「GO AHEAD」ですね。
T:
はい
N:
に収録されていた曲で
T:
はい
N:
2003年にはシングルリリースもされているんですけれども
T:
うん
N:
おまけのつもりですと・・
T:
おまけです。
N:
笑
T:
これは僕が25の時の作品なんですけどね、
N:
えぇ
T:
アルバムで「GO AHEAD」ってアルバムがあるんですけど、これ一番あの・・その頃LPですから
A面、B面ありますね。B面の一番最後の入ってる曲なんですよ。
N:
うん〜
T:
で、25に作った「GO AHEAD」っていうのは、この「2000tの雨」っていうのは一番最後なので
テープのチェックをね、その時に・・まぁ・・視聴して、一番最後の曲でしょ?
N:
はい
T:
この曲がフェイドアウトしてくる時に、たぶん僕はこれでもう2度とアルバム作ることないだろうなって
N:
え〜
T:
思ったんですよね。で、その頃ようするに一番底で、もうレコード会社もまったく自分に関してはプロモーションに
関心ないし、
N:
えぇ
T:
まぁ、たぶんこれが自分が山下達郎って名前に関して作るアルバム最後だろうなっと思って、それを聴いたんですよ。
だから、この2000tの雨っていうのは自分にとって非常にね、あの〜おも・・トラウマっていうか・・あの思い入れ
強い曲なんですよ。だから、当時できたサンシャイン60っていうね、池袋のね〜・・。
N:
はいはい
T:
そこの・・あの・・建物が、僕、池袋の生まれなんで、
N:
はい
T:
あそこに雨が降って、あのサンシャイン60がそびえ立つタワーっていう歌なんですけど・・。
N:
あ〜、なるほど。
T:
ところが、その「GO AHEAD」ってアルバムに入ってる「BOMBER」って曲がね、
N:
はい
T:
大阪のディスコでヒットし始めて、
N:
笑
T:
そっから運命がかわる。だから、人間の運命ってほんとにわからないんだけど・・。
N:
それ、まさにね〜、1979年の時に高校3年生だったんですけど、あの〜「BOMBER」と「レッツダンスベイビー」と
T:
はい
N:
「Let's Kiss The Sun」で、みんなディスコで
T:
笑
N:
踊るんですよ。笑 ホントに踊ってたんですよ。すごいラジオでも掛かっていたし・・。
T:
人生はわからないんです。
その曲を25年たって、いきなりその堤幸彦さんっていう映画監督が
N:
はい
T:
「恋愛写真」という映画を作るんだけど、それのエンディングテーマにこの曲を使いたいんだ・・・。
N:
へぇ
T:
なんでぇ(声が裏返ってます)ってね。
N:
笑
T:
いや、僕はむかしっからこの曲使いたかった。
N:
へ〜
T:
ほいで、映画のタイアップなんで、
N:
はい
T:
じゃ、シングル切るかっていうことになったんだけど、
N:
はい
T:
僕は、この曲を夜中の2時に歌入れしたんですよ。
N:
えぇ
T:
そのころは、だから予算がないから一日5曲ぐらい歌入れしなきゃならないのね。
N:
えぇ
T:
それじゃないと、アルバム作らしてくんないから。
N:
ふ〜ん
T:
すっごく不本意な歌でね、ほんの30分くらいしかかけらないけど、歌だけはやり直さしてくれってつって
N:
はい
T:
で、2003年ニューボーカルリミックスバージョンっていう名前になって・・。
N:
なるほど。
達郎さんにとっては思い入れの強い
T:
そうです。
で、最近、昔の曲を凄くつかってくれる人がたくさんいてね、
N:
はい
T:
だけど、この曲は凄く特別なので、まさかラブランドアイランドとかライド音タイムとかこのアルバムに入れるわけいかないけど
N:
笑
T:
この曲はほんとにそういう意味で、自分にとってすごくね、深い曲なんですよ。
N:
はい
T:
だから、この曲はだからやっぱりこれを2005年のね、まさかこの時期に、このニューアルバムにいれるとは
思っていなかった、当時。
N:
う〜ん
T:
だから、この曲をおまけで最後にこれをいれようかなっていう・・。
自分の心の・・そのなんか・・ひとつの区切りっていうか
N:
うん
じゃ、重くて贅沢で
T:
笑
N:
豪華なおまけですけれども、じゃ、曲の方を紹介してください。
T:
え〜、そういう訳で2000tの雨。続きまして、これはNHKの今でもやってますが、環境番組の・・え〜・・
「地球大好き、環境を信じて」って非常に良心的な番組なんですけれども、これもプロデューサーが僕にわざわざ来てくれて、
その僕に「主題歌書いてくれ」ってオファー頂いてね、
N:
はい
T:
そういう人たちのまぁ〜業界シンパシーというか、そういうんでね、今まで生きてこられたと思うので、これはアルバム用に
リミックスしました。「フェニックス」。
2000tの雨
フェニックス
N:
お送りしたのは山下達郎さんのニューアルバム「SONORITE」から「2000tの雨」、そして「フェニックス」でした。
そろそろエンディングの時間と
T:
早いですね。
N:
なってしまってんですけど、早いですね〜。
最後に番組をお聴きの皆さんへ、達郎さんからメッセージお願いします。
(エンディングBGM 星に願いを)
T:
空の上で、あの・・ご静聴いただきましてありがとうございます。
N:
笑
T:
え〜、途中から聴く・・お聴きなる場合もありますので、映画館とおんなじでこのままお席に・・。
どうせ、逃げられねぇからな(笑笑)
N:
(笑笑)
T:
え〜(笑)、あの〜今回のアルバムは、あの〜できればお一人で夜、ヘッドホンでお聴きをいただきたいなと・・。
逆に、空の旅でひとりでお聴きなると、そういう製作意図がちょっと伝わるかなと思います。いい時にいい番組出して
いただいてありがとうございました。
N:
繰り返し繰り返しこの機内でね、
T:
はい
N:
聴いていただきたいと思いますけれども、ANA山下達郎スペシャル 空のソノリテ
このスカイオーディオ、機内でしか聴くことができないスペシャルプログラム。
山下達郎さんと中村貴子がお送りしました。達郎さん、どうもありがとうございました。
T:
どうも、失礼しました。
〜星に願いを〜(途中まで)
※雑編集でスミマセン。(_O_)