腎臓病(入院編)
その5:病院に持っていったラジオの話


 いまどき病院のテレビが有料というのはどういうことなんだろう。
一日見つづけると千円ほど取られるわけだけれど、
病院にあるアナログ15インチのブラウン管テレビなら、電気量販店やディスカウントストアで探せば一万円でお釣が来るほどの代物だ。
これを3年ほど使うとして10,000円÷(365日×3年)で一日当たり10円弱、仮に一台3万円だとしても30円程度毎日徴収すれば3年後には新しいものと交換できるということになる。
電気代のほうはといえば、一時間あたりの消費電力は15インチのテレビでおおよそ60wくらいらしい。
電気料を1kw/hあたり20円くらいとすると、テレビ鑑賞一時間あたりの電気料金は0.06kw×20円で、1.2〜3円のということになる。
一日10時間としても12円、両方あわせても一日42円程度。多少の手数料や手間賃などを含めたとしても、素直に考えればこりゃぼったくりだ・・・。
無駄にカード販売機やテレビのカード読み取り機のレンタル料費用を掛けるなら、気持ち良く患者さんにテレビを開放してあげたほうが、お互いに金銭的にも精神的な負担も減って、治療にも役立つってものではなかろうか。
 長い前置きだったけどそんな訳で、病院では、手軽で消費電力も少ないラジオは必需品だと言うことを痛感した。


病院へ持ちこんだラジオTEKNOS RT−1。

感度は最高だがつくりのやや弱さが見て取れる。全体のバランスとしては申し分ないと思う。
できればイヤホンをアンテナ代わりでなく、細いホイップアンテナみたいなのを付けてくれればよかったのに・・・


同じく最近ホームセンターで購入した、デカイ、感度悪い、音質悪いの三重苦ラジオと並べてみたところ。
それでも使い慣れてくるとちょっとかわいく思えてくるから不思議だ。


ちなみに持ちこんだラジオは、某ホームセンターで購入した一台798円也のTEKNOSのRT−1というFM/AMラジオで、入院が決まる少し前に、たまたま安かったので興味本位に購入していたものでした。
値段の割りに薄くて、その上感度がめちゃくちゃ良いので、退院してからもずっと手放せなくなりました。
ところが、このRT−1、イヤホンのコードがFMアンテナを兼ねている関係もあり、イヤホンを挿しっぱなしにしていることが多いのですが、最近イヤホンの刺さりがあまくなったなぁと思ってたら、だんだん接触も悪くなってアンテナもイヤホン本来の目的も果たせなくなってきたので、中を開けてみると、通常のイヤホン端子は絶縁部以外は金属製のものが多い中で、こいつは挿入部分がほとんど全部脆く薄いラスチック製。しかもジャックの接触部が足になって基盤に固定されているだけというもの。
しばらくは、このプラスチックを支えている金属の接続部をかしめたりしてしのいでいたのですがとうとうバラバラになってしまい、しかも、再三にわたる分解組立のせいで基盤上にどこかヒビでも生じたのか、ラジオ本体も基盤を指で押してたわませないと音が出なくなってしまいました。
さすがにこれはダメかなと、諦めて前回購入のホームセンターへ探しに行きましたが、RT−1が見当たらず、代わりに、TEKNOSよりふた回りほど程大きい、しかも値段が若干安いものを見つけ(写真下、2台並んでる大きいほう)、2匹目のドジョウを当て込んだのですが、これが見事に外れました。
なにせ、地元FM局ならアンテナ無しでも受信良好なはずの我が家において、アンテナを最大に伸ばしても受信がかなり怪しく、チューニングも非常にシビアで(バリコンのせい?)ちょっとずれると全く入らなくなるという現状なのです。
音質も、最大メリットでもバックにサーっというノイズが絶えず入る感じで、これはチューニングのせいでなく、アンプがダメっていう感じです。
ただ、いいところは、AMの入りが非常に良くて明瞭に受信できるところです。でも、残念ながらAMは殆ど聞かないのです。(;_;)
ところで、実はRT−1、売っているところ知ってたのですがそこは200円ほど高い。でも今となってはたかが200円をケチったばかりに、高い買い物をしたと反省しきり。
で、結局200円高いのを買いなおし、さらに・・・・
壊れたRT−1を、熱意と根性で直してしまいました。
バラバラになったイヤホンジャック部品を拾い集め、瞬着で固めまくって、基盤にも、半田付けとは別に瞬着でがっちり固定し、基盤の割れは見つけることはが出来なかったけど、半田ゴテで各部品の足を全てあたって見たらどうにか復旧したようです。
基盤の隙間に溶け込んだ半田が流れ込んだか、あるいは単純にどこかてんぷらになっていたかでしょう。
そもそも、RT−1の中ってあまり綺麗じゃないんですよね。ところどころ半田で基盤こげてたりして。
よくこんなんであんなに明瞭な受信ができるもんだなと感心するくらいのギャップです。でも要は綺麗に入ればいいんですけどね。
それにしても、ホームセンターや電気店なんかで、手ごろな小型のラジオを見つけると、ついついほしくなってしまう今日この頃なんですが、昔、小学生の頃、学校から帰るとひそかに引っ張りだして聞いてた親父のポータブルラジオとか、ねだってやっと買ってもらった学研のイヤホンラジオとか、駄菓子やのくじ引きにあったロケット型ラジオとか、ICがやっと一般的になったころ出てきた2〜3cm角くらいのキーホルダーラジオとか、ひところ流行ったひょうたん型とかリング型などの変な形したラジオとか、懸賞に当選しないともらえないジュースの缶型ラジオとか、持っていたものも欲しかったものも含めて、子供の頃の私は常にラジオにはなんらかの憧れを持ってたように思います。
おそらくその思いの名残が今ちょっとだけあるのかもしれません。
病気の事とはあまり関係ないんですけど、もし入院されるようなことがあったら、決して高いものじゃなくていいので、荷物の片隅に入れておくといいかも知れません。
ちなみに、建物によっては、FMが入らないとかAMがダメとか、あるいは両方ダメってこともあります。
それから、病院では個室でないかぎりイヤホンが必需品なので、いっそ割り切って100円ショップあたりでFMとかAM専用のイヤホンラジオを買ってくるという手もありますね。
ただし、感度の保障はありません。(ダ○○ーの初期のAM専用イヤホンラジオはあまり感度良くなかったです。)