奥村商店
私事で書きました、実家の稼業です。
実家は、「貴金属用ケース製造販売」という、宝石箱や指輪・ネックレスなどを入れる箱や飾台を作る職人の家でした。
職人の仕事がそうであるように、私共で全ての工程をするわけではありません。
我が家は、得意先から注文を受け、木地屋さんに作ってもらった下地に外貼・内貼の加工をし、仕上げて納品するという職人仕事です。
現代は、100円ショップで宝石箱が売っている時代です。いくらモノが違うといっても、なかなか・・・・
作ったモノには、自信はあるのですが。
倉庫兼車庫があった借地が、地主さんの都合でマンション用地になったとき、倉庫・作業所を今市に移しました。
買い求めたのは、田舎のお古の文化住宅。
こちらで、裁ち物等の下準備、東京ではできない作業を終わらせて帰ってきます。
そして、東京では主に仕上げの仕事をするのが、実家の仕事をするときのパターンになっております。
と言ってもこの仕事、やっぱり先細りです。
木地屋のお祖父ちゃんが無理をしない程度の仕事をしているというのが現状です。
ただ、この技術自体がなくなるのもさみしいですね。
私には誇る腕などありませんが、旧ケース組合(今は振興会)の会員さんの廃業が続いている今日、素晴らしい技術を残していくことには意義を感じます。
何もお手伝いはできませんが、振興会の皆さんの努力に、影ながら応援をさせていただきます。(それなら、手伝えと怒られそうですが・・・・)
そんなこんなで、注文がある間は、もう少し続けてみようと思っています。
木地屋のじいちゃんが生きている間ですがね。